港区まち創り研究会(まち研)ブログ

港区まち創り研究会の活動の状況やまちづくりについての様々な情報をお伝えします。
海外の街あるきの報告もあります。

高輪盆踊り大会が開かれました

2011-08-07 21:04:39 | 高輪地区のできごと


高輪盆踊り大会が開かれました
開始前に、雷がなり雨がぱらつく天気だったので、開始が危ぶまれましたが、ほぼ時間通りに始めました。

うかい議員の司会進行で進められ、家入高輪総合支所長、浅山課長さんなど港区関係の方やきたしろ都会議員、杉本議員、なかまえ議員などの方がお見えになりました。町会関係者、メリーロード高輪関係者など地域の関係の方々も参加し、地域プロジェクトらしくなりました。武井区長も途中お見えになり、ご挨拶していただきました。
さらに、途中雨がぱらつきだし、今一つ盛り上がりに欠けたのがやや残念でした。
それでも、地域おこしの一つとしても目的はある程度果たしたと思います。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

世界の街から12---オーストリアのハルシュタットに学ぶ観光地のありかた

2011-08-06 21:26:42 | オーストリアの街から
オーストリアのハルシュタットに学ぶ観光地のありかた


今日は、暑い東京の夏を離れて、涼しげなオーストリアの湖水地方小さな街ハルシュタットの話をしてみよう。
ハルシュタットは、オ-ストリアの湖水地方ザルツガ-マ-グ-トのハルシュタット湖のほとりにある小さなまちである。世界の湖岸の町で最も美しいまちであると言われている。有史以前から人が住みついて高い文明を築いていたという、長い長い歴史を持った村である。1997年世界遺産に指定されている。
ハルシュタットは、欧州では有数の塩の産地で、かって塩が金と同じ位価値があった時代にこの村やハプスブルグ家に大きな富をもたらした。
 バ-トイシュルから列車に乗って、ハルシュタットに向かう。車窓から見え隠れしている湖水の景色を楽しんでいると、30分程度でハルシュタット駅に着く。
 駅を降りると林があり、細い小道が続いている以外には、駅前には店もなければ何の標識もない。
 駅を降りたのは、わたしだけのようなので、人に尋ねるわけにいかず、細い小道をわけわからずに進む。
 少し歩くと、あっと驚く。美しい湖水の景色が突然現れ、はしけに一艘の舟が止まっている。 すでに、10人位の人が乗り込んでいる。わたしも、この舟にのるしかないと思い、料金を払って舟に乗る
 舟は対岸に向かって進むにつれ、対岸に家並みが見えてきた。ここでやっと理解してきた。
対岸の家並みが行こうとしているハルシュタットの村なのだ。


舟から見た村の景観
 振り返って、来た方向を見ると、湖水と樹林地と遠くの雪をいただいた山並みが見えるだけである。 つまり、わたしが駅に着いたあたりは、完全に自然が保護されている区域となっているようだ。


保護された自然景観
舟が岸に近づくにつれ、家並みが次第に大きく見えるようになる。映画の1シ-ンを見ているような演出である。
 舟をおりると、マルクト広場があり、広場に面して大きな教会がある。
 マルクト広場には、大勢の人が集まっており、やっと観光地らしい雰囲気となった。

マルクト広場あたりの建物

湖水のまわりには、平坦な土地の部分があまりなく、いきなり急斜面となっている。
この急斜面に沿って建物が重なるように建てられている。
 一戸一戸の家は、木造で3階建ての切妻屋根の建物が多い。建物の多くはバロック様式でパステルカラ-に外壁が塗られている。湖水に面している家には、舟を入れる舟屋がある。建物はかなり古そうに見えるものもあり、比較的新しく見えるものもある。日本の漁村集落に似ているようなところがある。

漁村集落に似た建物
 しかし、どの建物も同じような外観であり、違和感のある建物は見られない。
 以前ドイツの小さな歴史都市シュベ-ビシュ・ハルの役所を訪れた時、この都市で建物を新築、改築する際守らなければならない建物の色、形、材料などの詳細な規定を示す地区計画の図面を見せられたことがある
 多分ここでも、厳格な地区計画が定められて、それに合わせて建物が建てられているのであろう。建物の用途は、ここに住んでいる人たちの住宅だけかと思っていたら、どうもほとんどが民宿のようなホテルとなっているようだ。


