当ブログをお読みくださり、ありがとうございます。
(参考)実際の声を確かめながら読みたい方はこちらをクリック
↓↓説教者の意図が、より自然に伝わます。↓↓
http://ss104313.stars.ne.jp/voice/210606.mp3
(音声ファイルは、MP3形式です。再生ソフトをを用意してください。)
‥‥‥†‥‥‥‥
こうじ神父
「今週の説教」
2021/6/6(No.1125)
‥‥‥†‥‥‥‥
キリストの聖体(マルコ14:12-16,22-26)
そこにわたしたちのために準備をしておきなさい
‥‥‥†‥‥‥‥
「すると、席が整って用意のできた二階の広間を見せてくれるから、そこにわたしたちのために準備をしておきなさい。」(14・15)キリストの聖体の祭日を迎えました。私たちが囲んでいる祭壇で用意される聖体の秘跡を、冒頭に引用した言葉をヒントに学ぶことにしましょう。
佐世保市にハウステンボスというレジャー施設があります。田平教会に転勤してからはとんとご無沙汰していますが、以前は年に三回、気分転換に出かけていました。それには理由があって、年間パスポートを維持していたからです。年に三回利用すれば、しっかり元が取れていました。ある年から、割に合わなくなったので年間パスポートを更新せず、それっきり行かなくなりました。
利用していた頃、施設内のちょっとお高いレストランで食事をすることがありました。皆さんご存知か分かりませんが、「上柿本勝シェフ」監修の料理が出るレストランでした。ふだん食べる食事代の三倍くらいするでしょうか。まぁそれでも、サービスも含めて値段に見合っていたと思います。
たぶん、そのレストランであっても、実際に上柿本シェフが腕を振るっているのはまれでしょう。ですから私が食べた料理は、十分教育されたお弟子さんたちが調理場に立って腕を振るっていたのだと思います。もし、「本日は総料理長が直々に腕を振るいました」なんてことがあったら、それこそ幸運な話です。
さて、私たちが囲んでいる祭壇は、誰がどのような料理を振る舞ってくださるのでしょうか。司祭が料理を振る舞うのでしょうか?いいえ、違います。私たちに振る舞われているのはイエス・キリストの御体と御血ですから、私のような者が料理することは不可能です。
誰も、イエス・キリストの御体と御血を取り分けて、「取って食べなさい」と言うことはできないのです。ここではイエス・キリストが確かに食事を用意してくださり、「みな、これを取って食べなさい」「みな、これを受けて飲みなさい」と招いてくださるのです。
司祭はあえて言えば、今週の福音朗読に登場する「水がめを運んでいる男」かも知れません。あるいはカナの婚礼でぶどう酒に変わった水を宴会場に運ぶ給仕係かも知れません。祭壇に供えられた最上の食べ物を、修道者、信徒に給仕する。その忠実な僕が司祭と言えましょう。
ここまで、祭壇上の食卓のことを話しましたが、朗読台で読み上げられている「みことばの食卓」についても同じです。この朗読台で用意される食卓に並ぶ食べ物も、「神のことば」です。特徴的なのが司祭が福音朗読後に唱える言葉「主のみことば」です。皆さんはそれに対して「キリストに賛美」と答えます。
みことばの食卓の中心はあくまで「神のことば」、司祭は神のことばを何とかして会衆に届けるのが務めです。司祭それぞれの工夫をして、神のことばが配られ、修道者、信徒を通してすべての人に届けられるようにと、日夜努力しているわけです。
ある叙階式ミサの講話で印象深い話を聞きました。司祭のミサは地上で行われる最高の活動であり、一度だけのミサであっても、そのミサがもたらす恩恵は計り知れない。もし、叙階されたばかりの新司祭が初ミサを終えてそのまま天に召されたとしても、地上での最高の活動を終えて天に召されたと言える、そういう内容でした。
振り返って私は、そこまでの意識が司祭になった当時あったのかと問うと、残念ながらそこまでの自覚はありませんでした。今は、祭壇でささげられるイエス・キリストの犠牲に、私を使ってもらっていることがどんなに尊い働きか、感じられるようになりました。そこで私たちみなが、どのような心構えでミサにあずかるかが問われてきます。
地上での最高の働きにあずかるために、どのような心構えが必要なのでしょうか。少なくとも「聖体拝領の一時間前には、飲食を終えること」が求められています。ただし、これは最低限の教会の掟です。たとえば皆さんが、日本最高のシェフが直々に振る舞う料理に招待されたなら、一時間前に飲食を終えるだけで準備は事足りるでしょうか?
