「日本人が知っておきたい森林の新常識」(田中淳夫著)を読む
・植物も生きていくために酸素を吸って二酸化炭素を吐き出して呼吸をしているし、二酸化炭素を吸って酸素を出す光合成もしている。その割合は呼吸1に対して光合成は2。
・1対2の割合だが、森林には菌類や粘菌類などの原生生物がいる。植物が分解される時に、酸素が消費される。それが1。よって2対2になって酸素と二酸化炭素の量は均等になる。
・寒冷地の森林は腐葉土が多く、温暖化によって分解が促進されて酸素が消費され、二酸化炭素が増える。
・それでは温暖化防止に役立つ森林とは?面積が増える森だが、これには限度がある。成長の遅い木を伐採し、巨木の多い原生林は、真っ先に伐採する。(老木は、決して成長が遅いわけではないという本を読んだことがあります。人間にとっては、精神的な支柱にもなるかなと思います。)
・森林も水を消費しているので、水を貯めているわけではない。山地が森に覆われる利点は、土壌侵食を防ぐため。
・ダム建設や河川に巨大堤防を築くことに批判は多いが、それに代わる堤防技術は確立されていない。最も適切な方法は、住む場所を選ぶこと。
・カモシカ、シカが増えた理由は、大規模伐採による草原化で、植林して苗を植えても食べられてしまう。
・今の日本の森林は、野生動物にとっては楽園。