先日、大町公園内の公衆トイレの天井で、
蟷螂の幼虫と蜘蛛が程よい距離間隔で睨み合っていた。
どちらにとっても相手が大きすぎるように感じられたが、
このような場面は、結構目撃する事が多い。
大町公園の自然散策路は、
コンクリート製の木道以外は人が入り込めないので、
昆虫の密度が高いのである。
飛蝗、蝶、蛾、蜻蛉、蜘蛛、蟷螂、カナヘビ、日本蜥蜴、
蜂、花虻、蝿、カミキリ、ハゴロモなどあちこちで見ることができ、
捕食し合っている姿も当然のように良く見ることができる。
普通カメラを向けると、カメラを警戒しカメラ目線になる蟷螂だが、
獲物を狙っているときは、獲物から目をそらさない。
下の写真は大型のイオウハシリグモを狙っていた蟷螂だが、
恐らく体重的には同じ程度であろう。
巻頭の写真は大蟷螂の幼虫のようであるが、
止まっている葉の裏には、カニ蜘蛛と思われる脚が写っていた。
蟷螂の捕食は更に旺盛になり、秋には写真の倍以上に成長するはずで、
大蟷螂などは手を出すと人にさえ威嚇するようになるが、
出現し始める6月上旬頃は、下の写真のように小さい(6月6日撮影)。
半月ほど前には、緑色のハラビロカマキリの幼虫2頭に出会ったが、
指を出して構うと、尻を上げ指を凝視したまま動かなくなった。
その翌日にも同じ場所で2頭に出会ったが、
そのうちの1頭が色変わりをしていた。
前日が良い天気だったので、日焼けしたのだろうと思ったが、
日焼けにしては急変過ぎるとNet検索すると、
「茶色型腹広蟷螂(チャイロガタハラビロカマキリ)」で、
数少ない、珍しい蟷螂で有ると判明した。
地上を歩いて居ると、保護色となって、
そこに居ると判っていても見つけるには数秒の時間が必要だった。
今は夏休みと言うこともあって、時々親子連れが昆虫を探しているが、
話を聞くと夏休みの宿題の「自由研究」に選んだとのことだった。
昔は虫を捕まえて標本を作る「昆虫採集」だったが、
いまは、デジカメで撮って「写真」として纏める様である。