栗山求/望田潤監修「パーフェクト種牡馬辞典2024-2025」

「一口馬主好配合馬ピックアップ」すでに4頭が勝ち上がり

2012-08-27 22:59:24 | 共有クラブ

日曜新潟1Rで未勝利勝ちのサンブルエミューズは、「血統屋」の「一口馬主好配合馬ピックアップ2012」で私も栗山さんも推奨し、キャロットクラブの会報「エクリプス」でも取り上げていた馬で、強い内容だったのでよかったです
だいたい血統のイメージ通りで、“短めパワー加速トライアンフマーチ”というイメージでいいと思いますよ~
当時のコメントを再掲します

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ヴィートマルシェの10
栗山求(2011年8月24日 03:45)
★キャロットクラブ
父ダイワメジャー
母ヴィートマルシェ(フレンチデピュティ)
募集価格:2200万円
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2010104050/
初年度産駒がデビューしたばかりのダイワメジャー産駒は、ここまで5頭が勝ち上がり、そのうちダローネガとオメガホームランの2頭は母方にダンシングブレーヴを持っています。サンデー系とダンシングブレーヴの組み合わせは、Halo と Drone の関係からニックスといえるのですが、ダイワメジャーはその配合パターンが成功しやすい種牡馬なのかもしれません。2代母はキョウエイマーチ(桜花賞など重賞5勝)で、叔父にトライアンフマーチ(皐月賞-2着)とインペリアルマーチ(ダートOPクラス)がいます。この2頭はキャロットクラブの所属馬なのでお馴染みですね。母の父フレンチデピュティは硬いタイプなので、本馬はダート向きに出る可能性が高いと思います。比較的層の薄い牝馬限定のダート交流重賞で勝ちまくってくれるのでは、という期待があります。

8/29追記(望田潤)
ダイワメジャーとダンシングブレーヴの組み合わせについては上で栗山さんが言及していますが、ダイワメジャーは母系に「ナスキロ」の血をもってくる配合が成功しやすいという傾向も現時点では見えてきており、そういう意味でも本馬は推奨できます。父やフレンチデピュティやキョウエイマーチの力馬っぽさも少なからずONになるはずですが、それはそれでインペリアルマーチのようにダートで一花...という可能性を感じさせます。

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現2歳世代では他にマイネルブルズアイ(父アルデバラン)、ロードシュプリーム(父ロードアルティマ)、ローブティサージュ(父ウォーエンブレム)といった推奨馬がすでに勝ち上がっています

栗山求・望田潤の「一口馬主好配合馬ピックアップ2012」
http://miesque.com/c00009.html

コメント (5)
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血統クリニック~新潟2歳S

2012-08-27 11:34:15 | 血統予想

「競馬総合チャンネル」では「血統クリニック」と題して、毎週のメインレースの出走予定馬の血統解説をしています
新潟2歳Sはこんな感じです

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 例年外差しが決まるレースだが、今年はインが荒れていない。

◆ジャスタウェイを凌ぐ素材
 メイショウオオゼキの新馬勝ちは2,3着馬が次走勝ち上がったハイレベル戦。Green Desertやダークシャドウが出る名牝系で、母はヤマニンパラダイスと酷似した血脈構成でこのマイラー資質を強く受けているが、一方で父ハーツクライの中距離の粘り強さも受けていて奥のある素材だ。配合的にみてもジャスタウェイよりモノは上ではないか。

◆好配合でセンス抜群
 ロードシュプリームは初戦がメイショウオオゼキの2着で2戦目は大楽勝。父ロードアルティマはGone Westの3/4弟で、その良血を無理なくバランスよく引き出した好配合をしていて能力は掛け値なしにオープン級だ。ベストは1800mかもしれないがここも勝ち負け。

 サウンドアドバイスはサウンドオブハートと父と母母が共通する3/4同血でシルポートの近親。Caerleon譲りの伸びのある体型とサンデー×ミスプロの柔らかさを受け、こちらのほうが外回り向きの斬れがある走りをするから、外1600mで更にパフォーマンスは上がりそうだ。

 ザラストロはホワイトマズル×ダンスインザダークと重々しいが、母母はリトルオードリーの全姉でシェーヌ賞(仏G3・芝1600m)勝ちで、ここにRed God≒Up Spirits3×3とスピードが固定されているのがいい。叔父のココナッツパンチのような奥のある中長距離馬。

 タガノラルフの母は愛プリティポリーS(G2・芝10F)勝ち。スペシャルウィーク産駒としてもかなり高得点な配合をしていて、まだまだ良くなってきそうだし距離延長もプラス。

