蕎麦喰らいの日記

蕎麦の食べ歩き、してます。ついでに、日本庭園なども見ます。風流なのが大好きです。

室木邸  石川県七尾市

2013-06-13 21:17:30 | 古民家、庭園
室木家は、江戸末から明治の半ば頃にかけて七尾の土地で繁栄した家である。


格式の高い門が、その昔の繁栄を物語るが、その後ろの母屋は未だに茅葺屋根が残されている。


舘は七尾湾に面し、東向けに建てられている。
主たる庭は、舘の左側、南向きに造られている。
門からは、身分の高い人向けの中央玄関への真直ぐの道、向って右側の普段の人々の出入りのための道、そして庭へ直に出這入りを許された更に身分の高い人のための庭への左側の道が設けられている。




上座敷には凝った造りの書院が設けられ、庭を見るには最高のポイントである。
下座敷には、孫文の書が架かる。


まずは書院の外の廊下から庭園を眺める。
鶴が羽を広げた姿をかたどった池を中心に、苔の豊かな石組が展開する。






座敷の前には庭を歩くための下駄が用意されていた。待ってましたとばかりに、庭を回遊する。
置かれている石の数も多く、たった一歩で目に入る庭園の姿が一変する。




家の西面にも、主たる庭程の格はないが、それなりの庭が造られている。


囲炉裏では、鉄瓶が静かに音をたてていた。


内海は目の前である。
能登半島の東側と西側で、海の表情があまりに違うのに驚いた。