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MEDINT(医療通訳研究会)便り+

医療通訳だけでなく、広く在住外国人のコミュニケーション支援について考えていきます。

相互作用

2017-10-20 10:13:23 | 通訳者のつぶやき
最近、相談員の仕事、講義、母の介護の3本立てで動いています。

この3つは私の中で、実は微妙に影響し合っていて、
うまく表現できないのですが
「インプット」、「アナリシス」、「アウトプット」という相互作用を起こしています。
わかりやすく言うと、いつも通訳者がやっている
頭の中に情報を「入れ」て、
それをどう伝えようか「分析」して、
相手に伝えられるように言葉として「出す」動きです。

講義はアウトプットのみのように見えますが
実はインプットの宝庫なのです。
私はプロの教師ではないので
大学の授業や地域での講義の機会をいただくと
毎回私の中では「実験」感覚で話をしています。

まず、今主催者が講義にどういう成果を求めているのかが気になります。
以前は「ボランティア通訳者」の育成が多かったのですが、
最近では、「通訳者を理解する周囲の啓発」や
「通訳者を使う前に外国人医療を理解する」、
具体的に医療現場の「やさしい日本語」の取得や「接遇研修」などが増えています。
困っていることを通訳者で一気に解決という考え方から
みんなで解決していこうという方向に変わってきつつあると感じます。

また、参加者の反応も変わってきました。
参加して話を聞くだけよりも
経験を積んだ人たちが予想もしない反応をしてくれます。
地域特有の状況を説明してくれたり
その専門職独特の考え方を示してくれたり・・。
これがとてもよい刺激になります。

今週は、看護大の外国人患者(SP)の接遇演習、
愛知県立大学のスペイン語学科の特殊講義、
医療通訳コースの講義
佐賀県の医療通訳研修
と4日連続で全然違う講義をします。

内容はすべて違いますが、
根本は医療通訳者およびその理解者を増やすことと、
それが広く日本で外国人が受診しやすい,治療しやすい環境作ることに
通じていきます。

医療通訳が必要と思える誰かがいれば活動は始まる

2017-09-11 00:00:00 | 通訳者のつぶやき
お久しぶりです。

母は退院し、介護認定も出て、
自宅での介護が始まりました。
よいケアマネさんと頼れるヘルパーさんもついてくださり
とても心強い船出です。

暑さも和らいできて、
少しづつ元気も出てきました。

今、遺品整理をしているのですが
個人の志を活かすのって難しいとつくづく思います。

昨年、知人のスペイン語の蔵書の遺品整理をお手伝いしたのですが
その時、個人の大切にしていたものの供養は難しいなと感じました。
結局、図書とCDはそれぞれ公立図書館へ
洋服や小物は対人支援NGOにそれぞれもらっていただきました。
あとは心の整理なんですが、それはもっと難しいですね。

母の介護をしながら
生きている人間と死んだ人間の優先順位をつけなければいけない場面が何度かあり
やはり生きている人間を優先するのは間違いないのですが、
やるせない思いがあります。

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先日、富山県に行ってきました。
医療通訳セミナーの依頼で、おわら風の盆の日だったにもかかわらず
たくさんの方が参加してくださいました。
富山県は在住外国人の数は決して多くないし、
観光の方もある程度コースが決まっていてどこにでもいるわけではないですが、
医療通訳の問題に取り組み始めている方々がいらっしゃいました。
まず、問題に気づく人が何人かいれは、活動は始まります。
それも医療現場に近い人、外国人支援に近い人、コミュニティに近い人であれば
なおいいと思います。
難しいことを考えず、まずは「医療通訳が必要」というコンセンサスがとれればいいですね。

次は10月に神戸で開催される日本母性衛生学会でのシンポジウムが待っています。
シンポジウム5で、
「在住外国人が安心して出産できるために ~その支援のあり方を考える~」をテーマについて議論をします。

