拝島正子のブログ

をとこもすなるぶろぐといふものを、をんなもしてみむとてするなり

BWV12(ロ短調ミサのCrucifixus)から過去(ヴィヴァルディ)へ、未来(リスト)へ

2021-05-07 18:40:15 | 音楽

今朝、書いたブログの内容をすぐには思い出せない。ボケたのではない(昨日食べた物を思い出せるかどうかは、ボケたか否かの重要な判断材料だという)。いただいたコメントに私自身の興味が完全に移ってしまったためだ。そうそう思い出した。ハスラーの「私の心は千々に乱れる」は「ウッニャのウニャニャウニャン曲」の原曲である。その「ウッニャのウニャニャウニャン曲」は何でしょう?というクイズを出したのだった。正解は、「バッハのマタイ受難曲」なのだが、「原曲と言えば」ということでU先輩美女から戴いたコメントが、「バッハのミサ曲ロ短調の「Crucifixus」の原曲はカンタータBWV12なのだが、このBWV12にも原曲があって、それはヴィヴァルディの世俗曲だと言うのである。へー!と思っていたら、K澤鍵盤美女からもコメントをいただいた。BWV12を元にリストがオルガン曲とピアノ曲を書いているというのである。そして、K澤鍵盤美女が卒業試験でその曲をお弾きになったというのである。へー!この二つのコメントのおかげで、バッハという「点」が一挙に過去(ヴィヴァルディ)と未来(リスト)に広がって線になった。まことに悦である。お二人に心から感謝します。ところで、そのヴィヴァルディの曲がどういう曲だか私は知らない。さあ、私の雑学魂に火がついた。で、調べましたとも。曲名は「Piango, gemo, sospiro e peno」。あんれまぁ。BWV12の合唱の冒頭の歌詞「Weinen,Klagen,Sorgen,Zagen」と同じでないかい。よし、楽譜を探そう。だが、IMSLP(ネットの無償楽譜のサイト)でいくら探してもない。ないはずである。IMSLPのウィッシュリストに入っていた。つまり、誰か楽譜をあげておくれ、とリクエストが出ている最中である。だが、動画はYoutubeにあった。往年の大歌手テバルディが歌っている(テバルディが歌うほどの名曲ということである)。どれどれ聴いてやろう。でだしはあまり似てない……いや、きたぞ、BWV12とそっくりな部分。これはたしかに原曲だ。比較を明瞭にするために、耳コピで楽譜に起こしてみた。調も三拍子も同じである。ご覧の通り、ヴィヴァルディの曲の中間部分(歌詞を書いた部分)の歌詞をドイツ語に訳して音をそのまま持ってきたのがBWV12の合唱の冒頭部分であった。ただ、BWV12にも台本作家がいる。バッハと台本作家との間でどういう相談があったのだろう。バッハが、ボク、ヴィヴァルディのこの曲を使いたいから、あんた(台本作家)、その歌詞をそのまま訳してね、とか言ったのだろうか。

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