写真エッセイ&工房「木馬」

日々の身近な出来事や想いを短いエッセイにのせて、 瀬戸内の岩国から…… 
  茅野 友

マツダ・コスモ

2017年02月19日 | 車・ペット

 春一番が吹いた翌日の日曜日、久しぶりに錦町までドライブに出かけた。奥さんのたっての要望で、広瀬という小さな盆地にある堀江酒場に向かった。江戸中期、長州毛利氏の藩政時、この地でその家臣であった堀江太朗兵衛が宝暦から明和にかけ造り酒屋を興したのが始まりだという。

 現在は12代目が酒造業を受け継いでいる。銘柄は「金雀」といい、最近評判となっている酒を買いに訪ねて行ったが、日曜日とあって開いている店は1軒もない。町を挙げて全休であった。人影もない。猫が1匹道路を横断していくのを見ただけの静かな町であった。

 広瀬の街でUターンして、少し錦川をさかのぼったところにある「ピュアライン錦」という道の駅に行ってみた。多くの客が来ているのだろう、駐車場はほぼ満車に近い。その中に本当に懐かしい車を見つけた。個性的な独特の形をしたマツダ・コスモである。

 この車は、1967年(昭和42年)クーペモデルとして発売された世界初の量産ロータリーエンジンを搭載した車である。1972年には後期型が発表され、合計して約1500台が販売された。110馬力、全高は1165mmと低く、まさに未来的なイメージを彷彿とさせる外観に、就職して間もない若い男にとっては憧れの車であった。

 価格は148万円で、当時のダットサン・フェアレディの88万円、日産プリンス・スカイライン2000GT-Bの94万円と比べるとはるかに高価であり、月給が5、6万円であったことを考えると、まさに手の届かない高根の花であった。

 半世紀近くも経っているだろうに錆びたところは全くなく、手入れの行き届いた管理をしている。あいにく持ち主と出会えなかったが、エンジンの音を聞いてみたいと思いながらその場を離れた。古いものを大事にしている。半世紀ぶりに学生時代の旧友に出会えたような温かい気持ちになった。


若返り策

2017年02月19日 | 生活・ニュース

 体重が気になる奥さんの健康管理のために、「体組成計」を買って風呂場の入り口に置いている。この体組成計は優れもので、性別、年齢、身長、体重を初期入力しておけば、あとはこの体組成計に乗りさえすれば、体重はもちろんのこと、体脂肪率、皮下脂肪率、内臓脂肪レベル、基礎代謝量、BMI、筋肉レベル、骨レベル、そして最後に体年齢という9項目に至る数値が表示される。

 いつ測定しても、ほとんど体重の変化がないので、しばらく測定していなかったが、先日久しぶりに乗ってみるも、相変わらず体重の変化はない。そのまましばらく乗っていると、前述した9項目の数値が表示されるようになっている。

 BMIが20くらいとやや瘦せ型である私は、脂肪率も標準の下限値、代謝量も1200kcal/日くらいで、筋肉レベルも骨レベルも低い。見た目も細身でお世辞にも体格が良いとは言えないことは自分でよく分かっている。

 ところがこの体組成計、表示の最後に「体年齢」というわけの分からない数字をはじき出してくれる。取扱説明書をめくって読んでみた。「体組成の状態をチェックすることでより効率的な健康管理ができます。体年齢とは体組成の数値から算出した数値で、目安として参照してください」と書いてある。

 1週間前この体年齢とやらの数値を久しぶりに測ってみると、なんと「67歳」と出るではないか。嬉しくなってこのところ毎日測っているが、68歳という日もある。いずれにしても実年齢よりは7、8歳も若い数値が出てくるのが嬉しい。

 若返り策としては、飲み屋に出かけて美人のママとお話をして「ま~、お若いこと」などと言われることもよかろうが、体組成計に乗るだけで若返ることができるとは、いいものを見つけたものである。しかしこれは、ひょっとすると体組成計メーカーが、売らんがための策略かもしれないぞ。