日々適当

hibitekitou

Mac OS X Lion発表

mac |2011-06-07
WWDCの基調講演のビデオを見るのはとりあえずあとにして、更新されたAppleのOS X Lionの頁を眺めています。

OS X Lion - 世界で最も先進的なコンピュータのオペレーティングシステム。 [アップル]

ところでこのページ。まず気になるのは、Mac OS Xの"Mac"の文字が消えて、"OS X"と表記されている事です。いよいよブランドの統合に動き始めたという事でしょうか。

サイト内で動画で見せている部分は、動きのある描画ということで、マルチタッチを利用したインターフェースに焦点を置いているように見えます。それがかなり快適そうに描写されているもんで、デスクトップ環境において、Magic Trackpadが必須のような錯覚をおぼえます。Magic Mouseでの動作はどうなんでしょうね。

というわけで、順番に見ていきましょう。

マルチタッチジェスチャーは、アップルのサイトに置いてある動画を見るのが一番ですけど、スムーズに動作しています。と同時に、前述した通り、デスクトップ環境ではどんなもんなんだろうな、って思っちゃいますね。
たとえば、ワコムのタブレットからジェスチャーでトラックパッドで呼び出せる機能を扱えたら素敵かもしれないです。Magic Mouseではどうかって書きましたけど、対応しているようです。Magic Trackpad(とかMacBookのトラックパッド)と同様に扱えるのかは分かりませんが。まぁでも指は最高3本みたいだから大丈夫かな。

フルスクリーンアプリケーションは、既存のアプリがこれにより使いやすくなるのかはちょっと想像がつきません。でも、今後これを視野に入れてアプリ開発はされるでしょうし、慣れていくかもしれませんし、そもそも慣れる必要すら無いかもしれませんが。

ちなみに、Photoshopなんかでこうなっちゃったら、ボク個人はムキーってなるかもしれないとか思ったけど、今のPhotoshopってフルスクリーンで扱うのが前提であるかのような状態が初期設定なんですよね(ウインドウやパレットが互いにドッキングし、一つのワークスペースを構成する)。その機能はボクはオフにしているけど、フルスクリーンアプリケーションとの相性は良いかもしれませんな。

このフルスクリーンと関連して、スクロールバーが消えるそうです(それを開発者が望んだ場合でしょうが)。それの是非も触ってみないとだけど、最初からそうなっているiOS上で特に問題を感じないからいいのかな? ちなみにスクロール方向は現行のMac風かiOS風か、システム環境設定で選べるっぽいです。

各アプリ間をまたぐ中心に据えられるのがMission Control。うん。これは使いやすかもしれない。



通常のデスクトップとそれを拡張するSpaces、Dashboard、フルスクリーン(アプリケーション占有の領域)と3つのレイヤーがある意味出来てしまい、それを行き来するのがなかなか厄介そうなのをこれで解決する事を目的にしたものでしょう。Exposéの拡張って事でしょうが、見た目が洗練されています。

もっとも、一つのアプリで書類を十数枚開く事があるんですけど、そんな時はどうなるんでしょうね? 従来通り、アプリごとのExposéが生きていれば問題はありませんが。

LaunchpadはiOSのアプリ管理画面その物ですね。これは、Mac App Storeで配布されているアプリは自動で登録されるものなんでしょうな。でも、たとえばAdobeアプリみたいに、いろいろと関連ファイルをライブラリなんかに放り込むタイプのソフトはどうなるんでしょ。Launchpadの売りの一つとして、iOSライクにアプリのアンインストールが出来るってのがあるみたいだけど、従来型のアプリだとそれは出来ないだろうから、それは今まで通りってことかなぁ。
ってか、Adobeアプリに限らず、Mac App Storeで配布できるような形態でアプリを作成してくれると、アンインストールが楽なんだよね。まぁ、その結果プラグインを扱えないのは困るけど、Mac App Storeで配布されるアプリじゃなければ、プラグインって入れられるんだよね?

「再開」という機能は、これは良いと思います。保存、という動作をする事なく、次回アプリを開くと、Macを再起動すると、以前作業していた続きから行われるわけっすね。これはオートセーブやバージョンとかぶる新機能なのでしょうけど、この機能で懸念されるのは、巨大なファイルを生成するたぐいのソフトではどうなるか、って事ですね。
たぶん、この動作に相性のいいアプリと相性の悪いアプリがあるんだと思うんですよ。時に1GB超のファイルを扱う事がある画像処理系や、さまざまなファイルを参照する事で一つのシーンを構築していく3D CGソフト系とか動画処理系とか。この辺は相性が悪そうに思えます。
動画処理については、Final Cut Pro Xの登場が控えてますから、それでどんなもんか、あるいは分かるかもしれませんが、さてさて、といったところ。
でも相性のいいアプリでは圧倒的に便利そうに感じられます。



