拝島正子のブログ

をとこもすなるぶろぐといふものを、をんなもしてみむとてするなり

ハイヴィジョンで分かった!マルシャリンの気持ち

2009-12-30 18:23:50 | インポート
LED電球は昼色光と夜色光があり、昼色光のを買ったのですが、かなり「白い」感じです。トイレが妙に明るくなりました。司会者の小倉さんのようにトイレで本を読む方ならいいでしょうが、私などは「本を読むんじゃないんだから」。この台詞、モーツァルトのオペラ「フィガロの結婚」の中の私の好きな台詞です。伯爵が女性を暗がりに引き込もうとするのに対して、女性が「暗くてやだ」と言うと、伯爵が先ほどの台詞を言います。粋ですねー。今日は一日の作業のスタートが遅れてしまい、今ようやっとパソコンに向かっています。というのも、午前中、BSHiで、クライバー指揮の「バラの騎士」をやっていたのをついつい見入ってしまったからです。私は、このオペラが死ぬ程好きです。その中でも、クライバーの演奏は、ビデオで数十回(控えめに言ってます。もしかしたら、100回超えてるかも。)見ています(実演も4回見ました。)。にもかかわらず、今日は、めちゃくちゃ感動してしまいました。このオペラの主人公は、表面的には「バラの騎士」、つまり、17歳の男の子です(ですので、カーテン・コールも、この役が最後に登場します。)。しかし、実質的には、マルシャリン(元帥夫人。32歳。)が主役だと言う人が多いです。で、32歳というのがポイントでして(ポイント、だなんて、答練の解説を書いているみたいです。)、「時の移ろいを微妙に感じてしまう」今日この頃であり、自分の恋人(例の17歳。夫もいるんだけど・・)を若いゾフィーに譲る、という役どころです。で、女性の聴衆は、このマルシャリンの歌に感情移入して涙する人が多いそうなのです。正直、私はそこのところはよくは分かりませんでした(その感情は理屈では分かりますが。なにしろ、男ですので。)。で、大詰め、マルシャリンとゾフィーとオクタヴィアン(バラの騎士)が世にも美しい三重唱を歌います。マルシャリンは恋のあきらめを歌い、オクタヴィアンとゾフィーは、わくわくしながらもマルシャリンの手前いいのかなーってな内容の歌です。この中で、一瞬、若い二人だけが歌う部分があります(この部分、音楽は最高です。)。ところが、この映像、歌っている二人ではなく、マルシャリンをずっと映しているのです。ずーっと、「もー、なんでっ?」って思ってました。ところが、今日分かったのです。若い二人の歌を聴きながら、マルシャリンが泣いていたのです。演じているのは、フェリシティ・ロット!目が真っ赤でした。なんと見事に、マルシャリンの気持ちを表現したことか。何十回も観ていてようやく知ったとは私もまだまだ今回これを発見できたのは、ハイヴィジョンのおかげです。

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