職員室通信・600字の教育学

小高進の職員室通信 ①教育コミュニティ編 ②教師の授業修業編 ③日常行事編 ④主任会トピックス編 ⑤あれこれ特集記事編

すこやかみなみネットの基礎設計は1次生活圏だが、最適圏域の異なる多数団体で構成する重層ネットワークだ

2008-07-30 14:58:12 | Weblog

      

★みなみ合唱コン。お待たせしました。いよいよ1年3組の登場です。合唱コンの、前日、あるいは、前々日、昼休みの、このクラスの躍動感あふれる練習を見て、聴いて、自分の身体からなにものかがわき上がってくるような感動を覚えた。

◆地域教育に関する書物を読みかけて、電話……。
 再び読みかけて、来客……。
 そして、もう何度目かもわからないくらい、それをくりかえしたあとに、開いたまま伏せてある書物を手に取ろうとして、何枚かの「開いたまま伏せてある書物の表紙」の画像と、同じく何枚かの「それを取ろうとする自分の指」の画像が、非日常的な時間の層を創り出していることに気づく。

◆10日ほど前に、文部科学省生涯学習政策局の編集、○○○社の発行で、学校支援ボランティア活動に関する書籍を出すという話を紹介したが、合唱コンクール、終業式、地震対応などで、なかなか作業に入ることができなかったのだが、きのう、きょう、ようやく取りかかることができた。
 やはり、一応、指定の項目(1)地域の概況……(2)事業の経緯・目的……(3)事業内容……順に書き始めようと考えている。
 「(3)事業内容」というのは、実際にやっていること、ねらいにしていること、苦労していること、留意していること……を書くわけだし、また、これまであちこちに書き散らしているわけだから、おそらく筆はビュンビュン進む(キーボードがバラララッと音を立てる)だろうが、この「(1)地域の概況」とか「(2)事業の経緯・目的」というのが、なかなかめんどうだ。
 字数が限られているし、また、こういうところに紙幅を使いたくないし、しかし、それでいて、月並みでなく、個性的にピリッと書きたいし……ということで、さっきから、七転八倒、四苦八苦している。
 ま、苦しんでいると、今まで見えていなかったものが見えてくる……という、いい点が、たしかにある。
 だから、我慢だ……と言い聞かせている。

    


 一応、(1)地域の概況……(2)事業の経緯・目的……の草稿ができたので、アップする。
 字数としては1200字弱だから、まずまずだ。
 ただし、表現が硬い。
 (3)事業内容……以下を書いてから、修正することにする。

◆草稿の一部

〈1地域の概況〉
 八戸市ではこれまで、社会教育エリアと学校教育エリアをぴったりと重ね合わせて教育を構想してきた。
 市内に26ある中学校区ごとに、地区公民館(非常勤館長1、非常勤主事3)を設置し、学校・家庭・地域の連携・協働を促す仕組みづくりを進めてきた。
 また、平成16年度からは、義務教育9年間を見通し、計画的・継続的な学習指導と生活指導をめざして、中学校区単位で、小・中学校連携推進事業を展開している。
 地区公民館を中心にした社会教育エリアをヨコ軸に、小・中学校の連携をタテ軸にした、八戸型教育コミュニティづくりといっていい。
 白銀南地域は、昭和63年に白銀南小学校、平成3年に白銀南中学校が開校し、平成7年に白銀南公民館が開館した。
 八戸市で2番目に新しい教育コミュニティである。
 大久保地域(5869人)、白銀台団地(3104人)、岬台団地(2439人)の3つの連合町内会が組織されている。
 校区内の児童生徒数は、白銀南小学校603名、白銀南中学校365名。

    


 人口はやや減少傾向、逆に世帯数は増加傾向、また高齢化率は20%である。
 地域活動として、各連合町内会ごとに、運動会・夏まつり・盆踊り等、また地区公民館を拠点に、ホタルの里づくり事業・郷土カルタ大会・えんぶり伝承事業・公民館まつりが実施されている。
 また、交通安全協会、防犯協会、子ども会育成協議会、地区社会福祉協議会なども、活発に活動を展開している。

〈2事業の経緯・目的〉
 すこやかみなみネットは、白銀南小・白銀南中のPTAが主体となり、小学校と中学校の連携・融合を軸に、学校・家庭および地域における関係諸団体とのあいだにネットワークを形成するものである。
 白銀南地域では、どちらかというと、各連合町内会ごとに、あるいは、諸団体ごとに青少年健全育成に取り組む傾向にあった。
 だから、重なっているものもあれば、抜け落ちているものもあるし、また、他の取り組みに対して理解が不足するというも面もあった。
 そこで、平成17年7月、互いの自立性・自主性・特性を確保しつつ、それらを活性化していく協力・強調関係をつくりあげて、地域全体として、子どもの成長や安全をテーマに、具体的な活動を展開していく仕組みづくりを目的に設立された。

