内容としては、上記のようにリズムセクションを固めた後に、ギター、キーボードも同様にエフェクト処理をしてバランスを決めてミックスという流れが基本で、この作業をひたすら繰り返すが、その途中で次第に耳がヤラれてくる。ここで教訓その3「次第に高音域が聴こえなくなってくることを想定せよ」。これは今回に限ったことではないが、ある程度の音量、しかも普通の家庭では住宅事情により、まず出さないだろうという程度の音量で数時間も音楽を聴いていると、次第に高音域から音が聴こえなくなってくる。しかも、それほど自覚症状はないことから、ハイが足りない、ハイが足りないとばかりにハイをEQで上げたり、もしくは音量自体を上げたり、という事態となる。加えて、リバーブ等でもハイが聴こえなくなってくることから、次第にリバーブが深くなり、結果として、リバーブで一番良く回ってしまうローもカットはするもの、絶対的に上がってしまい、音像がボヤける→迫力のない音になる、という悪循環に突入する結果となる。加えて、迫力の無い音に対する対処法として、リミッターをかけるという方法がある。これは迫力があるように聴こえる、だけで実際の音圧があるわけでは決して無い。副作用として表情が無くなってしまうというデメリットもあるが、SSのように、どの楽器も結構な音量で「ガー!」と鳴っているバンドでは、ロックバンドならまだしも、そうではないので、起承転結やサウンドのダイナミクスは重要、最終的な段階では結構スレッショルドのレベルを上げてもらい、サウンドのピークを頭が叩く程度にまで変えてもらう。
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