たまに行くなら こんな店

　子供も帰ってこない大型連休もいよいよ終盤。テレビを見ていると、どこもかしこも人出でいっぱいである。4.6万人が出かけたという「錦帯橋祭り」にも出かけることなく家の周りをうろうろして過ごしていた。

　しかし、これではいけない。外の空気を吸ってみたくもなってきた。朝10時半、五日市に新しくできたばかりの「広島 ジ アウトレット」というショッピングモールに向かって家を出た。車の中でラジオを聞いていると、ここも車が押し寄せて大変な状況のようである。

　急きょ、目的地を変更して久しぶりに廿日市市の吉和にある「西の軽井沢」に向かうことにした。この辺りは、取り立てて見て歩くようなところはない。行った先で、おいしそうな店を見つけて食事をして帰るくらいのお出かけである。

　丁度1年前に初めて行き、その後2度ばかり通ったことのあるログハウスのイタリアンレストラン「Trattoria　Ruzzo」(トラットリア　ルッツオ)に車の中から予約を入れておき、12時に到着した。

　連休とあって満席であった。隅の席に案内されて座る。イタリアで修業したというオーナーシェフは、厨房でてんてこ舞いの様子だったが、注文したランチセットは直ぐに出てきた。

　サラダと大野浦産のアサリがたくさん入ったボンゴレ・ビアンコに、デザートとエスプレッソのセットである。ニンニクの利いたパスタも大変美味しいが、奥さんはこの店のデザートのケーキをいつも絶賛する。この日は奥さんにはティラミス、私にはとロールケーキであった。期待通りのおいしさに、満足満足のランチであった。

　人混みを避け、山の中の信号ひとつない、のんびりとしたドライブである。どこを眺めても新緑の若葉に、身も心も新鮮になり「また行ってみよう」と言いながら帰ってきた。「たまに行くならこんな店」、わたしが好きなイタリアン レストランである。