 クラウンアトラスはネオユニ産駒でHalo3×4となると機動力型のイメージだが、母がNureyev3×4なのでゴールスキーのような外回り向きのナタ斬れも兼備している。地力のあるヒシアマゾン牝系で侮れない。

 ノウレッジはケンタッキーダービー馬Street Senseの産駒で、父母相似配合でわりと父似に出た。初戦の勝ちっぷりからも、距離延長は間違いなくプラスだ。

 カラフルブラッサムはピイラニハイウェイの半妹で母系はパワーとスタミナが強い。そこへハーツクライだからマイラーではなく中距離馬で、距離短縮への対応がカギ。

 サウンドリアーナはGone West系のマイラーで、Secrettame≒Drone3×4でナスキロ柔い体質なので外回りは合っている。

 エフティチャーミーはカシマフラワーの下で、Tom Rolfe的な伸びのないマイラー体型。父ブラックタイドからはHalo≒Sir Ivor譲りの無駄のない脚捌きを受け、ダリア賞ではよく伸びたがベストは1400mか。

 ショウナンアンカーはタキオン×サンダーガルチだからリルダヴァルと同じ配合で1800mあたりで手堅い。

 トーセンレディはダイワメジャー産駒だが、Seattle Slewの伸びのある体型やRainbow Questのスタミナで走る中距離馬。

 ロジウエストは母母がStorm Birdの全妹でそこにミスプロ系のスピードを重ねた。マイルは少し長いか。

 モーニングコールは機動力とパワーで走るので新潟なら外1600mより内1400mがベター。

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新潟2歳S回顧~ココナッツの実は、2歳の夏に熟す

2012-08-27 11:24:07 | 血統予想

新潟11R 新潟2歳S
◎17.メイショウオオゼキ
○9.タガノラルフ
▲6.クラウンアトラス
△12.サウンドアドバイス
×1.サウンドリアーナ
×16.ザラストロ
注2.カラフルブラッサム
注7.ノウレッジ
◎はグリーンデザートやダークシャドウが出る名牝系で、母はヤマニンパラダイスと酷似した血脈構成でこのマイラー資質が強いが、一方で父ハーツクライの中距離の持続力や粘り強さも受けていて奥のある素材だ。新馬勝ちは2,3着が次走勝ち上がったハイレベル戦だし、配合的にみてもジャスタウェイよりモノは上ではないか…ということで頭から。ザラストロも奥のある素材だが菊花賞を狙うようなステイヤーだから、ここは○▲△を相手本線にとった。 

小倉9R 鳥栖特別
◎10.ロードハリケーン
○3.ブレイズアトレイル
△7.レッドシェリフ
×2.ヴァリアシオン
注5.コウユータイセイ
◎の母レディバラードは交流重賞を3勝、近親にデヴィルズバッグやラーイやシングスピールなどが出る名牝系。全兄ダノンバラードに似た機動力と持続力で走る中距離馬で、開幕週のイン伸び馬場で外々を捲って突き放した前走は着差以上に強かった。あれなら昇級のカベはないに等しい。

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ザラストロは「望田潤の2歳勝ち馬評価」でA評価にして配合をほめた馬で将来性は高く評価していましたが、デビュー2戦目の2歳夏のマイル重賞をアッサリ勝ってしまうとは、これはさすがにちょっと驚きでした

母母ココパシオンはシェーヌ賞(仏G3・2歳・芝1600m)の勝ち馬で、その全妹に現フィリーズレビュー勝ちのリトルオードリーがおり、スギノハヤカゼらが出る牝系は米スピードが強く、そこにLomond、グルームダンサーが配されてクロスがRed God≒Up Spirits3×3ですから、2歳時から開花するマイラーが出るのがうなずける血統配合

だからココパシオンの子孫も全体に開花が早い傾向があり、中央にはこれまで15頭出走で11頭勝ち上がり、うち2勝以上が7頭とクズが出ず、しかもこの11頭の勝ち馬のうち9頭が2歳時に新馬未勝利を勝ち上がっています

ココナッツパンチは新馬→弥生2着、パシオンノーブルは2歳時に未勝利→500万下を連勝、プレノタートも2歳時に新馬と500万下を勝っており、マンハッタンカフェやジャングルポケットの産駒でも開花は早めなのですから、ホワイトマズル×ダンスインザダークが新馬-新潟2歳を連勝しても不思議ないバックボーンはある…と考えるべきでしたか

しかしBlushing Groomを胴長にしたような体型やココナッツパンチを重厚にしたようなスピードの乗りはとてもマイラーには見えず、しかもまだイン伸び優勢の新潟のマイルで外枠を引いてしまっては、素質をキラッとかいま見せての3着ぐらいかなあ~と思ってました

