写真エッセイ&工房「木馬」

日々の身近な出来事や想いを短いエッセイにのせて、 瀬戸内の岩国から…… 
  茅野 友

転 機

2004年12月08日 | 生活・ニュース
 定年退職をして三年が経った。長年の疲れと垢を落とすため、旅にテニスに趣味にと、自分中心の毎日が過ぎていった。

 そんなある日、ひょんなことから、民生のお手伝いをする役が回ってきた。不本意ながらも、引き受けることにした。
 
 早速、在宅介護の方に関係機関からの「歳末見舞金」をお渡しするという初めての役を果たす機会があった。

 寝たきりの高齢者・重度の身障者の家庭を訪問し、拙い慰労の言葉を述べ、「お役に立つことがあれば何なりと」と言って夫々の家を後にした。
 
 しかし、介護の現実を見たその日から、私はそれまでの自分本位の生き方から、大きく舵を切らなければという気がし始めた。不本意などと言ったらばちが当たる。
   (写真は、介護に係るパンフレット)