ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

総本家 好来道場 @名古屋市千種区・吹上

2014年10月11日 | 名古屋(千種区・守山区)

昔はラーメン不毛の地なんて呼ばれていたような気もする名古屋だが、よく考えてみると色々特徴のあるラーメンがある。台湾ラーメン、スガキヤラーメン、ベトコンラーメン、玉子とじラーメン、台湾まぜそば、重油ラーメン(笑)、など。その中に「好来系」と呼ばれるラーメンがあって、このお店「総本家・好来道場」が元祖となっている。ただこのお店は昭和34(1959)年の開店以降何度も閉店~再開を繰り返しているそうで、現在の名前「好来道場」になったのは2005年からなのだとか(参考)。系統の店で食べた事はあるが、こちら総本家は営業時間が極端に短く(昼の11時~14時までの3時間)、なかなか来ることが出来なかったので初めての訪問。店は商店のほとんど無い住宅地の中にあり、通りを挟んだ所に駐車場も用意してある。車を停めて店の中へ。

他に無い独特な意匠の店。いわゆる昔の中華料理店とも違う。中に入ると右側にカウンターと厨房。左側に待ちスペースというスタイル。一応ひとつだけテーブルもあるけれど使われていないよう。席数の多くないカウンターはすでに満席。待ち席に座ろうとすると、カウンターの中から呼ばれ、丁寧な物腰で先に会計を済ませるように声をかけられた。券売機でない先払いスタイル。カウンターの端の切符売り場みたいな場所で、基本の「松」を注文して札を渡された。こちらはメニューも独特で、「松(基本)」「竹(メンマ多し)」「寿(チャーシュー多し)」「大竹(めんメンマ多し)」…のようになっている。テーブルの上に置いてある店の名刺(ショップカード)には「らーめん専科」「限定80名様」「売り切れ御免!」「一日3時間営業の店」なんていう文字が…。

しばらくしてカウンターに呼ばれ着席。調理は男性2人、給仕は女性1人で行っている。4つに区切られた独特な茹でザルに麺が入れられた。しばらくして「松」が登場。なみなみと注がれたスープにチャーシューが4枚とざっくり大きめのメンマがのっている。スープは薄濁りで、啜ってみるととてもマイルドな口当たり。特にすごい特徴のあるスープではないんだけれど、何ともやさしい旨味がある。麺は太ストレート。こういう滋味深い味のラーメンには珍しいかも。メンマの食感は思った通りシャキッとしている。こちら好来系は「薬膳系ラーメン」と括られることもあるのだが、なるほど普通だと体に悪そうなラーメンが、ここではなんとも体に良さそうな気さえしてくる。客層も家族連れをはじめとして、お年寄りの方が多いのが頷ける。食べ進み、目の前に置かれた「高麗人参酢」を少しまわしかけて、さっぱりとしたスープもたくさんいただいた。現在の主流である濃厚で旨味が過剰な味には飽きてしまったので、歳をとってくるとこういうラーメンにグッとくるなァ。(勘定は¥900)

総本家 好来道場

愛知県名古屋市千種区春岡通6-1-16

(好来 こうらい こうらいどうじょう 総本家好来 総本家好来道場 好来本店 好来総本家)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

トスカーナ @岐阜県美濃加茂市 (3)

2014年10月10日 | 岐阜県(中濃)

ド田舎にあるお気に入りのイタリアン・レストラン「トスカーナ」が8月に移転した。移転した場所は以前の店の裏で、少し田んぼ道を山側に行ったところにある。大店で、多人数でも座れて、待ちがなく、そして旨い、というとても使い勝手の良かった以前の店がどうなってしまったのか心配だった。この日も多人数(子供を含め総勢11名)だったが、ダメモトで当日に電話を入れてみる。意外にもOKが出たので2台の車に分乗し、全員で突撃。以前の店を横に見て、その先へ車を進めると、新しい店が見えてきた。大仰な門構えで和風の意匠だ。以前は料亭だったんだとか。こんなところに料亭があったなんて全然知らなかった。個室というか大人数で使える広間があり、そこに人数分のテーブルセッティングがしてあった。スタッフは依然と全く同じだったのでひとまず安心。

イタリアンはコースでみんなが同じものを食べるより、それぞれ色々なものを注文してシェアした方が絶対に満足度が高い(というか色んなものを食べたい)ので、みんなに自分の食べたい品を、パスタでもピザでもそれぞれ好きに選んでもらい、それにアラカルトを何品か加えて注文した。書ききれないほど色々頼んだのだが、料理の出てくるタイミングはもちろん、イタリア人シェフ・パオロ氏の作る料理は以前と変わることなく、旨い。安もののワインも数本空けて、大満足。みんなでデザートまでシェアして色々食べる事が出来た。イタリアン・レストランらしくない意匠の店にはなったが、以前と変わらないクオリティに安心した。やっぱりここは何を食べても旨いなァ。でも、何で移転したんだろ?(勘定は¥26,000程/11人)

