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hibitekitou

Apple Keynote 2018年10月末

mac |2018-10-31
日本時間10月30日23時からAppleのキーノートがありました。アメリカの東海岸で行われたイベントのため日本との時差が縮まり、23時からと比較的見やすい時間に始まったために心置きなく最初から最後まで観たわけですけど、のっけからMacの新製品で始まり、間に休憩(Apple Storeに関する発表)を挟んで新型iPad Proの発表に続く内容は、とても興味深く観ていることができたわけです。
Keynoteの冒頭に流れたAppleのロゴを様々に加工するムービーがとても良いですね。
Appleのイベント - Keynote 2018年10月 - [Apple]


そのMacの新製品は二種類。MacBook AirとMac mini。どちらもエントリー向けと言われていた機種です。
片やMacBookの登場でその存在意義があやふやとなり消えるとまで言われていたモデル、片や4年以上も更新が行われなかったモデルです。

  MacBook MacBook Air MacBook Pro
発売時期 2017年6月 2018年11月 2018年7月
大きさ 28.05cm x 19.65cm x 1.31cm 30.41cm x 21.24cm x 1.56cm 30.41cm x 21.24cm x 1.49cm
重さ 0.92kg 1.25kg 1.37kg
ディスプレイ 2304 x 1440 (226ppi) 2560 x 1600 (227ppi) 2560 x 1600 (227ppi)
CPU 第7世代 Core m3 or i5 or i7 Dual Core 第8世代 Core i 5 Dual Core (Core i5-8210Y) 第8世代 Core i5 or i7 Quad Core
バッテリーと電源 最大12時間のiTunesムービー再生 最大13時間のiTunesムービー再生 最大10時間のiTunesムービー再生
グラフィックス Intel HD Graphics 615 Intel UHD Graphics 617 Intel Iris Plus Graphics 640 or 655
USB-Cポート USB 3.1 Gen1 x 1 Thunderbolt 3 x 2 Thunderbolt 3 x 4
メモリ 8GB 1,866MHz LPDDR3 (最大16GB) 8GB 2,133MHz LPDDR3 (最大16GB) 8GB 2,133MHz LPDDR3 (最大16GB)
ストレージ 256GB or 512GB PCIe 128GB〜1.5TB PCIe 128GB〜2TB PCIe
Bluetooth 4.2 4.2 5.0
Wi-Fi 802.11ac Wi-Fiワイヤレスネットワーク接続、IEEE 802.11a/b/i/nに対応 802.11ac Wi-Fiワイヤレスネットワーク接続、IEEE 802.11a/b/g/nに対応 802.11ac Wi‑Fiワイヤレスネットワーク接続、IEEE 802.11a/b/g/nに対応
価格 142,800円〜 134,800円〜 198,800円〜(Touch Barモデル)


MacBook Airとその他ノートと並べてみました。
厚みは一番厚い部分の数字ですけど、こうしてみると、MacBook Proの方がバウンディングボックスとしては薄いんですね。設置面積はMacBook ProとAirが同じで、一番厚い部分の厚みはMacBook Proの方が薄いのに重さはMacBook Airの方が100gほども軽い。しかしわずか100gあまりの重量差に過ぎないのにMacBook Proの方がはるかにパワフルとも言えます。そうやって俯瞰してみると、MacBook Airの魅力は「安い」ってことに尽きるような気がしてきました。(ただ、カバンなどに入れる時、全体的にはMacBook Proよりも薄いという感覚は間違いないと思います)
一方でMacBookは完全に古い世代になってしまっていますが、1kgを切るサイズ感は貴重です。これで最新のCPUやThnderbolt 3を搭載したモデルになってくれるだけでもいいんですけどねー。

そしてMac miniです。プロ向けのパワフルなモデルとして登場するって噂されていましたから筐体デザインは変更されて少し大きくなるのではないかって予想していたのですけど、それは完全に裏切られ従来通りの形状で登場してきました(もちろん中身は大きく変わっています)。

Mac mini — Arrival — Apple


ムービー、大変凝っております。

発表会でのCPUのコア数に触れる部分で「4コア」って最初に行った時の客席の微妙な空気が心配になるほどでした。でも「6コア」もって続けたことでかろうじて雰囲気が保たれた感じでしたね。第8世代のCore i3, i5, i7を搭載してきました。
6コアの最上位は 3.2GHz Core i7(Turbo Boost使用時最大4.6GHz)っていう第8世代のものです。Core i7-8700でしょうか(Core i7-8700Bだそうです)。これは、自宅で現在電源が壊れてどうしようって状態のMac Pro Mid 2010 6コア 3.33GHzモデルの性能を完全に超えているでしょう。Mac Proの代わりとなるMacを一刻も早く投入したい私としては、だから突入したくなるわけです。

