益子から笠間へ、丘陵を縫うようにアップダウンする地方道を行くと、東日本を代表する二つの陶器産地の隔たりは車で40分程度でしかなかった。江戸中期、信楽の技術を移入して始まった笠間焼と、その笠間から江戸末期になって技術移転された益子の焼き物は、程よいライバル関係を保ちながら販路を広げて行ったのだろうか。瀬戸の規模には及ばないにしても、関東一円の生活雑器を請け負う地場産業に育ち、作品も生まれた。
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