写真エッセイ&工房「木馬」

日々の身近な出来事や想いを短いエッセイにのせて、 瀬戸内の岩国から…… 
  茅野 友

今年の運勢

2016年01月04日 | 生活・ニュース

 正月3が日は、夕方散歩には出かけたものの、家の中でぐじぐじしている内に、あっという間に過ぎていった。4日の夕方になって初詣に出かけていないことに気が付き、近くにある桜地蔵というお寺に出かけた。

 正月が明けたというのに参拝に来る人はひっきりなしだ。4が付く日が旬例祭とでもいうのだろうか、10日に一度のお参りの日であったことに気がつき、納得がいった。普通の日には勤めていないが、この日には住職が迎えてくれる。

 善男善女のお参りを前提としたお寺だからであろう、ローソク2本と太い線香4本をセットにして小さな箱に入れて縁側の上に並べてあり、欲しい人は50円を、蓋もない紙箱に入れるようになっている。品物が売れてなくなると、当番の婦人が補充している。

 一組のセットを買って火を灯し、丁寧に今年1年の家内安全の祈願をした。ふと、そばを見ると日頃は見ない「おみくじ」の箱が置いてある。今年の運勢を占うために50円玉を入れると、音もなくすっとおみくじが出てきた。本堂の縁側に座って開いてみると「中吉」であった。

 冒頭に「ひきしおの 引くは みちくる あしたあり 心しずかに ときを まつべし」と書いてある。「今は苦しいが、時の来るのを待ち、身を慎んで行いを正しくすれば、必ず幸いを得る時が来る」との説明がしてある。

 「願望」は、時を待て。「待人」来らず、音信はなし。「旅行」十分ならず。「相場」下がる、とあって、この4つは期待できない。一方、「学問」は早めに目標を。「恋愛」愛し抜くこと。「病気」信心すれば良し。「出産」さわりなし安心せよ、とある。

 そうであれば、今年やるべき学問的な目標は早く立て、我が奥さんを今まで以上に愛し抜き、万一病気になったとしても信心深くし、孫の誕生も期待できるということか。我が家に近い桜地蔵のおみくじを引いて今年の運勢を占ってみたが、「中吉」とあるように何ごとも中くらいというところであった。

 これでいい。これがいい。じわり、申年新年が始まった。