大阪市西区の映画館シネ・ヌーヴォで『セデック・バレ』を観てきた。第1部、第2部合わせて4時間半の大作だが、まったく退屈させない。
1930年10月27日、日本植民地下台湾の霧社で起こった台湾原住民による抗日暴動事件を描いている。事件の根本には台湾に対する日本の植民地政策があるが、映画はただそれに対する抵抗を描いただけではない。軍靴によって踏みにじられていく原住民族たちの壮絶な魂の叫びが、息もつかせないカメラワークで観る者の胸に迫ってくるのだ。
映画は全国各地の映画館で夏ごろまでこれからも上映される模様。機関紙出版で刊行した関連本も置いてもらっている映画館もある。映画だけでなくぜひ本も読んでほしい。事件の歴史的背景、事件の影響などが一段とよく理解してもらえるに違いない!