 すこやかみなみネットに期待されている主な役割は、次の4点である。
 第1は、情報交換と連絡調整
 第2は、学校・家庭・地域間の連携・協働の調整
 第3は、小・中学校の連携・融合の調整
 第4は、連携・協働の安定と継続のための調整

 すこやかみなみネットの理念は、次の3点である。
 ・子どもの成長を家庭と学校と地域で見守る白銀南
 ・子どもの成長にあわせて、大人も成長する白銀南
 ・子どもの課題に力を合わせて対処する白銀南
           (草稿……以上)

    


◆古い話になるが、25年くらい前の、建設省(現国土交通省)「地方生活圏の圏域構成」という、既に変色し、シミまで浮かびあがった資料が、今、手元にある。
 捨てられずに、わたしの周辺に存在しつづけたのは、わたしが、ここでいう「圏域」の大きさのレベルにこだわってきたからだ。
 事業を展開するとき、あるいは、ネットワークを形成するとき、対象範囲が、大きすぎてもいけない、小さすぎてもいけない、最適な「圏域」に注意をはらわないといけない……と、ずっと考えてきたからだ。
 参考のために、その資料を、ピックアップしつつ、アップすると、次のようになる。
(1)地方生活圏=半径20~30㎞ 人口15万人 総合病院、各種学校、中央市場等の広域利用施設。
(2)2次生活圏=半径6~10㎞ 人口1万人以上 商店街、病院、高等学校等の地方生活圏、中心都市の広域利用施設に準じた施設。
(3)1次生活圏=半径4~6㎞ 人口5000人以上 役場、診療所、集会場、小中学校等基礎的な公共公益的施設。
(4)基礎集落圏=半径1~2㎞ 人口1000人以上 児童保育、高齢者福祉などの福祉施設。

 この「地方生活圏の圏域構成」が、地域政策を進める上で、今も「規準」として生きているのか、あるいは、また別種の新しい規準や視点が提示されているのかはわからないが、今のわたしたちの生活圏をこれにあてはめると、次のようになる。

(1)地方生活圏=八戸市
(2)2次生活圏=白銀地区+白銀南地区(いわゆる5校連絡協議会の範囲)
(3)1次生活圏=白銀南地区
(4)基礎集落圏=各連合町内会のエリア

    


 わたしたちのまわりには、いろいろなネットワークがある。
 八戸市の場合だと、総合政策部が推進する地域コミュニティ構想、防災安全推進室の安全・安心ネットワーク、あるいは、福祉関係の、あるいは、教育の……この教育も学校教育系のものがあり、社会教育系のものがあり……という具合だ。
 知人に「どの会合にいっても、同じ面々だ。だから、整理する必要がある」と言い出したヤツがいるが、ま、たしかにそうしたほうがいい部分もないわけではないが、話はそれほど単純ではない。(`〇´)ばかたれ~!!

 それぞれに、さっきも触れた、最適な「圏域」というものがあるからだ。
 安協大久保支部長の高橋さんの話だが、日常の活動は、建設省の資料でいうと、「1次生活圏」らしい。
 しかし、交通問題というのは「1次生活圏」だけを対象にしていては解決できない。
 「2次生活圏」あるいは、それ以上の圏域での活動も大切になってくる。
 わたしは交通問題は素人だから、よくわからないが、話を聞いていて「1次生活圏」と「2次生活圏」の連絡・接続・連携が、非常にアクティブだという印象を受けた。

    


 教育だと、やはり「1次生活圏」が最適だ。
 「2次生活圏」だと大きすぎて、見通しがきかないから、どうしても形式的な活動に陥る傾向がある。
 もちろん、「2次生活圏」的な発想、活動も必要だ。
 5校連絡協議会(南小・白鴎小・白銀小・白銀中・みなみ中)が、それだ。
 ただ、軽重でいうと、「1次生活圏」で構想・設計していかなくてはいけない。

 すこやかみなみネットは、「1次生活圏」で構想・設計されているのだが、このネットは、これまで述べてきたように、最適圏域、あるいは主圏域の異なる、いろいろな団体で構成されている、いわば、重層的なネットワークだ。
 きょうは、これで終わるが(まだ、身体に地震の後遺症が残っている。勤務が終わったら、近くの温泉に行こうと思う)今後のすこやかみなみネットは、「重層的なネットワーク」だということを視野に入れて、再構築しなければいけない時期に立ち至っていると考えている。



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