木造3階の建物が多い。デザインは統一されている。
湖水沿いに遊歩道があり、美しい湖水の景色を見ながら歩くので、いくらあるいても苦にならない。
 湖水沿いもほとんど人通りがなく、ベンチに腰掛けて対岸の絵はがきのような景色をしばし眺める。
 湖水に面した瀟洒な建物があり、芝生の庭に、アウトドアのイスが置かれている。ホテルなら泊まって見たいと思い、通りかかった人に尋ねるとこれは、ホテルではなくプライベ-トな別荘だそうだ。

プライベートな別荘
こんなところで週末を過ごす人たちはどんな人たちなのだろう。うらやましさを感じる。
しばらく歩いた後、湖岸に面したレストランに入る。アウトドアのテ-ブルに席につく。素晴らしい湖水と山の景観が目の前に飛び込んでくる。湖水でとれる鱒料理を注文する。ここでは、何を食べてもおいしいように感じる。まさに、景色がごちそうになる。
昼食の至福の時間を過ごした後、さらに湖岸沿いを歩く。もちろん、車とは行き会わないようになっている。遠くにロ-プウェイが動いているのが見えたので、乗ることにしたが、乗り場がわからない。乗り場の表示を大きく示さないのが、こちらのやり方である。何となくその方向に歩き、乗り場を見つけてのる。ロ-プウェイは、結構長く、相当高いところにいく。
 上から見る湖水と山の景観はまた素晴らしい。遠く、アルプスの山々を遠望することができる。
 近くにあるレストランからハルシュタット湖の景色が一望できる。

ロープウェイの頂上から見た景観
自然環境の保全と観光
 日本の観光地の駅でまず思い浮かべるのは、広場がありタクシ-やバスが何台もとまっており、駅前にレストランや自動販売機があり、スピ-カ-などでいろいろな宣伝をしている風景である。
 ハルシュタットの駅前はまったく何もないのである。看板一つない。ここは観光地なのかと目を疑う。なにもない理由は、おそらくここが自然保全区域となっているからなのであろう。
 ハルシュタット湖の周辺で家が建てられる区域はほんのわずかで、ほとんどが自然保全区域になっているように思われる。そして、保全区域において厳格にル-ルが守られているのであろう。
 日本の場合は、観光振興が優先されるため、自然環境保全のル-ルの適用があまくなり、その結果貴重な自然資源を失い、観光地としての最も大事な魅力を失ってしまう。
 ハルシュタットは世界遺産であり、有力な観光資源であるにもかかわらず、最大限に客を呼び込み、だれも最大限に利益を得ようとしていないように見える。例えば、渡しの舟であるが、せいぜい50人位しかのれないように見えるし、しかも1時間に1本しかない。 宿泊施設も低廉な民宿形式が多く、大きなホテルはない。
レストランやコ-ヒ-ショップのようなものも要所、要所にあるが、決して数は多くあるわけではない。
 あちこちの家に花が飾られている。

道から見える手入れのよい花
ここにいて感じるのは、どうぞかけがいのない自然の景観と町並みを十分楽しんでくださいよという地域のもてなしのこころである。どんどん人を呼び込み、その場の経済性のみを考えるような日本の観光地のあり方はいずれ行き詰まってしまのではないかと思った。  文責 安藤 洋一   
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

高輪盆踊り大会が開催されます

2011-08-05 21:09:33 | 港区まち創り研究会

被災地支援高輪盆踊り大会が開催されます



被災地支援の高輪盆踊り大会が8月7日(日)午後5時から8時まで、東海大学高輪校舎正門前広場で開催されます。
今回は、高輪地区の5町会の松ヶ丘会、高輪一丁目アパート自治会、高輪一丁目君友会、高輪台町会、伊皿子睦会合同の企画です。また、メリーロード高輪、魚らん商店会も応援していただけます。さらに、東海大学、東海大学学生のボランティアグループの東海大学共育プロジェクトの方々も応援していただけます。地域の各種の団体が一体となった夏のイベントです。
食べ物、飲み物の模擬店も出店します。
さらに、被災地気仙沼中学校の生徒を修学旅行を支援するための募金活動を行います。
お祭りの好きな方、盆踊りの好きな方、お近くお住まいの方、どなたでも参加できます。どうぞふるってご参加ください