また、今年はCHARMさんと一緒に母子保健の医療通訳を育成しようと考えています。
この分野の通訳需要は少なくないのですが、
他の疾患に比べて経験者や制度について十分知識がある人の数が限られてしまいます。
また病気というより、社会的、文化的要素が強い分野なので
基礎的な知識がなければ通訳が難しいです。
医療というよりは保健の要素が強いですが、
通訳が必要という意味では同じです。

秋に向かって、少しづつ準備を始めていかなければと思っています。

活動を続けるということ

2017-08-22 00:00:00 | 通訳者のつぶやき
人生に無駄なことなんてないんだと思う。
外国人支援や医療通訳をやっていると、
大変なこともすべて活動に活かせるのだと頭の中のどこかでつぶやいている。
それが嫌なこともあるけれど、
状況を俯瞰して考えているという意味では冷静さと救いに繋がるのかもしれない。

苦しいときは、患者や家族の苦しさを学んでいるのだと思う。
そして、自分は今まで何も知らず生きてきたのだなあと振り返る。
喪失の中で得た様々な支援は、それが自分にどんな影響をもたらすかを実感し
患者や家族がつらいとき、どんな言葉が、心を安らかにし、
逆に、どんな言葉が追い詰めるのかを感じる機会となる。

自分のストレスがどれくらいになっているかも、わかるようになった。
いつもの荷物が重いと感じたら疲れている。
家の前の道を渡るのが怖くなったら、ちょっと休まなければと思う。
よく乗り越えられない試練などないというが、なるほどなと思う。
でも、時には投げ出したほうがいいこともあるのだ。

近年の日本社会は、ぎりぎりの人員ですべての人が精一杯はたらいでやっと成り立っている。
一人休むと他にしわ寄せがいくようになって、漣のようにつぶれていく。
ボランティア活動は特にそうだ。
余裕がなければ活動として続けることができない。
だって自分の生活がきちんと成り立ってこそ、人のことを考える余裕ができるから。
本当の意味で活動が必要なミッションであるならが、組織には余裕が必要だ。
MEDINTの活動においても一人で抱えないという転換点に来ているのだと思う。

残暑お見舞いの季節になりました

2017-08-10 00:00:00 | 通訳者のつぶやき
またしてもブログのアップが滞っています。
もう、1ヶ月以上とまっているので
見ている人もういないだろうな・・。

けっしてブログを辞めたわけではないのですが、
今度は母が闘病をはじめており
再び書けない状況になりました。

現実には5月末くらいから通常に仕事を入れるようになって
6~7月はいろんなところに出かけて忙しくしていたのですが、
その合間に母の入院、検査、治療開始となり
今は退院後の介護保険申請や住宅の整備などの準備しています。

7月には
びわ湖国際医療フォーラム、
糸魚川医療通訳フォーラム
CLAIRの相談員研修
兵庫県放射線技師会
三重県人権研修
福島県災害ボランティア研修

そして、8月になって
全国医療通訳者協会の全国大会がありました。

本当は、それぞれにコメントをいれたいところです。
医療通訳は様々な形で展開してきていて
その周辺、専門職教育や災害、人権関連などにも波及してきている感じがします。
外国人支援は、もともと境界のない支援なので
理解者が様々なところに増えていくことはとても大切です。

今の私の一番の関心は
医療専門職(及び福祉専門職)に医療通訳や外国人支援の理解者を増やし
医療通訳と上手に連携できる環境を作っていくことです。
そのために研修協力からすすめていきたいと考えています。

そんなわけで今年はまとまった夏休みはとれないのですが
福島県に行ったときに秘湯「玉子湯」にはいれたこと(いいお湯でした!)と
前々から予定していた恒例のマツダスタジアムに行くことで
ストレスを小出しに発散しようと思っています。

今は月末にある
兵庫県者社会福祉士会の「滞日外国人ソーシャルワーク」研修の準備をしています。

6月は忙しい≡≡≡ヘ(*--)ノ

2017-06-27 00:00:00 | 通訳者のつぶやき
私は行政窓口の外国語相談員をしているのですが
一年で一番、何月が忙しいと聞かれたら
迷わず6月~7月と答えます。

