万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

北朝鮮の核兵器は弾圧の道具

2009年06月09日 16時40分42秒 | アジア
北朝鮮内閣機関紙「核抑制力は報復用の攻撃手段」(聯合ニュース) - goo ニュース
 北朝鮮が発表した核兵器に関する公式見解を読みますと、そこには、北朝鮮という国の本質があますところなく現われています。かの国が言わんとしていることは、おそらく、”北朝鮮の意思に逆らう国は核兵器で攻撃する”、ということなのでしょう。

 かの国が、長らく主体思想を信奉してきたことを考えますと、このあまりに身勝手で自己中心的な態度が、この特異な思想に由来していることが分かります。この世が自分を中心にまわり、他者とは、自分の命令一つで動く手足であり、従属すべき存在とする思想からは、協調性など生まれるはずもありません。自己中心を肯定する思想の持主にとっては、正当な非難であっても、それは”国の尊厳と自主権を少しでも刺激する”行為であり、報復攻撃の対象となるのです。つまり、気に入らない存在や、命令に従わない存在は、全て抹殺するという発想なのです。

 北朝鮮は、国際社会を欺いて核兵器を開発したことを、心秘かにほくそ笑んでいることでしょう。手向かうものを暴力で脅し、実際に抹殺できる手段を手に入れたのですから。しかしながら、国際社会は、はたして、この卑怯な行為を許すでしょうか。日本国は、決して許してはならないと思うのです。

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コメント (6)
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