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真実の愛を求める中年男「ジゴロ・イン・ニューヨーク’13」劇場公開2014年7月

2015-02-09 20:38:17 | 映画

               
 監督・脚本・主演のジョン・タートゥーロについてはまったく知らなかった。今までに観た映画の中にその名前が見られるが印象に残っていない。

 自作自演の趣でウディ・アレンと中年のおばさんになったシャロン・ストーン、それにフランスからヴァネッサ・パラディを持ってきて、絶倫男と初々しい心で女性を愛する男を演じる。この両立が面白い。

 大都会ニューヨークの片隅に起こったユダヤ教徒の女性との恋。その恋はユダヤ教でない男にとっては鉄の壁のように厚い。その女性アヴィガル(ヴァネッサ・パラディ)は、フォオラヴァンテ(ジョン・タートゥーロ)と笑顔で別れる。

 フォオラバンテにとっては、傷心の出来事ではあるが元の絶倫男に返り咲くことも……そういうことで中年男の哀愁が滲む。

 ことの起こりは、マレー(ウディ・アレン)の代々の古書店が時代の流れに抗しきれず廃業を余儀なくされた。たまたまうまい具合に通っている皮膚科の女医Dr、パーカー(シャロン・ストーン)から力強い男を求められ、ほいほいと受けてしまう。友人のフォオラヴァンテにこの話を持ちかけた。
 マレーのジゴロ業の開店だ。マレーはポン引き、フォオラヴァンテは男娼というわけ。一回に2000ドルの収入は6対4で、マレーの分け前が4にしてもこんな美味しい商売はない。古代から延々と続き未来まで安泰な商売。ただ一つ、警察だけが邪魔な存在。いったん踏み入れると抜け出せないのがこの商売。恋を失ったとはいえ、フォオラバンテの顔には不敵な表情が浮かんでいたようだ。

 何でこんな映画を作ったんだろうと考える。ジョン・タートゥーロは言う「Drパーカーは、何もかも手に入れたと思うかもしれないが、しかし、彼女は籠の鳥なんだ。新しい発見を求めて自由を得たいと思う。手助けする男が必要だった」うーん、どうだろう? 
 それにウディ・アレンもかなりお盛んなようだから、男しか作れないテーマだと思ったのかもしれない。

 で、この映画で一点だけ疑問が解けた場面があった。それはフォークとスプーンで1尾のムニエルした魚をどのように取り分けるかということ。そうか、ついフォークとナイフでどう取るかと考えるから難しい。

 アヴィガルの説明は「魚をフォークで押さえるの。スプーンはギザギザなし。スプーンを身の下にソッと潜り込ませる。身を骨から引き剥がし、大きな切り身を取るのよ。そしてお皿に仰向けに寝かせる。次に背骨がついたままの尾を持ち上げて外すの。そうすると下の身が現れる。それを取り分けるの」フォオラヴァンテは「本当の魚好きはホホを食べる。美味だよ。王様の食事だ」日本でもホホの部分が美味しいと言われるから、これは世界共通の認識というわけか。
          
          
          
          
          


監督
ジョン・タートゥーロ1957年2月ニューヨーク市ブルックリン生まれ。

キャスト
ジョン・タートゥーロ 
ウディ・アレン1935年12月ニューヨーク生まれ。
ヴァネッサ・パラディ1972年12月フランス生まれ。
シャロン・ストーン1958年3月ペンシルヴェニア州生まれ。
リーブ・シュレイバー1967年10月サンフランシスコ生まれ。
ソフィア・ベルガラ1972年7月コロンビア生まれ。
コメント
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