新入学生は落ち着くので学校関係は減るのですが
5月末から6月にかけて住民税額が決まることで
公営住宅の家賃や保育料、就学援助、
国民健康保険料などが決まって
それに応じて課税証明や減免申請をします。
高くて払えないときは分割払いの相談なども行います。
たくさん申請書を書いて腱鞘炎みたいになるのもこの時期です。

また、暑くなると窓を開けるので騒音の問題がでてきます。
手足口病の患者さんの通訳も毎日のようです。
はやく、すっきり夏になって欲しいものです。

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今月の移住連のMネット192号
「入管法改正後4年、医療・福祉・社会保障のいま」を特集しています。

特に、MEDINTでもタイ語をご指導くださっている
CHARMのポップ先生が書かれた「外国籍住民が安心安全に暮らせる社会へ~健康に暮らすためには」では
なぜ外国人が保険に未加入なのか、なにが外国人の保険加入を妨げているのかについて明解に説明されています。
また、医療通訳の重要性についても当事者、支援者の立場から地域格差の問題にも言及しています。

また、全国医療通訳者協会(NAMI)理事の岩元さんが
協会設立の経緯と目的について記事を書いています。

医療通訳者のインタビューもあります。

もし、まわりにMネットを持っている人がいたら是非貸してもらって読んでみてください。
リンク先から購入も可能です。

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先週、小林麻央さんがなくなられました。

彼女のブログは妹と一緒にいつも拝読していました。

「生き様」を書いたものはたくさんあるし、
ある程度年齢のいったひとが書いた「死に様~終活」の本は最近増えてきました。
でも、若い人が自分の病気のことを包み隠さず書いたものはほとんど知りません。
強い意志と勇気がいることだと痛感します。
でもだからこそ、彼女のブログに勇気付けられた人がたくさんいたのだと思います。

妹も彼女のブログを読んで、よい意味で変わった患者の一人でした。
仕事一辺倒だった妹が、生きる意味について考えていました。
だから、麻央さんには奇跡が起きて欲しかった。
心から感謝とご冥福をお祈りします。

Think Globally

2017-06-22 00:00:00 | 通訳者のつぶやき
先週は、
NGOの相談通訳研修からはじまって
薬学部「コミュニティファーマシー」授業の1コマ、
看護協会の外国人医療研修、
外国語学部の学生への授業と
様々なところに出かけていきました。

そして自分の医療通訳の原点は
医療を受ける権利を守ることと
医療機関に公正にアクセスできる環境を作ることにあると
あらためて思いました。

医療職の人や未来の医療職である学生、
NGOやコミュニティの支援者、
医療通訳者、そしてもちろん患者と家族。
誰一人欠けても、日本における外国人医療の
明るい未来は見えてこないと痛感します。

先週末、福井の移住連フォーラムに行ってきました。
医療・社会保障の分科会はフォーラムの中でも一番小さい分科会なのですが、
全国から熱心な支援者が集まりました。

昔から言われている「Think globally, act locally」という言葉。
今の日本における医療通訳にとっても必要な考え方です。

私達は日頃、地域の外国人たちの通訳をしています。
「○○さん、元気かな~」と思うこともあります。
顔の見える・・というのは通訳者も同じだったりします。
私もMEDINTの活動を始めたとき3人の方の顔を浮かべていました。

地域から医療通訳を考えることは、とても大切です。
私達は誰のためにどんな通訳をするのかというのは
その人たちが基準になっているからです。
身近な人が一番大切なのは当たり前です。

だから、逆に考えると自分の周りを中心にものを考えがちだったりします。

支援者の数が潤沢な地域に行くと
「うちは問題ありません」と言われることがあります。
うらやましいと同時に、本当かなとも思います。
見えていない人はいないんだろうか。
埋もれている言語や支援を求められない人や
そういう人は見えてないだけじゃないだろうかとも思います。

