世界が注目する中、日米首脳会談が無事に終わった。日本側から見れば大成功であったとの評価が広がっている中、14日の日経新聞の1面のコラムに「日米首脳会談の宿題」と題して、厳しい注文がついていた。
共通の利益については認識を一にしたが、自由や人権といった民主主義の価値を語り合うことはなかったようにみえる。トランプ氏の外国人入国制限策などに関しては、安倍首相は「ノーコメント」で通した。
このままでは本当に丈夫な同盟は育たない。「人間でいえば、同じ信条で結ばれた友情は強く、苦境に耐えられる。だが、利益だけでつながった友人関係はもろく、ほかに役立つ人間が現れれば、そちらに流れやすい。安倍首相は、訪米で得た資産を使い、トランプ氏と民主主義の価値についても語れる関係を目指すべきである」と注文を付けている。
このコラムを読んで、わたし個人のことに置き換えて考えてみた。現役時代、社内外で顔を知っていて会話を交わすくらいの知人は沢山いた。しかし、同じ価値観を共有し、信頼関係を築き、心を開いて付き合った友人は非常に少ない。
「利益だけでつながった友人関係」で「共通な人生観でつながっていた真の友人ではなかった」ということであろう。ひとえに私の不徳の致すところということだろう。なんだか大臣の辞任のあいさつのようになってしまったが、「真の友」「親友」とは「信友」「心友」と書くのが正しいようだ。