拝島正子のブログ

をとこもすなるぶろぐといふものを、をんなもしてみむとてするなり

馬鹿と煙は高い所が好き

2023-11-22 10:41:30 | 音楽

例の音楽横好きの友達が言ってたんだけど、彼、あるセッションに行ってきたんだって。例によって、ヴァイオリンとチェロとクラリネットと喉を持って(喉は身体に備え付け)、ポーターみたいになって(昔、京成電車に乗ってた行商人の方がうまい例えかしら)、行って参ったんだって(「参る」は「帰ってくる」の意味がある、だから、出征軍人は「行って参ります」って言っちゃいけないんだ、って朝ドラで言ってた。そう言えば、今朝、あさイチでなかなか鈴木アナウンサーを映さなかったけど、また号泣してたのかしら。まったくね、NHKったら朝から国民をこんなに泣かしてどうする気なのかしら)。で、最初にヴァイオリンでベトヴェン(夏目漱石はそう呼んでいた)のメヌエットを弾いたら、思ったより上手くいったんで、その後、チェロを弾いて、クラリネットを吹いて、歌を歌って、また順番が回ってきたとき、「今日はヴァイオリンがいけそう」と調子に乗って(友達はすぐ木に登るタイプ)、罰歯さんの無伴奏の曲を弾いたんだって。その時点で、既に赤ワインを一本空けてたんだけど、彼は顔に出ないタイプで、本人も酔っ払ってる自覚はなかった。だけど、ひどい出来で、登った木から思いっきり落ちてへこんだんだって。で、しばらく経ってから録音を聴いたら、ものすごく速いテンポで弾いていて、あー、これじゃ上手く弾けないわけだ、その割りにはよくがんばったよ、って言ってまた木に登りそうな勢い。問題は、なんで、そんな速いテンポで弾いたかってこと。やっぱりお酒か。自分で平気だと思っても平気じゃないんだ。だからお酒を飲んで車を運転すると、知らないうちにスピードを出し過ぎて、事故を起こすんだ、だから酒酔い運転は絶対ダメなんだ、とっ捕まるんだ、とものすごく合点がいったらしいの。で、このことを人に知らしめるのは社会的啓蒙になるから、あたしにブログに書けって言うの。だから書いたの(現在完了形)。

因みに、夏目漱石のことをちらっと書いたけど、あたし、今ね、また「吾輩は猫である」を読んでるの。「吾輩」(猫)の飼主の「苦沙弥先生」は漱石がモデルよね。つまり、「苦沙弥先生」は漱石のアバター。ところがね、お話の中に「そう石」って名前が出てきて、この人も漱石のアバター。アバターが二体。で、「そう石」のことを苦沙弥先生が「馬鹿」って言うの。アバターがアバターを「馬鹿」って言ってるわけ。なかなか珍妙。

「木に登る」と書きました。「馬鹿」とも書きました。この二つが融合すると、「馬鹿も木に登る」?違った。木に登るのは豚だった(豚もおだてりゃ木に登る)。「馬鹿」は、「馬鹿と煙は高い所が好き」だった。で、たまに木から落ちるのが猿ね。



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