自分の地域でしっかり支援することは大前提。
だけど、他の言語や他の地域、支援を受けていない人たちに
思いを寄せる想像力も大切だと思っています。
そのために、他の地域の現状を聞くためにできるだけでかけるつもりです。

7月9日に新潟の糸魚川で医療通訳フォーラムがあります。
「Think globally, act locally」の議論が聞けることを楽しみにしています。



ふたつの未来像

2017-06-12 00:00:00 | 通訳者のつぶやき
今年は地方都市の医療通訳者研修に出かける機会が多いです。

そこで医療通訳だけでなく、コミュニティ通訳の方々に出会うのですが、
まだまだボランティアの人たちが心意気で支えている地域がほとんどです。

私はそのことについては、特別に悪いとは思っていません。
ただ、ボランティアの人々の善意に頼っていると
その人たちがボランティアできなくなったときに
通訳者がいなくなってしまうのだということも理解しておかなくてはいけない。
そして、医療通訳を社会資源というなら、
やはり日本社会における持続可能性(Sustainability)を
常に考えておかなくてはいけないと思います。

私はあまり東京にいかないので、
中央で議論されていることはほとんど知りません。

ただ、最近感じるのは
医療通訳をするひとにふたつの方向性があるなあと感じるのです。

ひとつは医療通訳をビジネスチャンスとして考える人。
「お金になりますか」
「この研修や資格をとれば仕事をもらえますか」
間違ってはいません。
医療通訳をビジネスと考えるのであれば
より報酬のよい仕事をとるために技術を提供することは
正しい考え方でしょう。

でも、片方で
「患者がいるのに通訳がいなくて医療を受けられない」
「自分も大変だけど、病院も患者もがんばっているから力になりたい」
という人たちもいるのです。
医療を権利だと考えるのであれば
言葉の問題で医療を受けられない人がいることは大きな問題です。
医療そのものを考えて、自分のできることで助けたいと考えるのもまた正しいのです。

もし、医療チームの一員として活動するならば
医療通訳はビジネスのみであってはならないと思います。、
その前に医療職の人たちのほとんどは
まず「患者」に目を向けているはずです。
勉強を積み重ね、少しでもよい医療をするために
日夜がんばっていると思います。

「医は仁術(じんじゅつ)」という言葉がありますが、
医療通訳者はその仕事に対して高い志を医療者と共有できるようでありたいと感じます。

今年は福井で会いましょう(移住連)

2017-06-05 00:00:00 | 通訳者のつぶやき
6月17日-18日 移住者と連帯する全国フォーラムin福井2017 が開催されます。

一日目の第3分科会「医療・福祉・社会保障」では
『入管法改正後の「医療・福祉・社会保障」の今』をテーマに
主に在留資格・住民登録のない人の社会保障と
医療現場の通訳の問題について話し合うことになっています。

医療通訳に関しては
全国医療通訳者協会(NAMI)の岩元さんと私、
移住労働者の医療問題を考える会福岡の松本さんが報告します。

移住者と連帯する全国フォーラムは
2年に1回、全国の外国人支援団体や個人が集まり
取り組みについて議論し、交流を深めます。
フォーラムのない年はワークショップが開催されています。

北陸での開催は珍しいので
もし近隣にお住まいの方はぜひご参加ください。

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6月14日-15には日本看護協会神戸研修センターで
看護師を対象とした研修が開催されます。

「在日・訪日外国人が安心して医療を受けるために必要な知識」


対象は看護職の方ですが
まだ受付可能ですので、こちらも興味のある方は是非ご参加ください。

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6月24日にはこれから外国人支援をはじめる方向けのNGOの講座も開催されます。
RINKスキルアップ研修
通訳研修ではありませんが、
浅く広い知識をつけるために、入門編となるわかりやすい講座です。

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外国人支援、医療通訳で考えると
場所を変えて同じようなメンバーがいつも出会っているような気がします。
その中でも新しい出会いがあって学ぶこともたくさんあるので、
面倒くさくても、でかけていくのは悪いことではないなあと思いますよ~。

今週は伝言板みたいなブログになってしまいました。

第35回びわ湖国際医療フォーラムです!

