memories on the sea 海の記録

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バカラオはブラジルでその地位を失いつつある   ノルウエー

2012-11-28 00:00:10 | 

ここ数年新しい魚製品がブラジル市場に安定的に流入、ノルウエー産のバカラオ(Bacalhau塩漬けし乾燥させたマダラ)の地位を脅かしている。(11月15日TFSND)

この競合は乾燥や塩蔵した魚を小口切にしたものや塩抜きし凍結したバカラオなどによるものである。こうした製品の輸入はノルウエー産のバカラオをしのいでいる。これによりノルウエー産のバカラオの市場シェアは過去5年間で86%から61%に減少した。ノルウエーの各社は乾燥や塩蔵したセイス、マダラ、リング、カスクなどをブラジルに輸出している。セイスやマダラのバカラオはその金額において最大である。

ブラジル市場に導入されている新しい製品はさまざまな利点がありノルウエーのバカラオバカラオ輸出のさまざまな部門において脅威となっている。
脱塩バカラオ:ポルトガルが脱塩バカラオの最大の生産国である。この製品は完全に塩蔵したマダラのバカラオの代替として便利である。2011年ブラジルの消費者は脱塩マダラの冷凍品を4,500トン購入している。これはバカラオ市場での10%に相当する。
マダラのバカラオについてみると脱塩冷凍品は市場の20~25%に相当する。「ノルウエーの会社はこの事態を深刻に捉えるべき。これほどの市場の変化はその便利さによるものだ。 脱塩冷凍の魚は水に戻すだけでよい。つまり消費者は調理に当たって事前に数日を費やす必要がない」とNOFIMAの科学者Finn-Arne Egeness はいう。

EgenessやNOFIMAのその他の研究者らは過去数年ブラジル市場を調査してきた。「調査結果からは多くの消費者が塩抜きに要する時間は無駄だと見ている。脱塩した魚であれば調理が簡単なために急速に市場での伸びを見ている。ブラジル人は家族や友達を招いてバカラオによる晩餐を楽しむことを好む。アジを最高にするためにとても重要なことは適正な塩分量である。脱塩した魚を購入することで調理が失敗することはない」とEgenessはいう。

脱塩マダラはブラジルでは高価である。リオデジャネイロのスーパーマーケットZona Sulではキロ当たり195ノルウエークローネ(邦貨換算2,925円)である。塩蔵乾燥品の価格はキロ当たり150クローネ。脱塩後の重量増を考えるとその差はキロ当たり80クローネとなる。「結果として、高値にもかかわらずこの製品分野が成長している。それは富裕層によるもので、従来の塩蔵乾燥品よりも高くてもよいという考えによるもの」とEgenessはいう。

中国製造の小型のスケソウダラの塩蔵品がブラジルのスーパーマーケットで見られるようになった。スケソウダラはセイスのバカラオの代用品になっているとNOFIMAはいう。スーパーマーケットの棚にはしばしばスケソウダラの製品を見かける。(以下省略)

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