港区まち創り研究会(まち研)ブログ

港区の情報、まちづくり情報をお伝えします。
海外の街あるきの報告もあります。

バス停の環境を考える

2011-12-26 09:16:13 | 港区まち創り研究会
前回の港区まち創り研究会の定例会ででた来年のテーマの一つである「バス停の環境」について、少し考えてみる。
よいバス停の環境のための条件とはなんだろうか。
基本的な条件として、次の4つのことが考えられる。

1 人の待つスペースがある
 8人~10人待つスペースが必要である。
 待つスペースがないと通行する歩行者や自転車と接触することになる。

2 停留所に屋根がある
雨の時、傘をささずに、待つことができ、また降りることができる。
傘をさして降りると、通行する歩行者と接触することもある。
また、傘をさして待っている人が多いと通行できないことがある。

3 ベンチがある
 バス利用者はお年寄りや足に障害を持つ方が多い。
 地下鉄を利用するには、長い階段があったりするからである。
 また、バスは交通事情により、遅れることが多い。
したがってベンチがあるとありがたい。

4 視認性がある
 遠くからでも、バス停があると認識できる。
 初めて利用する客にとって、バス停がどこにあるか遠くから歩いてもわかるとよい。
 一定のデザインの屋根があると、遠くからでも認識できる。

それでは、条件が整ったバス停の例を見てみよう。

実例1 北里研究所前バス停留所
 これは、素晴らしい。快適なベンチが3つもある。屋根がある。人の待つスペースもある。しかも、このスペースは北里研究所が一部提供していることに意義がある。ベンチも研究所の提供と思われる。




実例2 高輪都営アパート前バス停留所
 人の待つスペースが十分ある。屋根がある。ベンチがある。これは、バス停に接している都有地があるために、実現できたと考えられる。


実例3 高輪2丁目バス停留所(高輪教会前)
 このバス停を見て、いつも感心して頭が下がる思いである。高輪教会の敷地の一部を提供して、ベンチを設置しているのである。ベンチも高輪教会が提供しているのであろう。屋根はないが、この快適なベンチによくお年寄りが座っているのを見かける。


実例4 高輪区民センター前バス停
 このバス停は、立派な屋根があり、人が待つスペースが十分あるが、ベンチがない。
 ここにベンチが置かれた素晴らしいバス停になるのだが、残念である。ベンチが置かれる場所は歩道でもよいし、また、区の用地の中でもよい。


それでは、反対に条件の悪いバス停の例を見てみよう。

実例5 白金高輪駅バス停留所
 このバス停は、都バスと地下鉄とを結ぶ重要な駅である。
 しかし、歩道(約1m)が狭く人の待つスペースが全くない。もちろん、屋根もベンチもない。常に、通行する人や自転車と交錯している。まわりに放置自転車もある。
雨の日などはほんとうに大変である。最も、環境の悪いバス停である。

実は、港区のバス停は、このような事例の方がずっと多いのである。
地価の高い港区では、バス停の最大の課題は、スペースの確保である。スペースを確保するには、実例1や3のように、民間の協力がなければできない。
私たちに課せられた課題は、民間の協力をどのように得ることができるかということである。
次回はバス停環境調査について、考えてみる。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 世界の街から28----ベトナム... | トップ | 世界の街から29 ベトナム ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

港区まち創り研究会」カテゴリの最新記事