2017-05-30 00:00:00 | 通訳者のつぶやき
季節は変わり初夏になりました。
49日も終わり、ぼちぼち日常に戻りつつあります。

お待たせしました。
ブログを再開します。

まだ、読んだり書いたりがしんどい部分もありますが、
1月以降にもいろんな場所にでかけていたので
それについても少しづつ報告するつもりです。

まずは、7月8日(土)に近づいてきた
第35回びわ湖国際医療フォーラムについてのお知らせです。
(ちらしはMEDINTのHPの他団体関連にアップしています。)

今回、当番世話人をさせていただくことになりました。
ですので、できれば外国人医療、支援関連の演題が
たくさんでてくれればうれしいなと思っています。
演題は6月11日まで受け付けています。

詳細はびわ湖国際医療フォーラムのHPをご覧ください。
皆さんのご応募お待ちしています。

私も講演デビューはこのフォーラムでした。
そして、外国人支援者に遠い存在だった医師や医療スタッフの人たちと
はじめて対等な立場で議論できたのもこの場所でした。
当時、代表をされていた井田健先生には病院のこと、医療スタッフのことなど
たくさんのことを教えていただきました。

だから、これから外国人医療や医療通訳の研究や活動をはじめたいと思っている人に
是非、この場所からチャレンジしてほしいと思います。
肩書きがなくても、学位がなくても、所属がなくても発表できます。

基調講演にはMICかながわの沢田貴志先生にお越しいただきます。
日本の外国人医療の現在、過去、未来について
広い視野で総括できる方のお一人だと思います。
お忙しい先生に関西でご講演いただくことはずっと念願でもあったので、
この機会にたくさんの方にご参加いただければうれしいです。


それから

2017-05-08 00:00:00 | 通訳者のつぶやき
最近では、ひとりの現役社会人がいなくなると
これだけたくさんの手続きが必要なのだということを
痛感する日々を過ごしています。

毎日、夜妹が住んでいた自宅へ行って
お線香をたいて、陰膳を用意して、
書類を捜したり、関係機関に電話をかけたり
支払したり・・・が続いています。

死ぬ前と死んでからの大きな違いは
死ぬ前は少なくとも患者本人がいることだけど
それ以外に、医療者や介護者がまわりにいて、
一緒に考えながらやっていけることのような気がします。
当たり前だけど、死後は本人の意思も確認できないし
医療者のサポートはなくなってしまう。
それまでは、がん相談や地域連携の看護師さんに支えてもらっていたので、
その支えがなくなり、
相談相手がいなくなるというがきつい。

死後は、葬儀、会社、保険、銀行、住宅、クレジットカード・・
すべてがばらばらで、片付けていかなければいけない。
一緒に考えてくれたり、選択肢をくれるような人は
もういないのだと思います。

妹はメモ魔だったので
闘病のメモはすごくたくさん出てきました。
飲んだ薬の名前や量、医療者の言葉、
病気への不安などはたくさん残っています。

GWを過ぎるとたぶん通常の日常がもどってきます。
このままでやっていけるかなあと少し心配です。

友人と話していたら全部終わったのは年末くらいかなといわれ
それくらいかかるのかと覚悟しています。

本来は個人的なことをブログに書くのはよくないんですが、
いろんな方に迷惑をおかけしてきたのは否めません。
ただ、個人的には、身体に気を付けてと言われるよりも
今は任せてと言ってくれる仲間の存在が一番ありがたかったです。
私も通訳者の人が立ち止まっているとき
仕事だからと励ますのでなく、止まる時間も大切であることを
伝えられるようになりたいとおもいます。

