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「アメイジング・ジャーニー神の小屋より」神の住むところはいつも晴れてお花畑 

2018-03-24 15:45:24 | 映画

           
 幼い愛娘を誘拐されて殺された父親の怒りと悲しみはどうすればいいのか。この映画は一つの回答を示している。示しているが私には受け入れられない。こういう反応を思ってか、最後に「マックの話に懐疑的になる者もいるだろう。本当の話なのか? 判断するのは皆さん自身だ」という字幕。

 本当の話なのかどうかは問題ではなく、ここで言う「赦しなさい。そうすればあなたは報われる」を受け入れるかどうかだろう。マッケンジー(マック)・フィリップス(サム・ワーシントン)の愛娘ミッシー(アメリー・イヴ)が、キャンプ場で行方不明になり血痕のついた衣服が捨てられていたこともあり、この地で起きていた連続殺人の犠牲となったものと判断された。ミッシーの亡骸が見つからない。

 事件以降マックの心は閉ざされ家族とも溝が出来たようだ。雪の日、マックは一通の手紙を受け取った。そこには「マッケンジーへ 会いたければ今週末あの小屋にいる パパより」このパパというのはマックの家族で親しみをこめて神をパパと呼ぶ。

 4WD車を駆って林道の終点から歩いて小屋を目指す。小屋は荒れ果て中にも雪が積もっている。パパは姿を見せない。ふてくされて帰路に就いたマック。前から人の気配。木の幹に隠れて様子を見ていると、顎ひげを生やした男が「マック」と呼ぶ。「小屋で温まろう」と言ってずんずんと先を行く。

 後からついていくと、景色が緑豊かな中に花が咲き誇る桃源郷が現れる。さっきの小屋は、居心地のいい家となっている。出迎えたのはパパ(オクダヴィア・スペンサー)だった。丸顔の黒人女性がパパだった。居心地のいいリビングに入っていくとさっきのひげ面の中東系の男はパパの息子。もう一人アジア系の顔をしたサラユー(松原すみれ)を紹介される。サラユーは「そよ風」という意味も。この中で神は誰? と聞くと全員が「私」と答える。

 三人の神に迎えられたマック。運命が神の仕業と心得ているマックは、娘の運命に異議を唱え、いまだに犯人が捕らえられないのは神の怠慢だと非難する。神は優しく辛抱強くマックに接し赦しと再生を伝えていく。

 病院で目覚めたマックは、道路で大型トラックとの事故を起こしていたのを知る。昏睡状態で見た神。相手を赦すことを受け入れたマック。宗教映画だから無神論者の私にはためになる映画ではなかった。 

 が、ここに登場する白人系、黒人系、アジア人系、中東系という地球上の人種に関係なく、等しく広く宗教は普遍的なものという一つのメッセージを見る。それにしても、神の住むところは凍てついた風景とか荒れ狂う暴風の風景でなく、穏やかで小鳥がさえずり緑豊かな中に無数の花々が咲き誇る。万国共通の天上の楽園のイメージ。2017年制作 劇場公開2017年9月
  
監督
スチュアート・ヘイゼルタイン1971年6月イギリス、イングランド生まれ。

キャスト
サム・ワーシントン1976年8月イギリス生まれ。
オクタヴィア・スペンサー1972年5月アラバマ州モンゴメリー生まれ。
アヴラハム・アヴィヴ・アルーシュ1982年6月イスラエル生まれ。
ラダ・ミッチェル1973年11月オーストラリア、メルボルン生まれ。
アリシー・ブラガ1983年4月ブラジル、サンパウロ生まれ。
松原すみれ1990年7月東京生まれ。母松原千明 父石田純一 
アメリー・イヴ カナダ生まれ。
コメント (1)
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