拝島正子のブログ

をとこもすなるぶろぐといふものを、をんなもしてみむとてするなり

スカートをはいたブリギッテ・ファスベンダー

2018-03-15 08:33:20 | 音楽
パラリンピックのスキーの選手は、スキーをはくと健常者の何倍も速い、雪原で追いかけっこをしたら普通の人は絶対適わない、すごい、と思った。さて。「ヘンゼルとグレーテル」(オペラ)の私のお奨めのヘンゼルはブリギッテ・ファスベンダー。その相手役(グレーテル)は、映像ではグルベローヴァだがCDではルチア・ポップ(指揮はどっちもショルティ)。グルベローヴァとルチア・ポップなんて私にとってはまるでサ○○○ヤかガ○ト!(「大好き」という意味ですから。念のため)。その偉大なプリマたちをとっかえひっかえ相手としたブリギッテ・ファスベンダーは、ズボン役で一時代を制した名メゾ・ソプラノ。この人がオクタヴィアンを演じると、冒頭のベッド・シーンなんかも、ホントは女+女だから「危険」はないはずなのに実に怪しくなる。ゾフィーのルチア・ポップと二人でカーテン・コールに出てきて頬を寄せてたりすると「あー、ポップがファスベンダーに食われる~」と叫びたくなる。しかし、この人は実にレパートリーの広い人だったから、女性の役だって歌う。ベームが最後に録音したコシのレコード・ジャケットのファスベンダーはスカートをはいてるし、なにより私が唯一ファスベンダーを生で聴いたときの曲が「冬の旅」で、選曲はさすがファスベンダー!なのだがドレスを着ててなんか変な感じがした。さて、そんなファスベンダーは、今ではオペラの演出家になっている。騎手が調教師になったようなものだ。この道でも相当成功したようで、現在、いろんな劇場や音楽祭の総裁を務めてる。最近、顔をみるとすればインタビュー。こないだもグルベローヴァと2ショットで昔話をしていた。それがまさに「ヘンゼルとグレーテル」の話。件のビデオを撮影したときが40歳くらいのときで、限界だったらしく、それが最後のグレーテルになったと言ってた。

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