万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

権力を私物化する小沢幹事長

2009年12月12日 14時42分12秒 | 日本政治
中国副主席との陛下会見、小沢氏訪中のお返し?(読売新聞) - goo ニュース
 報道が伝えるように、民主党の小沢幹事長率いる訪中団の返礼として、天皇陛下と中国副主席との会見が強要されたとしましたら、この行為は、権力の私物化に等しいのではないでしょうか。

 そもそも、民主党の訪中団は、政府首脳の公式訪問でも、政府が派遣した公式の使節ではなく、あくまでも、民主党という一政党による派遣団であったはずです。党レベルでは幹事長であっても、小沢氏は、あくまでも国会議員の一人に過ぎません。それにも拘わらず、中国で胡主席に面会できたことへの個人的なお返しとして、ルールを曲げて陛下会見を実現させたとしますと、皇室を政治利用していると非難されても致し方ありません。あまりに露骨であからさまな小沢幹事長の野望に、眉をひそめる国民は少なくないはずです。

 中国や韓国・朝鮮といった大陸諸国では、権力者は、自らを法やルールの外に置き、あえて法を無視することで権力を誇示する政治文化があったと言います。小沢氏の手法は、まさに”大陸風”であり、為政者にも抑制と節度を求めてきた日本国の伝統とは相反します。我が国において、権力の私物化と濫用を是とする独裁者が出現しないよう、充分に気をつけなくてはならないと思うのです。

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コメント (4)
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