memories on the sea 海の記録

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南シナ海紛争の前線での操業   中国 (1)

2013-02-07 00:01:23 | 海事
王春麗Wang Chun Liは誰よりも南シナ海の危険性を知り尽くしている。 彼は若いころサメ操業をし、一航海で3ヶ月を海で過ごしたこともあった。しかし50歳となった今はこの水域はどこよりも危険な海だという(1月15日BBC)

「保護されずにそこ出かけることは恐ろしい」とあわただしい潭門漁港の30m長さの自分の船の上で彼はそういう。 「このくらい大きい船になるとこうとがかかる、だから船を失いたくはない」と。

王船長はアジア諸国がかかわる南シナ海の小競り合いが高まる中で戦いで鍛えられたベテランである。世界の海運の3分の一が通航するこの海域、南シナ海は戦略的に重要である。しかしながら、領海紛争は膨大な石油やガスの埋蔵の可能性があることから再燃、またここは豊富な漁場でもある。中国、ベトナム、フィリッピン、台湾の諸国はさまざまな岩礁、環礁、島嶼の領有権を競い合っている。

しかしながら紛争が発展する中で潭門の漁師は生活のためにその最前線で操業を余儀なくされている。その木造の船室のなかで王船長は紛争の海に出かけるために海図を広げる。5年前、彼の漁船は対立によりマレーシア当局に拘束され、彼自身5ヶ月間拘置された。その後彼は別の船を購入、また海に戻った。
昨年の紛争の際に、彼の乗り組みはベトナム沿岸警備隊の攻撃を受けたという。

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