白い紙の切れ端があれば、そこを落書きで埋めたくなります。(笑)
「映画を見ればわかること」川本三郎著 キネマ旬報社を読んでいると、なんだか隙間が埋まっていくような気分になります。
どんな気分かというと、映画作りその他に関する色んな逸話とか、僕自身観たこともない映画でも観ている気分にさせてくれるとか、こういったことです。
作家大佛次郎は大の猫好きでした。
常時10匹はいて、トータルで500匹の猫と暮したそうです。
戦争中でも疎開せずに猫と一緒にいたそうですから、猫好きという感情を越えていますね。
「僕は避け難い自分の臨終の数時間の静かな時を、自分の一生に飼った猫のことを順に思い出して明るいものにしたいと企てている」(本文より)
映画「猟奇的な彼女」の説明では、「猟奇」という言葉を造語したのは作家佐藤春夫と記されています。
佐藤は「奇想を楽しむ」といういい意味で作ったとされていますが、現在ではいい意味では使われていませんね。
「「猟奇的な彼女」は「猟奇」という言葉の意味をもう一度、元に戻してくれるかもしれない」(本文より)