以前の記事はこちら(1)(2

この後の記事はこちら(4)(5)(6)(7

 

トスカーナ

岐阜県美濃加茂市下米田町今966

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

錦秋名古屋顔見世 「本朝廿四孝」「伊勢音頭恋寝刃」他 @日本特殊陶業市民会館

2014年10月09日 | 歌舞伎・文楽

歌舞伎 「本朝廿四孝」「身替座禅」「伊勢音頭恋寝刃」 (10月8日 名古屋・日本特殊陶業市民会館)

名古屋の金山にある日本特殊陶業市民会館(旧称・名古屋市民会館 ※ネーミングライツで変更)にて行われた歌舞伎「錦秋名古屋顔見世」を観劇した。現在、名古屋の伏見にある御園座(みそのざ)は建て替え中(でも全然壊さないけど…)で、定例の公演はこちらで行われている。自分は2階席だった。会場は2階は空きが目立ったが、1階は(見える範囲で)8割がた入っていたかな。まだまだ歌舞伎観劇初心者の自分は、尾上一門がメインの公演を観るのは初めてだったのでとても楽しみにしていた。

演目は下の通りだが、今回も1と3は長い話のうちの一幕なので、あらかじめストーリーを頭に入れておいた。歌舞伎って不思議なもので、当日にストーリーが完結する訳でなく、その部分だけ演じる事が多いので、前知識無しでは演じる役の人間関係がさっぱり分からなかったり、中途半端なところで終わりっていう事があり、それも観る側が折り込み済み。だから初心者の自分には楽しむための予習が欠かせない。

「本朝廿四孝」ではやはり時蔵の存在感がすごい。それを受け止める菊之助は大変だろうと思うが、声の張りといい、華やかさといい、さすがエース。若手の女形(おんながた)梅枝の美しさも素晴しい。武田と上杉の時代がさっぱりな自分にはストーリーというか人間関係が分かりにくかったが、予習しておいて良かった。「身替座禅」はもう難しいこと抜きで、笑いっぱなし。菊五郎と左團次のコンビなので、どちらも余裕綽々といった感じ。「伊勢音頭恋寝刃」はある意味スプラッター・ホラー。すごいね、歌舞伎は。こんな事もやるんだね。ここでも嫌がらせをする役の時蔵の憎たらしさ(笑)は抜群。残念ながら自分の観た夜の部では出番が少なかったが、松緑は他の人に無い独特の声と雰囲気があり、目立つ。

今回も面白かったなァ。昼の部も行きたくなってきた。

 

一、本朝廿四孝(ほんちょうにじゅうしこう)
十種香
   
 八重垣姫   中村 時 蔵
 武田勝頼   尾上 菊之助
 腰元濡衣   中村 梅 枝
 白須賀六郎 中村 萬太郎
 原小文治   坂東 亀 寿
 長尾謙信   市川 團 蔵

二、新古演劇十種の内 身替座禅(みがわりざぜん)
   
 山蔭右京    尾上 菊五郎
 太郎冠者    河原崎権十郎
 奥方玉の井  市川 左團次

三、伊勢音頭恋寝刃(いせおんどこいのねたば)
   
 福岡貢     尾上 菊之助
 料理人喜助  尾上 松 緑
 油屋お紺    中村 梅 枝
 油屋お岸    尾上 右 近
 今田万次郎  中村 萬太郎
 油屋お鹿   坂東 亀三郎
 仲居万野   中村 時 蔵

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Very Best Of Dave Mason / Dave Mason

2014年10月08日 | クラシック・ロック

Very Best Of Dave Mason / Dave Mason (1978)

トラフィック(Traffic)の元メンバーで、ソロでも活躍したデイヴ・メイスン(Dave Mason)のベスト盤。オリジナルは1978年に発売されたアナログ盤で、初期の曲ばかりなので、彼のキャリアを総括している訳ではない。というか、ほとんどの曲がファースト・アルバムからという少々いびつな内容だ。それでも自分が興味があるのはこの頃のデイブ・メイスンなので、選曲もコンパクトでとても気に入った。もちろんリマスターもされていない古いMCAのCDなんだけれど、今まで買わなかったのは酷いアートワークゆえ。彼はトラフィック時代の素晴らしい曲や脱退後のソロ作品のみならず、ジミヘン(Jimi Hendrix)やジョージ・ハリスン(George Harrison)、デラニー&ボニー(Delaney and Bonnie)など、錚々たる面々のレコーディングに参加した経歴がある。ストーンズ(The Rolling Stones)ファンでありながら、調べるまですっかり忘れていたのだが、68年の名盤「Beggars Banquet」にもノン・クレジットで参加している。もちろんプロデューサーのジミー・ミラー(Jimmy Miller)つながりだろう(ジミー・ミラーはトラフィックのプロデューサーだった)。

