写真エッセイ&工房「木馬」

日々の身近な出来事や想いを短いエッセイにのせて、 瀬戸内の岩国から…… 
  茅野 友

コーヒーミル

2005年11月25日 | 食事・食べ物・飲み物
 懐かしい手挽きのコーヒーミルを、台所の道路側の出窓に飾っている。まだ使用に耐えられるが、3年前に実用的な役割を終えたものである。

 結婚してまもなく買ったもので、豆は挽かず、挽いてある粉を使う時代もあり、付かず離れずの仲であった。

 真ちゅう製で、直径が5cm、高さが20cmある。長くて持ちやすいが、細いので回している時に保持しておくのに力がいる。使いやすいミルとは言えないが、飾りとして眺めるのには中々いい。

 底に刻印がしてあり「ZASSENHAUS MADE IN GERMANY」と書いてある。どこかの喫茶店の、ショウウインドウに飾ってあったものを譲ってもらった。

 以前は、都度豆を挽き、ドリップしてコーヒーを飲んでいた。手挽き・電動といろいろなミルを使ってきた。
 
 電動のミルは、高速のカッター刃による粉砕であるのに対して、手挽きのミルは低速の臼によるものである。

 したがって、粉砕時の摩擦熱が少なく、コーヒーに熱が加わりにくい。この結果は、香りの差として大きく表れてくるというが、私の臭覚では判別は難しい。

 しかし、手挽きミルの良さは、コーヒーを挽く時から、自分の珈琲の時間を愉しむことが出来ることであろう。ゆったりとしたスローライフを演出してくれる。

 とは言いながら、いちいち手動でがりがり挽くのは、少し疲れる。このごろの私は、全自動のコーヒーメーカーに頼りきりになっていた。

 そんなときに、いい物を見つけた。カッター刃方式ではなく、手動と同じく臼式のミルが付いている全自動のコーヒーメーカーが売られていた。

 総合電気メーカーのH社製のものである。使ってみるとなかなかいい。何といっても、がりがりと、のんびりゆったりとしたミルの音が心地よい。

 手挽きのミルの音を機械に任せ、やがて落ちてくるコーヒーの滴が、ガラスの器にたまるのを、ミルともなく眺めながら、今も午後の時を過ごしている。
    (写真は、窓辺の飾りとなった独製「コーヒーミル」)

7 コメント

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優しい時間 (踏青)
2005-11-25 13:19:39
挽く時から自分の珈琲の時間を愉しむ・・

TVドラマの優しい時間’良かったですね!

手でガリガリ’ あこがれますが

我が家では粉で買うものと決まっております(残念!)

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Unknown (yoshiki@岩国ユースホステル)
2005-11-25 13:24:04
コーヒーの飲めないyoshikiにとって、味わえない至福のときなのでしょうね。こちらは、ミルいらず、ドリップいらずのビールをたのしまさせていただきます。
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Unknown (かな)
2005-11-25 14:26:11
我が家のミルは、ダンナが学生時代にUCCの得点を集めてもらったものらしいです。

もう15年くらいになるのでしょうか。

2人だと手動で足りますが、お客様がいらしたときなどは時間がかかり、すぐおだしできないのが難点です。



その、自動のもの、とても気になります。

私も探してみようかなぁ。
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踏青さん (ロードスター)
2005-11-25 21:49:34
時間をかけて淹れる・飲むというのが良いようになりました。踏青さんも方針変更されませんか。
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yoshikiさん (ロードスター)
2005-11-25 21:52:18
中々いい香りのするコーヒー豆が見つかりません。

ビールオンリーですか。
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かなさん (ロードスター)
2005-11-25 21:54:56
数あるコーヒーメーカーの中で、唯一の臼式ミルのものでした。日立製です。お勧めします。
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Unknown (かな)
2005-11-26 22:02:05
ありがとうございます。

探してみます。
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