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映画「ゴーストライター The Ghost writer ’10」劇場公開2011年8月

2012-03-05 09:21:00 | 映画

               
 上質のミステリーを読んだあとのように満足感を与えてくれる。ことさら観客を怖がらせたり、わざとらしいものもなくごく自然な流れの中にきらりと光るサスペンスが観るものを放さない。

 英国の首相アダム・ラング(ピアース・ブロスナン)の自叙伝の執筆を助けていたゴーストライターがフェリーに車を残して行方不明となり、海岸で溺死体として発見される。
 出版社は次なるゴーストライターとの契約を急がなくてはならない。そこで現れたのがゴースト(ユアン・マクレガーが演じているが、最後まで名前はゴーストでそれ自体がミステリアス)だった。空港のテレビでは「ラング首相は、英国特殊部隊を勝手に動かし、アルカイダの容疑者4名を捕獲、CIAに引渡したと見られます。そして、拷問された模様」

 飛行機内の新聞の見出しは「ラング 誘拐を指示」と言う記事が踊っていた。ゴーストは気の進まぬままラング邸に向かう。仕事を進めながら首相と妻のルース(オリヴィア・ウィリアムズ)とがうまく行っていないことや前任のゴーストの死が不自然であることも分かり始める。ゆっくりと核心に迫っていく流れがサスペンスを盛り上げる。
 ラングのスキャンダルの顛末もルースの秘密も明らかになり、そして意外な結末を迎える。面白いのはカーナビがゴーストに前任者の足取りを教えることになる。つまり、前任者はよくこの車を使っていてカーナビに行き先を記憶させていた。ゴーストが気づきその指示に従って行ったのがサスペンスの発端となった。
          
          
          
          
          
          

監督
ロマン・ポランスキー1933年8月パリ生まれ。’68「ローズマリーの赤ちゃん」が大ヒット。’02「戦場のピアニスト」でアカデミー監督賞受賞。

キャスト
ユアン・マクレガー1971年3月スコットランド生まれ。
ピアース・ブロスナン1953年5月アイルランド生まれ。
キム・キャトラル1956年8月イギリス、リヴァプール生まれ。
オリヴィア・ウィリアムズ1968年7月ロンドン生まれ。
コメント
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