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映画「猿の惑星創世記(ジェネシス)Rise of planet of the apes ’11」劇場公開2011年10月

2012-03-28 10:36:12 | 映画

                
 人間は地球上で一番頭が良くて他の種の頂点に存在するものと思い込んでいる。しばらく前までは自然をもたやすくコントロールできるものとも考えていた。そういう態度を自然がしっぺ返ししてきたのが東日本大震災だった。傲慢な思考を裏付ける「想定外」という言葉。この想定外がチンパンジーによってもたらされるというのがこの映画。

 ジェネシスという製薬会社の研究員ウィル・ロドマン(ジェームズ・フランコ)は、チンパンジーを使ってアルツハイマー病の治験薬を開発していた。その中の一匹がすばらしい知能を発揮する。
 ところがこのチンパンジーが突然研究所内を暴走する。止めに入った警備員によって射殺される。このチンパンジーはメスで、しかも妊娠していた。一人の研究員が内密にその子供を取り出していた。研究所に置いておくわけにいかないというわけで、ウィルが自宅へ持ち帰った。そしてシーザーと名づけた。
 ウィルは、痴呆症の父親チャールズ(ジョン・リスゴー)と同居していてシーザーを見たチャールズに笑みが浮かんだ。シーザーは家族の一員となった。チャールズが隣人から罵倒されているのを見たシーザーは怒りが爆発して大暴れ、結局施設送りになる。
 実験用に収容されているチンパンジーやオランウータン、ゴリラがいた。意地悪な飼育員にいじめられ続ける。しかも、心から慕っているウィルのあの部屋へも帰れないし、迎えにも来ない。

 シーザーは、徐々に人間不信に陥っていく。そして、群れのリーダーとしての地位を確立して檻からの脱走を敢行する。武器を持たない猿たちに人間は無力だった。屋根に登るのに梯子は要らないし、3メートルぐらいの間隔は飛び越えるし、走ればすばしっこく捕まえるのは至難のわざとなる。
 人間はヘリコプターやパトカーや騎馬警官も役に立たない。考えてみれば、人間は脳みそだけが多めなだけだ。身体能力は断然猿に劣る。

 さて、人間がこの地球上からいなくなれば、何か困ることがあるのだろうか? 全くない。猿は人間を必要としていない。森や川があれば生きていける。
 私は時折、人類のいない地球を思い浮かべることがある。そこには千年前に日本のど真ん中銀座という町があった。
 今は高層建築ビルは一つもない。風化してすべて砂になった。雑草やいろんな木々が鬱蒼と繁っていた。猿たちはのんびりと木の枝になるびわを食べていた。幸せそうだ。

 それにしてもVFX映像というらしいが、要するに視覚効果が抜群にいい。特にシーザーの目の動きは感情が表現されていて観る者に感動を与える。シーザーの動きは、パフォーマンス・キャプチャー演技の第一人者アンディ・サーキスという人がやっているそうだ。
           
           
           
           
           
           
           
           

監督
ルパート・ワイアット1972年10月イングランド生まれ。

キャスト
ジェームズ・フランコ1978年4月カリフォルニア生まれ。’10「127時間」が評判。
フリーダ・ピント1984年10月インド、ムンバイ生まれ。
ジョン・リスゴー1945年10月ニューヨーク州ロチェスター生まれ。
アンディ・サーキス1964年4月ロンドン生まれ。’01「ロード・オブ・ザ・リング」のゴラムや’05「キング・コング」などで高い評価を受けたパフォーマンス・キャプチャー演技の第一人者。
コメント (1)
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