雑文ですみません・・・。

2年3ヶ月

2017-04-13 00:00:00 | 通訳者のつぶやき
先週、妹がなくなりました。
告知から2年3ヶ月。
よく頑張りました。

告知の日からずっと寄り添いというより
一緒に伴走したといったほうが近いかもしれません。

薬が効かないと落胆し、
医療者の方の優しさに感謝し、
ひとつづつ失われていく機能にいらいらし、
それを補う介護用具の力に励まされ、
差し入れの季節はずれのマンゴや
ボランティアさんの作る毎日のおやつに勇気付けられました。

1月以降は病状が日毎に変わり
介護保険の認定手続きの一方で救急車での搬送、
緩和ケア病棟での看取りと様々なことを経験しました。

看護するものは患者本人の痛みや苦しみを
本当の意味で理解することはできないのだということ、
でも、寂しさや心細さは少しは補えるのだということも
少しわかった気がします。

遣り残したことはないけれど
心にぽっかり穴が開いています。

一人で戻る日常がさびしいですが、
滞っていた医療通訳の活動も少しずつ始めていこうと思います。

新しい年度になりました。
今年度もよろしくお願いします。

食べるということ

2017-03-23 00:00:00 | 通訳者のつぶやき
今週末、病院でリクエストメニューが出されると言われました。

ほとんど食べられない状態の患者でも
好物は食べたいし、口に運びたいと思うもの。
そして、何であっても少しでも口から食べてくれるのは
家族にとっても大きな喜びです。

いままでの人たちがリクエストしたメニューが
写真で一覧表になっています。
好物って人によって違うんだなあと思いながら、
親子丼からお好み焼き、あんみつまで、
人が選んだメニューを見ながら
どんな思いで選んだかに思いをはせます。

何よりもとても面倒で時間がかかる仕事であるにもかかわらず
こうした試みを考えてくださる医療者の方の
温かい気持ちがとてもうれしいと思うのです。

南米の患者さんなら何を選ぶかな。
それは日本では手に入らないものかもしれないな。
そうしたら食べさせてあげられないのかな。
群馬や静岡に行けば、食材は手に入るかな。
通訳に聞いてもらえば、食材の通販も知っているはずです。
そして、異国で病に倒れることの切なさを感じます。

そういえば、
ポルトガル語の通訳者が
患者の病室にブラジルレストランの
お弁当を持ち込んだことがあるという話を聞きました。
脂っこくてカロリーが高そうに思うかもしれませんが、
彼らにとっては子どものころから親しんだお母さんの味に
近いものなのでしょう。
そうした気持ちがわかるのは
通訳者自身もそう感じているからだと思います。

栄養の通訳が難しいのは
食べ物は「変える事のできない文化」のひとつだから。

点滴で生きることはできるけれど
食べることには生き様や思い出も詰まっている。
あまり意識せずに食べているけれど
食べることってすごいなあとあらためて考えています。

車椅子が2台

2017-03-06 00:00:00 | 通訳者のつぶやき
先日、介護保険の車椅子が納車されました。

まだ介護認定結果がでていないので
前倒しでの利用ですが、
価格は1割なら500円/月です。
軽くてきれいで快適な車椅子です。

こんなに快適なら自宅でも使いたいなと思って
自宅で使うためにタイヤカバーみたいなものは
ないですかと業者の方に質問しました。
もちろん、カバーもあるのですが、
介護保険では車椅子は2台までレンタルできるようになっているとのこと。

業者の方の説明では、
介護保険がはじまった当初は1台しかだめだったそうです。
けれど外と中で同じ車椅子を使うのには限界があります。
仕方なく、もう一台を自分で購入する人たちもいたそうです。
同時に、いろんな地域で二台までつかえるように署名をしたり
陳情をする人たちがいて、
現在の二台までが実現したとのことでした。

制度は黙っていては変わらない。
先人が変える努力をしてくれて
いまの二台つかえる便利な状況を
後からつかえるものが享受することができています。
制度に声をあげてくれた人たちの努力のお陰です。
本当にありがたいことだと思いました。

