ゑの巣

ここでは管理人個人の日々の妄言、妄想、創作などを世に晒しています。ごゆるりと。

教本の質と量

2018年09月18日 23時34分23秒 | Weblog
本屋に行った際に絵関係の教本コーナーに立ち寄るのが半ば
趣味のようになりつつあるが、『○○の描き方』というタイトルの
教本はあまりためにならないものが多い印象。
以前、表紙がイラストの教本(ポーズ集)は地雷率が高いということを
書いたが、それも未だ健在で、玉石混交極まる絵関係の教本において、
もはや死活問題と言える質の見極めの一助となれば幸いである。

大体教本を必要とする対象は学生や、これから本格的に絵を志そうと
している人たちで、彼らは概してお金がない。ただでさえデジタルで絵を
描こうと思ったならば機材で相当持ってかれる状況下において、安からぬ
教本に地雷が混ざっているのは、良心を疑いたくなる。

いきなり全部を理解できなくても、時代や流行りに左右されずに長く手元に
置いておけて、おさらいのつもりで読んだら新しい発見があるような、
そんな良質な教本こそ初心者には必要であると考える。
そうでないのならば、いっその事割り切って、現在の流行りや特徴的な
記号だけを辞書的に網羅し羅列したパーツカタログ○○年度版のようなもの
を出せば良かろうと思う。

また、ニッチな方面の資料は良いが、例えば『中年男性の描き方』のような、
応用が効きそうで効かないものはどうかと思う。
イラスト的な絵は初めに写実ありきで、そこから記号化してイラスト的なものに
落していくのが良いと考えているので、いきなり記号的な、絵描き歌のような
入り方というのは後々のためにならない。描き方というと、とかく技法的な
所から始まる印象であるが、まずは観察の仕方と、情報の取捨選択、自分の
引き出しにあるものから再構築するやり方など、より根本のところから
始めないと、どこまで行っても良く出来た塗り絵の域を出ないということに
なりかねない。

とはいえ、そんな中でも総じて凄く上手い人は増加傾向にあるので、教本は
一定の成果をもたらしているのかも知れない。
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