松岡が巧く乗ったのと中距離馬の持続力で差せるペースになったとはいえ、ホワイトマズル×サンデーでLyphardのクロス、中長距離で前受けすればもっと強い可能性は大で、そういう馬に完成してほしいです

ザラストロ(牡 美浦・武藤)
ホワイトマズル×セクシーココナッツ(byダンスインザダーク)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2010103357/
ココナッツパンチの甥で、母母ココパシオンはリトルオードリーの全姉でシェーヌ賞(仏G3・芝1600m)勝ち。ホワイトマズル×ダンスインザダークというスタミナ自慢の血統ですが、このココパシオンのところにRed God≒Up Spirits3×3とスピードが固定されていて、自身はLyphard3×5にDrone≒Halo≒Red God≒Up Spirits4×4・5・5。父母のハイインロー的スタミナやナスキロ柔さも押さえていて、成功例の多い「ホワイトマズル×サンデー」としてもなかなか完成度の高い配合です。胴長で柔らかな走りは外回り向きで、ココナッツパンチをもうちょっとスタミナ寄りにしたイメージで、長い距離で前受けすればもっと奥がありそうで、ダービーを4角先頭ならアサクサキングスのように踏ん張ってしまうかも…という期待が。
A:芝ダ2000~2400m
(「望田の2歳勝ち馬評価」より抜粋)

メイショウオオゼキは母がヤマニンパラダイスと血脈構成がソックリで、こちらのパワーマイラーっぽさが70%ぐらいONになっているとみていたんですが、パドックをみると思ったより身のこなしにゆるさがあって、これはもうちょっと中距離寄りの馬なのか、もしくはまだ未完成な部分が多いのか、いずれにしてもマイルでバーンと弾けるタイプではなさそうで、しかしそれでもモノが上だろうから正攻法で押し切るんじゃないかと思い直したんですが、ちょっと正直に外々を回りすぎたかなと…

スタート後は同じところにいたザラストロが3角進入前にちょっとポジションを下げてちょっと内に寄せて、4角回ってから外に出して追い込んだのとは対照的に、こちらはずっと内から4頭目をグルッと回ってきたという感じで、2,3,5着はいずれも4角インベタで、同じように外々を回りつづけたサウンドアドバイスやコスモリープリングやタガノラルフが沈んでしまったのをみても、この4着は勝ち馬の次に強い内容で、ま~結果は残念でしたが内容には納得しているし、これもA評価をつけたのは間違いではなかったと思っています

メイショウオオゼキ(牡 栗東・池添)
ハーツクライ×トランクイルデイズ(Easy Goer)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2010106550/
母母Kissogram GirlはGreen Desertの全妹で、Green DesertはDanzig系としてはデインヒルに次ぐ成功をおさめ父系も伸ばしている名血で、ダークシャドウなどを産んでいる名繁殖マチカネハツシマダ(母YousefiaがGreen Desertの全妹)も近親。母トランクイルデイズはヤマニンパラダイス(Danzig×Alydar×Courtly Dee)とかなり似た血脈構成で、このマイラーっぽさがONになった体型をしていて、しかしハーツクライの中距離の粘り強さも受け継いでいて、これはなかなか奥のある馬ではないでしょうか。
A:芝ダ1600~2000m
(「望田の2歳勝ち馬評価」より抜粋)

ノウレッジサウンドアリーナは新潟外マイルでパフォーマンスが上がり可能性が高かったのでどちらも印を回しておきましたが、そのあたりは「血統クリニック」再掲をご覧くださいということで

キーンランドはパドトロワが涼しい顔でハナを叩いて緩ペースで上がり11.3-11.3、これでは後ろの馬は差せないし、洋芝巧者のパワー型のテイエムオオタカシュプリームギフトも前との差が詰まりません

金曜に「黄金配合ではないダッシャーゴーゴーが後傾ラップに強い理由」を書いたのでレースラップとダッシャーの着順が気になったレースでもあったんですが、ダッシャーゴーゴーのラップをみたら33.8-33.8だったのがウケました(^ ^;)

パワー型のテイエムオオタカやシュプリームギフトが軽さ負けし、捲りのドリームバレンチノが外を回らされ、かつダッシャーゴーゴーが大好きな後傾ラップにまではギリギリ落とさない…という絶妙なラップを刻んだことになるアンカツさんは、最近はすっかり乗り数も絞ってますが、ラジオNIKKEIのヤマニンファラオといい福島テレビのミキノバンジョーといい、狙いすました鞍での老獪な先行は仙人のようです(^ ^;)

コメント (3)
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