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映画「マネーボール MONEYBALL ’11」劇場公開2011年11月

2012-03-25 11:32:51 | 映画

               
 大リーグのGM、ゼネラル・マネージャーが主人公は珍しい。実話ということだから監督とGM、スカウトたちとGMの関係や会議でのやり取りに裏話的な興味が湧く。
 あの緑の芝生に覆われたフィールドの裏に隠された人間臭いドラマは、フェア・プレイとかスポーツマン・シップとは程遠い別世界だ。

 2002年のオークランド・アスレティックスは、前半勝てずに最下位に沈んでいた。というのもジョニー・デイモンやジェイソン・ジアンビという大物がFAでチームを去った。
 特にジアンビは、2001年には打率,342 本塁打38本 128打点の結果だったから抜けた穴は大きかった。

 GMのビリー・ビーン(ブラッド・ビット)は、クリーブランド・インディアンスへ飛びそこのGM部屋でスカウトたちに囲まれながらトレード交渉を行った。成功しなかったが、スカウトに耳打ちする若い男に気がついた。
 事務所でビア樽のような体型の男に質問攻めにした。その男はピーター・ブランド(ジョナ・ヒル)と言い統計的手法で選手を分析しているのは当然として、例えばジョニー・デイモンについてこう言った。「彼はヒットも打つし守備も出来るが、得点の方法を知らない」
 つまり今までの大リーグ野球のいけいけどんどん風の大味な野球だと言う。すぐさまビーンは、ピーターをスカウトしてオークランドに連れてきた。

 金持ち球団ヤンキースの年間予算よりも遥かに低い金額で選手をかき集めて後半戦に備えた。ビーンの興味は、ワールドシリーズで優勝してチャンピオン・リングを指にはめることではなくチームが勝つことだけだった。出塁を最重要視してシンプルな野球に徹した。
 期待は裏切らず20連勝のリーグ新記録まで作った。ヤンキースなら当たり前と言われるかもしれないが、低予算のチームが達成したのが意味がある。

 この映画は、野球好きには楽しめるがそうでないとラブ・ロマンスやサスペンスがないので期待に沿わないかもしれない。
 野球の話のついでに、今シーズンの大リーグについて私の興味を書いてみたい。三人の選手に注目したい。まず、イチロー。今シーズン三番を任されてどんな結果を出すのだろう。
 次にヤンキースに移った黒田投手だ。ヤンキースの強力打線の援護で何勝あげられるのか。それに、ダルビッシュだ。
 騒がれてテキサス・レンジャーズに入ったが、野茂英雄がノモ・マニア現象を作り出したように、ダル・マニアが生まれるだろうか。目が離せないシーズンになりそうだ。
           
            アスレティックスのホーム球場
           
           
           
           
監督
ベネット・ミラー1966年12月ニューヨーク生まれ。’05「カポーティ」で作品賞にノミネート。

キャスト
ブラッド・ビット1963年12月オクラホマ州シャウニー生まれ。
ジョナ・ヒル1983年12月ロサンゼルス生まれ。’05「40歳の童貞男」などに出ているが、この映画でアカデミー助演男優賞にノミネートとされた。
フィリップ・シーモア・ホフマン1967年7月ニューヨーク州フェアポート生まれ。’05「カーポティ」でアカデミー主演男優賞受賞。この映画では、腹の出たアスレティックス監督アート・ハウを演じている。
コメント
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