拝島正子のブログ

をとこもすなるぶろぐといふものを、をんなもしてみむとてするなり

だるまさん・はころんだ

2022-11-20 11:46:12 | 言葉

何週か前のチコちゃんで(先週、チコちゃんはお休みだったから、これで少しは追いつけた)、子供の遊びの「だるまさんはころんだ」で、鬼がそう唱えるのは、1から10まで数を数える代わりなのだと言っていた。だから意味はどうでもよくて10文字ならいいんだと。その10文字は全国的に「だるまさんはころんだ」が一般的なのだが、大阪の「ぼうさんがへをこいた」のほか、地方によっていろんなヴァリエーションがあるそうだ。そのいくつかが紹介されていたが、私が育った横浜市緑区(当時は港北区)で使われいた「のぎさんはえらいひと」は紹介されなかった。その「のぎさん」がどこの誰だかは、この遊びをしていた当時知る由もなかった。この遊びが外国から入ってきて、各地の子供らによって10文字が形成されたのは昭和初期。当時、乃木大将が明治天皇に殉死してから15年くらいしか経っておらず、大将を偲ぶ大人がたくさんいて、その大人の影響を受けた子供が「のぎさんは……」と言い出したのだろうか。子供は大人に影響されるものである。小学校時代、クラスに農家の息子がいて、そいつが自民党の宣伝ばかりするもんだからクラス中が自民党支持になり、一般に言われた「巨人、大鵬、卵焼き」は、わがクラスでは「巨人、大鵬、自民党」だったのだが(だから、子供に選挙権を与えてはいけない)、今考えると、そいつが農家の息子だったことに非常に合点がいく(自民党は農村に基盤がある)。あれは親からの請け売りだったのだろう。同様に、当時のクラシックを愛好する少年少女にアンチ・カラヤンが多かったのは、宇野某という評論家の影響である。

因みに、この10文字は、多くは、音節的には5字+5字であるが(のぎさんは・えらいひと、ぼうさんは・へをこいた)、「だるまさんは・ころんだ」は6字+4字である。これを5字×2で唱えると、「だるまさん・はころんだ」になる。我が愛しのジェンティルドンナの名前を「ジェンティ・ルドンナ」と呼ぶごとしである(そういう人がいる)。ジェンティルの現役当時、日本では「ドンナ」というイタリア語(女性の意味)が浸透していなかったせいもある。だから、「ジェンティルドンナ」は名前が変・呼びにくいなどと言うとんでもない輩がいたが(逆に、私がジェンティルに注目したきっかけは名前である)、最近のCMで「クルマドンナ」と言ってるのを聞いて、おお、「ドンナ」もここまで浸透したのか、と感無量だった。

それから「へをこいた」についても。「こく」という動詞は、「放く」と書き、その意味は、「体内にあるものを外に出す」という意味であり、転じて、「言う」という意味になるそうだ(例:バカこくでね)。なるほど。体に溜めてよくないのは、屁も思ってることも同じである。私がブログを書くのは健康のためであり、穴を掘って王様の耳はロバの耳と叫ぶのと同じである。


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