発表を見ている時、結構ニコニコしておりました。

が、ですね。
このMac mini。メモリを最大64GBいけたり、ストレージに2TB選ぶことができたり、なんなら10Base-Tのイーサーネットもいけちゃうのはいいのだけど、それらを盛ると意外とお値段が行っちゃうのですよね。それでいてGPUがしょぼい。そのためにBlackmagicからVega 56を積んだeGPUボックスが発売されますけど、そちらはお高く15万円で、しかもサイズが現行Mac Proほどもあるとなると、Mac miniのコンパクトさがそがれるようにも感じます(Raderon RX 580を積んだ方ですと8万ぐらいと少しお安くできますが)。まぁでもMac miniとeGPUボックスを縦に重ねて配置すればそれでもスペース効率は結構良いわけで、それもありかなと思ったりするわけですけど、

Core i7
SSD 2TB
メモリ 32GB
10ギガビットEthernet
Blackmagic eGPU Pro

とかすると税込 566784円となります。iMac Proより安いとは言え躊躇しますな、正直。
というわけで、iMacの新モデル登場を心待ちにしております。(このMac miniの上位構成となるであろうMac Proには、つまりは手が出ないだろうなと予感させられます。職場で買わせよう)
<追記>メモリにアクセス可能ということですから、最小メモリで買っておいて後から自分で交換することでちょっと節約できますね。eGPUもThunderbolt 3 PCIeボックスにGPUカードを組み合わせることで少し節約できます。それでもせいぜ5万ぐらいでしょうか。頑張れば50万きれるかなぁ、ってぐらい?</追記>
<追記>メモリスロットの位置が結構アクセスが大変なところのようで、自分やるには少しハードルが高そうです。リスクを冒すよりも最初から必要容量を搭載した状態で注文したほうがいいかもと思い始めました。</追記>

噂されていた通り、iPad Proも発表されました。しかも筐体デザイン含めて完全にリニューアルして。
iPhone Xシリーズと同じ機構を取り入れたことで、ホームボタンが消えFaceIDでの認証となりました。待望の、縦でも横でも認識するFace IDのようです。iPhone Xにも欲しいですが、ソフトウェアの対応では無理なんでしょうかね?
この製品の発表で圧巻だったのはiOS版Photoshopのデモシーンでしょう。膨大なレイヤー数の素材を編集してみせ、Project AeroによるPhotoshopファイルをもとにしたARも披露されました。つまりはそれだけの性能を内包したiPadってことで、去年のiPad Pro持ちの私としてもちょっとぐらっときました。まぁ流石に手は出しませんが。
それはそうと、このiPad ProはLightningではなくUSB-Cとなっています。だから今後のiOS端末はiPhoneも含めてUSB-Cに収束していくって観測もあるようですけど、個人的には少しそれには疑問を持っています。ともあれ、USB-Cを搭載し、どうもUSB 3.1 Gen1程度以上の性能は持っていそうということで、これはAstropadみたいなツールと組み合わせることで、PCの液晶タブレットとしてもワコムの製品を脅かすものになっちゃうんじゃないかって思ったりしました。
こっちは現在使用しているiPad Proを置き換えるものとして買うとするなら税別13万円で買えるんですけど前述した通り流石に手は出しません。いや、手を出したいところですけど、そこは我慢。<追記>代わりとなる容量のモデルだとメモリ搭載量も少なめになってしまうそうで、メモリ搭載量を重視するなら1TBモデルを買わねばならない模様</追記>

そんなわけで、本当にすぐにでも欲しいものは登場はしなかったのですけど、非常に楽しめた発表会でした。

なを、この発表会が終わった後、AppleはしれっとMacBook Pro 2018にRadeon Pro Vegaを搭載可能とするすることを発表してきました。
モデルチェンジを待たず性能向上させるためのオプションの追加を行っていくってのは喜ばしいことだと思います。けど、MacBook Pro 2018を買っちゃった人としてはちょっと微妙な気分になるのもまた事実です(^^) まぁでも、この姿勢にとりあえず拍手を送っておきます。(NVIDIAも追加してください)
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