ゑの巣

ここでは管理人個人の日々の妄言、妄想、創作などを世に晒しています。ごゆるりと。

焼畑

2015年01月17日 22時52分05秒 | Weblog
年末にフリーで絵を描いている友人のところへ遊びに行った。
そこでの絵の仕事は基本的にキャラクターのデザイン込みのもので
あったが、それにしては報酬が軽すぎると感じる。

この手の絵の仕事は総じてデザイン込みのことが多く、しかし発注側が
デザインの苦労というか重みを理解していないのでは無かろうかという
疑問がぬぐい切れない。
デザインにも良し悪しがあるが、素人でも時々“当たり”を出せるもので
あったり、奇抜なものがたまたま受けたり、既存の記号を適当に投影する
だけでもそれなりのものに見えるため、一般的には水物もしくは軽いもの
と認識されている可能性がある。

ただ、個人的にはキャラクターのデザインというものは、漫画で言う
ところの『原作』にあたる要素であると思う。
デザインや原作がダメな感じでも、絵の力次第である程度引っ張って
いけるとか、逆に絵がダメでも、原作やデザインが良いものであったなら
別の誰かが描いたとたんに再評価されるとか、合い通じる所がある。

一般的にはデザインと作画が分かれているケースはあまり多くないように
思え、当然それは仕事(報酬)の上でも分化されていない印象である。
デザインが上手い人、特定の分野の絵が非常に魅力的な人、それぞれに
それぞれの長所はあろう。ならば変にケチってまとめるよりも、ちゃんと
住み分けを行って、それぞれに応じて評価や報酬を与えるのが良いのでは
無かろうか。

この際なので、はっきりと言っておきたいが、デザイン込みで絵が描ける
人(デザインも絵も良質な人)など、多くは無い。
決して当たり前などと思ってはならない。
そして、絵やデザインが良質か否かを判断する審美眼を、クライアントは
しっかりと備えていなければならない。そうでなければ、仕事に対しての
正当な報酬が与えられないし、仕事をする側も甲斐が無い。
かくして業界が衰退する、などということにもなりかねない。
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