港区まち創り研究会(まち研)ブログ

港区まち創り研究会の活動の状況やまちづくりについての様々な情報をお伝えします。
海外の街あるきの報告もあります。

日本の街から3----飛騨高山

2013-08-03 09:55:00 | 日本の街から
飛騨高山市は、大学の吉阪研究室の時代に研究テーマとして何度か訪れたことがあった。
 戸沼幸市先生以下お寺にみんなで寝泊まりした。その時、研究室に在籍していたドイツ人の研究者も一緒に泊まった記憶がある。当時はまだあまり注目されてなく、訪れる観光客も少なかった。街も古い街並みは残っていたが、地味なたたずまいであった。
 全体の構成は多分京都を模してつくられたと思われる。真中に流れる古川を中心に碁盤目状に道路が配置されている。
 それから40年ぶりに2009年に飛騨高山市を訪れて驚いた。観光客で街はあふれていた。それも外国人が多かった。なんでもここ何年間で外国人観光客が5倍になったそうである。
 旅館にも大勢の外国人が泊まっており、それもほとんどヨーロッパやアメリカの外国人であった。外国の雑誌などに紹介されているそうである。
 また、街の雰囲気も一変していた。歴史のある街なみに加えて、個々のお店が飾り付け、小道具、植物などできめ細かく演出し日本らしい美しい街並みに変えていた。一つ一つのお店の個性がありまた街全体の統一感がある。一人のデザイナーでつくられた街ではなく街の人の一人一人が参加して、この街をつくりあげた素晴らしさがある。ちょっとした工夫が街の隅々にあふれており、日本の街の美しさを表現している。
また、どの家も植木鉢などに植栽し、みどりがあふれているのもよい。朝顔は行政で配布されているのか、統一されている。
外国人が大勢くるわけである。ここに至るまでに、時間はかかっていると思いが、莫大な投資はなされてはいないと思う。こつこつ、全員参加型でつくられた街ではないだろうか。
 まちづくりというと、何か大きな開発を想像してしまうが、決してそうではない。今まで積み重ねた歴史的財産を生かし、それを地域の多くの人が参加して少しずつ、少しずつ良くしていくことそれが本当のまちづくりであると思う。飛騨高山はそのひとつの手本であると考えられる。

川沿いに並ぶ屋台とまちなみ

古い街並みが続く

植木鉢や看板など小道具が街を引き立てている

植栽の選び方、看板の出し方などきめ細かい配慮が感じられる

古い家を引き立てている装飾。

冷たい飲料水を入れている器やベンチが親しみを与えている

のれんの色、小さな看板が魅力的

植栽、あかりなど小道具の演出

ベンチや水車の車のデザインがよい

あかりのデザインが個性的

花や植物を入れる鉢のデザインがよい

神経の行き届いた植栽

飾り、小道具

朝顔は市で支給しているのかも

朝顔

朝顔の飾り方に工夫

のれん、小道具の飾り方がよい

のれんの色が日本的。植栽が豊富。

蔵も修復されている

コメント
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