AirDropは良い機能と思います。半径約9メートル以内にいるマシンがWi-Fiネットワーク越しに見えて、それに対してファイルを送る事が出来るもので、やっている事は従来Finderの共有に見えているマシン内のDropBoxにファイルをコピーしている事と変わらないと思うのだけど、相手が受信を許可しない相手にファイルは渡らない。でも、その手続きが非常に簡易になっているから、ちょっと相手にファイルを渡したい時の手間が、手間と思わないぐらいの圧倒的な簡易さを実現するんじゃないでしょうか。
これの機能については、Windowsとも互換性があるとより利便性が高まりそうだなって思いました。

以上が目玉機能としてリストされているもので、これを含めて250を越える新機能が紹介されています。

250を超える新機能をすべてご紹介します。 [アップル]

その中から気になったものを。

AppleScriptエディタに手が入っているのはありがたい。AppleScriptエディタからCocoa AppleScriptアプレットが扱えるようになるそうです。より高度なAppleScriptアプリの作成が手軽に作成可能になりそうです。と平行して、
ターゲットを設定したスクリプトにはtellブロックやterms構文が不要なので、クイックに行いたい開発プロジェクトに最適です。
というのは、どれほど便利になるのか興味があります。

FileVault 2では外付けドライブの暗号化に対応したそうです。外付けHDDとかは、今ではセキュリティ機能の導入が当たり前になっていますけど、Mac用は開発が遅れていたり使い勝手がいまいちだったりってパターンが多い印象があります。メーカーも、あるいはこれを利用しろっていうスタンスになるのではないかとか思ったりしました(もっとも、FileVault 2がHFS+のみだとするなら、それはありえないでしょうけど)。

FinderではWindowsのエクスプローラのように、ファイルのカテゴリごとに並び替えられるそうです。ちなみにWindows上でその機能を積極的に使った事がないので、それがどれほど便利な事なのかは知りません。便利だったらうれしいな。
これまでいまいちだった検索の利便性が向上していそうです。「検索トークン」という機能として書かれていますけど、
例えば、近藤さんから送られたすべてのKeynoteプレゼンテーションを探したいなら、「Keynote」と「近藤」を検索フィールドに入力します。これで2つのトークンが作られ、Finderには近藤さんのプレゼンテーションだけが表示されます。
という部分。これ、従来とどう違うかね。
Finderウインドウ間のファイル操作の拡張部分がどんな動作なのか気になりますね。フォルダの結合っての。フォルダをコピーする時、同名フォルがある場合、コピー先に対してまとめるかどうか聞いてくるという動作もしてくれるとよいですな。あるいは、コピー先に同名フォルダがいた場合、別の名前にしてくれる、でもいいよ。その上で「フォルダの結合」を使う。どんなもんでしょ。
でも、Windows 7の上書き時に出てくるダイアログってどう考えても見づらい(情報量が多すぎるうえに見づらい)ので、そんな方向になっているのはうれしくない。

復元ユーティリティの部分。Mac OS X LionはApp Storeからの配布のみという事みたいですが、そこの機能を見る限り、まず、インストーラを入れるためのパーティションが作成されて、それがずっと保持される仕様のようですね。何かあったら、そのパーティションから復元すると。
ところで、OSを新規インストールする時ってどうするんだろ。HDDを交換したとかした時とか。この仕様だと、消去してインストール、というのは可能に見えるけど、HDDに何も入っていないところからLionのインストールは果たして可能なのかどうなのか。

SMBはApple独自のものに置き換わっていると聞きます。それでかえってパフォーマンスが上がっているといいですね。いや、Snow LeopardのSMBって、相手先フォルダの中身を取得するのに時間がかかる事があるんですもん。それが解消されていたらうれしい。

Safariですけど、MathMLのサポートとCSS3の縦書きテキストのサポートがうれしいです。あ、でもそれをこのblogで使う事は出来ないかね。gooさんが早々に対応するとは思えない(gooは対応していないhtml要素は削除しちゃうのよね)。

そのSafariの縦書き機能に対応しているのかもしれない。システム全体で利用できるテキストのエンジンが縦書きに対応しています。日本語のどのレベルまでの対応がなされているか、あんまり期待はしていないけど、楽しみですな。

画面共有は、共有先のバックグラウンドで動作させる事が出来るそうで、これは、相手に知られぬまま、こっそり相手のCPUリソースを利用する事が出来るって事すか。職場で、こっそり他人のマシンの裏でレンダリングとか。

ざっくりと気になったのはこんな感じですけど、しかしこれが2600円ですか。
Mac App Storeに関連付けられたアカウントからインストールを行えば、台数にかなり余裕を持って何台かに入れる事が出来るらしいですから、これは2600円で家中のマシンを更新できるってことっすよね。しかし、企業ではどうなんだろう。代表するアカウントを一個作れば、何百台とかいけちゃうのか?

ってことで来月発売らしいLionちゃん。
どうしよっかなぁ。何も考えず、アップグレードしちゃおっかなぁ。
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