私なら、どんなシェフなのか、予備知識を持って食事に備えます。また、サンダルにジャージで行ったりはしないでしょう。お財布も、仮にご招待券を持っていたとしても、持っていくと思います。これらをミサに当てはめるなら、聖堂内にある「聖書と典礼」に目を通して、今日のミサの予備知識を入れてミサに備えましょう。
服装は短パンとTシャツよりも、たとえば自分が聖書朗読をお願いされたらどんな服装で出席するだろうかと考えてみると良いでしょう。そして、お賽銭の用意です。最高のシェフが振る舞う料理のお会計は何十何円の一円単位ではないでしょう。私も一円までお賽銭を数えるのは疲れます。
十分な準備があれば、最高のもてなしの恩恵を十分に受けるでしょう。イエスが「席が整って用意のできた二階の広間を見せてくれるから、そこにわたしたちのために準備をしておきなさい」と言ったのは、私たちがよりよい準備をして、着席することを言っているのではないでしょうか。今日も、すべての人が食べて満足する「神の小羊の食卓」を、イエス自らが、私たちに振る舞ってくださいます。
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‥次の説教は‥‥
年間第11主日(マルコ4:26-34)
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ちょっとひとやすみ
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▼YouTube(ユーチューブ)で公式ミサのあるなしにかかわらず動画をアップしている。どこで見られているのかは分からないが、必要としている人がいることは確かに感じる。もう少し同じような取り組みがあればいいのに、と思うが、出来ないのかそれとも興味が無いのだろうか。
▼最近ミサ動画以外の動画の視聴数が増えている。目的を限定している動画なので、「これくらいの人数が視聴するだろう」と想定している視聴数を超えることがある。不思議な現象だと思っていたが、視聴数増加の思わぬ原因が分かった。
▼詳しい内容までは控えるが、きっとこのまま視聴数が増加すると思う。視聴数を意識しすぎるのは良くないが、これからも充実させる動機付けにしたい。
‥‥‥†‥‥‥
今週の1枚
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第732回目。ありがたいことに、聖霊降臨の主日ミサ動画が、視聴100回を超えた
http://ss104313.stars.ne.jp/210606.jpg
ホームページもご覧ください。
http://ss104313.stars.ne.jp/
【文庫本の問い合わせについて】
文庫本説教集「取って食べなさい」に問い合わせくださり
ありがとうございます。C年の文庫本がまた見つかり、
3冊セットの提供が可能になりました。ABC年セットで
2000円です。ご希望の方は住所と名前を添えて連絡ください。
† 神に感謝 †
(参考)実際の声を確かめながら読みたい方はこちらをクリック
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こうじ神父
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2021/6/6(No.1125)
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キリストの聖体(マルコ14:12-16,22-26)
そこにわたしたちのために準備をしておきなさい
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「すると、席が整って用意のできた二階の広間を見せてくれるから、そこにわたしたちのために準備をしておきなさい。」(14・15)キリストの聖体の祭日を迎えました。私たちが囲んでいる祭壇で用意される聖体の秘跡を、冒頭に引用した言葉をヒントに学ぶことにしましょう。
佐世保市にハウステンボスというレジャー施設があります。田平教会に転勤してからはとんとご無沙汰していますが、以前は年に三回、気分転換に出かけていました。それには理由があって、年間パスポートを維持していたからです。年に三回利用すれば、しっかり元が取れていました。ある年から、割に合わなくなったので年間パスポートを更新せず、それっきり行かなくなりました。
利用していた頃、施設内のちょっとお高いレストランで食事をすることがありました。皆さんご存知か分かりませんが、「上柿本勝シェフ」監修の料理が出るレストランでした。ふだん食べる食事代の三倍くらいするでしょうか。まぁそれでも、サービスも含めて値段に見合っていたと思います。
たぶん、そのレストランであっても、実際に上柿本シェフが腕を振るっているのはまれでしょう。ですから私が食べた料理は、十分教育されたお弟子さんたちが調理場に立って腕を振るっていたのだと思います。もし、「本日は総料理長が直々に腕を振るいました」なんてことがあったら、それこそ幸運な話です。
さて、私たちが囲んでいる祭壇は、誰がどのような料理を振る舞ってくださるのでしょうか。司祭が料理を振る舞うのでしょうか?いいえ、違います。私たちに振る舞われているのはイエス・キリストの御体と御血ですから、私のような者が料理することは不可能です。