今の日本社会の快適な部分は
こうした人たちの力が結実したものであることを
私たちは時々忘れそうになります。
当たり前のサービスや制度も黙っていてはでてきません。

医療通訳も黙っていては制度化は実現しません。
2020年に向けて、いろんな声が聞こえます。
混沌とした状況であればこそ、
しっかりと目標を見据えなければいけないと思います。

二台目の車椅子のように
医療通訳がいつか、当たり前の世の中になるように。


化学反応

2017-02-22 00:00:00 | 通訳者のつぶやき
1月と2月は年度末ということもあり
行政や団体の研修会が多くあります。

最近は、異業種の方に招いていただいて
お話をする機会が増えました。

通訳者は単体では成果を出せません。
話者がいて、繋ぐことで、はじめて力を発揮します。
今やっている研修で共通することがひとつあります。
特に、一方のユーザーである医療者や行政窓口、国際交流協会といった
専門職の人に「医療通訳」を理解してもらうことが大切だということです。
その「繋ぐ」という働きがコミュニティ通訳の分野には必要だということなのです。

また、もう一方のユーザーである外国人やろう者の背景にあるものを
きちんと見ながら通訳をすることも大切です。
なによりも通訳者がその仕事をなぜやるのかということを
しっかり概念としてもっておかなければ
ただの翻訳機になってしまいます。
私たちがなろうとしているのは「ひと」でなければ成立しない
言葉をも訳せる通訳者なのです。

また、今回手話通訳研修で要約筆記の方とはじめてお会いしました。
通訳者研修のワークの中に入っていただいたのですが、
その役割と必要な技術は通訳者とは違うけど
言語を補償する活動としては目的は同じなのだなと痛感しました。

本来は、通訳者の人たちや外国人相談の人たちと話をするのが一番好きですが、
最近、他業種の方と話すことで起こる化学反応で、新しい刺激的な発見があります。

地域で活動していると
時々孤独を感じます。
でも、仲間のいる場所に出かけていけば
一人ではないことと 、たぶん間違っていないことを実感できます。

医療通訳は当たり前のものでなければならない
もう少しこの路線でがんばろうと思っています。

治療とぜいたく品の境界線

2017-01-30 00:00:00 | 通訳者のつぶやき
寒い日が続きますね。

最近はダウンのコートに
マフラー、マスク、ヘッドフォンの重装備です。
地下鉄の中で、
なんとなくよく知っている何かがいたので、
何かなあと思ったら「ベイマックス(画像にリンクします)」で、
もっとよく見たら自分でした(笑)。

先日、家族が一時退院するので
メーカーの方から在宅酸素療法の説明がありました。

今まで知らなかったのですが、
酸素濃縮装置や携帯用酸素ボンベはレンタルで病院外で使うけれど
医師のオーダーにより処方されるものなので
診療報酬に含まれるとのこと。
「薬」に近いものを思ってもらえればと言われて納得しました。

かたやテレビカードは相変わらず高いです。
1時間60円といえば安く感じますが、
8時間見たら2日で1000円のカードを使います。
以前、義父が野球を見るとき、チェンジでCMになると
こまめに消していたのを思い出しました。
そしてテレビカードはもちろん自己負担。
テレビを見て気晴らししたり、笑いが免疫を上げると言っても
これはぜいたく品の扱いですね。
エアコンはさすがに全室についていますが、
加湿器は病院の備品ではないようです。
これもぜいたく品の部類なのかな・・・。

では、医療通訳はどの辺にあたるんでしょうか。

私は医師が治療に必要とみなせばオーダーできる
携帯用酸素ボンベに近い存在であってほしいと思います。
患者の症状を聞いて、説明をして、納得してもらうのは
治療に必要なことだと思うからです。

特別扱いを求めているのではありません。
「医療通訳」は最低限必要なものというコンセンサスを作ることが
今年の目標でもあります。

当分、ブログの更新が不定期で遅れがちになります。
でも、つづけていくつもりですので、今後ともよろしくお願いします。