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

世界の街から11ーーーニューヨークに学ぶオープンスペースのあり方

2011-08-04 06:50:01 | アメリカの街から

ニューヨークに学ぶオープンスペースのあり方     安藤 洋一


1 高層ビル周囲のオープンスペース
 建築界の巨匠ミース・ファンデル・ローエの設計によるシーグラム・ビルは、50年前に建てられたオフィス・ビルであるが、未だに古さを感じないどころか周囲のビルと比較しても輝いて見える。ニューヨークでも家賃の高い方のビルである。前にあるオープンスペースが素晴らしい。ミースは、斜線規制をきらい、箱状の形態のビルにするために、前面道路から、セットバックし、広いオープンスペースを確保した。周囲のビルと比較しても、段違いに広く、ビルに風格を与えている。高層ビル周囲のオープンスペースの重要性がこのビルから認識できる。水をあしらい、ミースらしいすきのないデザインとなっているが、通りから誰でも利用できる。公開空地の取り方の手本となるビルである。

シーグラムビルと公開空地1

シーグラムビルと公開空地2

2 ポケットパーク

 1967年頃から、小さな空地を利用した小公園がいくつもつくられるようになった。たまたま通りかかって見かけたポケットパークである。

ポケットパーク1

ポケットパーク2
港区にも小公園はあるが、ニューヨークのポケットパークと港区の小公園の違いは次のような点である。

・ ポケットパークは、主に大人のくつろぎの空間で子どもだけを対象にしていない。
・ 大きな通りに面しており、間口より奥行きがあるが、通りからよく見える。
・ ビルの壁面を生かしている。水を流したり、花やつたなどの植栽で飾ったりしている。
・ 全体にお金をかけており、デザインの質が高い。
港区でも、オフィス街などに、こんな公園があったらかなり利用されるのではないかと思う。


3 ブライアントパーク
 ニューヨークのど真ん中、公共図書館前にある公園で、何度もいきたくなる居心地のよさそうな公園である。大勢の人が思い思いのスタイルで楽しそうに利用していた。こんな公園が港区にもできれば、住む人も働いている人も利用できるのにと考えてしまう。

ブライアントパーク1 それぞれが自分のスタイルで楽しむ

ブライアントパーク2 明るく、にぎわいがある

つたがすばらしい

すずかけのきの植栽

 実は、この公園、かってはドラッグの売買、売春、ホームレスのたまり場など犯罪の温床になっていた。造園計画に問題があったようだ。1988年に造園家の手で再生され、多くの人が利用するようになり、かっての暗いイメージが一掃されたとのこと。造園計画が社会に及ぼす影響を示すよい例であろう。下の部分に葉が茂らないスズカケノキの植栽で、公園を明るく見せている。ツタの植栽も魅力的である。


4 セントラルパーク

 高層ビルが林立するニューヨークで信じられないが、人口一人あたりの公園面積はなんと29.3㎡もある。港区の一人あたり公園面積は6.59㎡で、ニューヨークのわずか22%しかない。ニューヨークのほぼ中央にあるセントラルパークは面積341haもある。公園・緑地は、大きくまとまればまとまるほど、動植物の生態や都市の環境を保全する役割が大きくなる。ニューヨークのマンハッタンは、高層ビルが林立しても、ヒートアイランドはあまり問題となっていない。それは、マンハッタンが東西、河に挟まれており、南は海に面し、中央に大きなセントラルパークがあるので、水と緑に囲まれているためと考えられる。港区、東京とは環境面で根本的に違うのである。港区は決してニューヨークの高層ビルの林立を手本にしてはいけないのである。セントラルパーク東側周辺のマンションは、ニューヨークでも最も価格が高い高級住宅地になっている。公園の存在が経済価値を生んでいる。

セントラルパーク

セントラルパーク

上から見たセントラルパークとマンハッタン  グーグルアースより

南の海から見たマンハッタン


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする