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飛行機受難劇(6)

2022年09月10日 | 畸観綺譚
飛行機受難劇(6)
コロナ禍で航空機需要が一気に低下したのはマーケットだけでなく当方も然り。かなり久々の搭乗機会となったが、そんな時にまたもトラブル!出発の25分前に「機材トラブルのために遅延」とのアナウンス。今回は比較的時間に余裕のあるスケジュールのために余裕をかましていたが、出発15分前には「使用機材変更のためにゲート移動しろ」との仰せ。機体不良で墜落するよりは全くマシ。移動したゲートはバスラウンジであり、航空機までバスで移動するのも見慣れぬ景色を堪能できることから決して悪くはないが、「使用機材」等で使われる機材というアナウンスが気に食わない。それは業界用語であり、客前ではあくまで「機体」でいいんじゃないか…? 今回もクレーム等で平謝りなのは地上職員で、相変わらず謝罪隔離的で可哀想なお立場だが出発は25分遅れとのこと。バス移動後に乗ってみれば各席にディスプレイのついた新造機。25分遅れでゲートを離れたが、D滑走路へのタクシングもいつもより速い印象。最近は燃料節約のため片側エンジンのみ稼働でタクシングする機もあると聞くが、しっかり両エンジンが稼働。減便影響で空いている中、D滑走路への連結部も爆進。滑走路上へ曲がるなりノンストップでエンジンがフルスロットルへ。いつもより強めのGを感じながら離陸、10分程で水平飛行へ。Flightradarデータをみれば水平飛行状態でも緩やかに加速して、目的地には定刻の5分前に到着! 25分遅延して5分早く着くという素晴らしさで、今回は受難劇というより「なんだ、やればできるじゃないか…」ということが判明。最近はコロナ禍のためか、それとも今回はラッシュ気味だったせいか機長アナウンスは一切なし。眼前のモニターで進行方向のカメラ映像(操縦席目線と真下の2種類から選べる)が見えるのだが、空港着陸時にそれを凝視するだに横風影響から、かなり機体が左右にスウィング。映像を見ている当方もゲロりそうだったが、機体は上下だけなく左右にもかなり傾いた状態(いわゆるクラブ=crab)でランディング。2回目にタイヤが接地した時の激しい右回転Gは経験したことのないものだったが、機長の気概に感じ入った空の旅を満喫。
※写真はモニター上の着陸前映像。激しい機体のスイングのため手ブレご容赦ながら、そもそも滑走路から左方向に機首がズレている…。