誰も、イエス・キリストの御体と御血を取り分けて、「取って食べなさい」と言うことはできないのです。ここではイエス・キリストが確かに食事を用意してくださり、「みな、これを取って食べなさい」「みな、これを受けて飲みなさい」と招いてくださるのです。
司祭はあえて言えば、今週の福音朗読に登場する「水がめを運んでいる男」かも知れません。あるいはカナの婚礼でぶどう酒に変わった水を宴会場に運ぶ給仕係かも知れません。祭壇に供えられた最上の食べ物を、修道者、信徒に給仕する。その忠実な僕が司祭と言えましょう。
ここまで、祭壇上の食卓のことを話しましたが、朗読台で読み上げられている「みことばの食卓」についても同じです。この朗読台で用意される食卓に並ぶ食べ物も、「神のことば」です。特徴的なのが司祭が福音朗読後に唱える言葉「主のみことば」です。皆さんはそれに対して「キリストに賛美」と答えます。
みことばの食卓の中心はあくまで「神のことば」、司祭は神のことばを何とかして会衆に届けるのが務めです。司祭それぞれの工夫をして、神のことばが配られ、修道者、信徒を通してすべての人に届けられるようにと、日夜努力しているわけです。
ある叙階式ミサの講話で印象深い話を聞きました。司祭のミサは地上で行われる最高の活動であり、一度だけのミサであっても、そのミサがもたらす恩恵は計り知れない。もし、叙階されたばかりの新司祭が初ミサを終えてそのまま天に召されたとしても、地上での最高の活動を終えて天に召されたと言える、そういう内容でした。
振り返って私は、そこまでの意識が司祭になった当時あったのかと問うと、残念ながらそこまでの自覚はありませんでした。今は、祭壇でささげられるイエス・キリストの犠牲に、私を使ってもらっていることがどんなに尊い働きか、感じられるようになりました。そこで私たちみなが、どのような心構えでミサにあずかるかが問われてきます。
地上での最高の働きにあずかるために、どのような心構えが必要なのでしょうか。少なくとも「聖体拝領の一時間前には、飲食を終えること」が求められています。ただし、これは最低限の教会の掟です。たとえば皆さんが、日本最高のシェフが直々に振る舞う料理に招待されたなら、一時間前に飲食を終えるだけで準備は事足りるでしょうか?
私なら、どんなシェフなのか、予備知識を持って食事に備えます。また、サンダルにジャージで行ったりはしないでしょう。お財布も、仮にご招待券を持っていたとしても、持っていくと思います。これらをミサに当てはめるなら、聖堂内にある「聖書と典礼」に目を通して、今日のミサの予備知識を入れてミサに備えましょう。
服装は短パンとTシャツよりも、たとえば自分が聖書朗読をお願いされたらどんな服装で出席するだろうかと考えてみると良いでしょう。そして、お賽銭の用意です。最高のシェフが振る舞う料理のお会計は何十何円の一円単位ではないでしょう。私も一円までお賽銭を数えるのは疲れます。
十分な準備があれば、最高のもてなしの恩恵を十分に受けるでしょう。イエスが「席が整って用意のできた二階の広間を見せてくれるから、そこにわたしたちのために準備をしておきなさい」と言ったのは、私たちがよりよい準備をして、着席することを言っているのではないでしょうか。今日も、すべての人が食べて満足する「神の小羊の食卓」を、イエス自らが、私たちに振る舞ってくださいます。
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年間第11主日(マルコ4:26-34)
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ちょっとひとやすみ
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▼YouTube(ユーチューブ)で公式ミサのあるなしにかかわらず動画をアップしている。どこで見られているのかは分からないが、必要としている人がいることは確かに感じる。もう少し同じような取り組みがあればいいのに、と思うが、出来ないのかそれとも興味が無いのだろうか。
▼最近ミサ動画以外の動画の視聴数が増えている。目的を限定している動画なので、「これくらいの人数が視聴するだろう」と想定している視聴数を超えることがある。不思議な現象だと思っていたが、視聴数増加の思わぬ原因が分かった。
▼詳しい内容までは控えるが、きっとこのまま視聴数が増加すると思う。視聴数を意識しすぎるのは良くないが、これからも充実させる動機付けにしたい。
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今週の1枚
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第732回目。ありがたいことに、聖霊降臨の主日ミサ動画が、視聴100回を超えた
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文庫本説教集「取って食べなさい」に問い合わせくださり
ありがとうございます。C年の文庫本がまた見つかり、
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