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万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

小沢幹事長には正当性が欠如している

2009年12月29日 15時44分20秒 | 日本政治
閣僚ら「小沢詣で」で仕事納め マフラー着用のまま応対(朝日新聞) - goo ニュース
 民主党の党員の方々は、小沢幹事長に政策決定権が集中している現状に疑問をもたないのでしょうか。そもそも、日本国の政治制度や先の総選挙を考えましても、小沢幹事長には、”最高権力者”としての正当性が欠如していると思うのです。

 第一に、日本国憲法の条文を探しても、政党の幹事長に政策決定を委ねるとは何処にも書いていません。立憲主義に基づけば、国会や内閣以外の人物が”闇の権力者”となって国政を動かすことは許されないのです。”陰の権力者”の独裁を黙認しているとしますと、民主党もまた同罪となりましょう。

 第二に、先の総選挙では、民主党は鳩山代表の下で闘ったのですから、国民は、小沢氏が”首相”となることを想定して投票したわけではありません。にもかかわらず、蓋を開けてみますと、首相よりも小沢幹事長のほうに政策決定権があるというのでは、国民を騙したことになります。

 第三に、世論調査を見ましても、国民の多くが、小沢幹事長の独裁など望んでいないということです。もし、圧倒的に氏に人気と人望があれば、首相待望論が出てきてもよいはずですが、聞こえてくるのは非難の声ばかりです。
 
 議会制民主主義を守るためにも、民主党は、自党から”陰の権力者”が出現しないよう、より民主的で透明な党内の組織づくりに努めるべきなのではないでしょうか(まず、党内の権力を分権すれはよい・・・)。残念なことに、追従者の”小沢詣で”が報じられているように、党員の方々は、権力にすり寄ることしか頭にないようです。誰からも信頼されていない、正当性なき”陰権力者”に、国の命運を託すわけにはゆかないと思うのです。
 
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コメント (4)
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