容姿からは想像出来ない優しい歌声(失礼)と素晴らしいメロディで、グッとくる曲ばかり。これらの曲に参加しているゲスト・ミュージシャンのリストを見ると、レオン・ラッセル(Leon Russell)やドミノス(Derek & The Dominos)の連中、その周辺のマッド・ドッグズ(Mad Dogs & Englishmen)の連中など、そちら方面(矛盾した表現ですが…いわゆる英国スワンプ)が好きな方には垂涎のメンバー。これは全く知らなかったのだが、レコーディング・エンジニアにドアーズ(The Doors)で知られるブルース・ボトニック(Bruce Botnick)がクレジットされていて驚いた。日本はおろか、海外でも充分に評価されているとは言い難いアーティストだが、特にアメリカでは、どちらかと言うと収録された初期の曲よりも70年代後半の作品にファンが多いのかも。ギタリストでもある彼だが、ギターよりもピアノの音が印象に残る曲が多いのも面白い。

中古店にて購入(¥500)

  • CD (2003/3/25)
  • Disc: 1
  • Format: Import
  • Label: Mca Special Products
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

金龍 @岐阜県岐阜市 (※閉店)

2014年10月07日 | 岐阜県(岐阜)

岐阜市を流れる長良川。鵜飼で有名なこの川の長良橋から少し北に行った住宅街の中にある古い中華料理店「金龍」。正確には分からなかったが、創業から60年以上とか。今まで一度も入った事がなかったので訪問してみた。この日はバイクだったが、周辺はほとんど商店の見られない住宅街のど真ん中。知ってなきゃ行けないなァ。付近にはいくつかに分かれて駐車場も用意してあるようだ。外看板には「純中華料理」の文字。タイル貼りの壁面が印象的な建物の中に入るとカウンターに囲まれた調理場がある。中華鍋が据えられた鋳物コンロが5台程もあり、主人の他に女性が2人。この日は休日の開店直後とあってか、まだのんびりとした雰囲気。さっそく壁に貼られた品書きの中から名物だというヤキメシ(什錦炒飯と書かれている)を注文。

おもむろに主人の調理が始まる。炒飯の調理と言うと鍋を何度も大きく振って炒めるというイメージがあるが、こちらはしっかりと鍋肌に焼きつける所作が印象的。しばらくして目の前にヤキメシが置かれた。普通の炒飯と違い、たくさんのもやしが入っているのが特徴。その他にも玉子、人参なんかが入っているのが分かる。こういう炒飯って他ではあまり見た事がない。そうそうそれに、上から白い粉がかけられている。それだけ舐めてみたけれど、塩胡椒ではないし、白胡椒というには風味がマイルドな気が…。いわゆる自分の知っている化学調味料とも違う気がする、不思議な粉。他の方がレポートしたブログなどを見ると、他のメニューにもだいたいかけられているよう。これ何なんだろう?知りたいような、そのまま知らずにいたいような(笑)。それはさておき、ヤキメシはもやしのシャキッとした口当たりが軽く、旨かった。壁の品書きには他にも旨そうなものが載っている。いわゆる中華の定番メニューが中心なんだけれど、漢字でも併記されたそれを見ると、やはり他所とはちょっと違うような感じで、焼そばだけで4種類もあったりする。今度はそのうちのどれかを試してみようかな。(勘定は¥600)

この後の記事はこちらこちら

※令和元年10月1日を以って閉店されました。

 

金龍 (きんりゅう)

岐阜県岐阜市長良桜井町1-15

 

( 閉店 廃業 )

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

美殿屋漬物店 @岐阜県岐阜市 (※閉店)

2014年10月06日 | 岐阜県(岐阜・老舗)

岐阜市の柳ヶ瀬商店街の東にある古い街並み「美殿町商店街」。30軒程の小さな商店街だが、長い歴史を持つ店も多く現存していて、最近立ち寄ることが多い。通りは綺麗に整備されていて、交通量も少ないのでフラフラと歩くには都合がいい。しっかりしたブレーンの方がいらっしゃるのか、小規模な割に、しっかりと街づくりに取り組んでいて、古い店と新しい店が一緒になって協力している雰囲気が伝わってくるのがいい。自分がこの街に興味をもったのも、とてもお洒落な商店街発行の冊子を拝見してから。

そしてしばしば通うようになったのは、素晴しい佇まいで釘づけになった漬け物屋ここ「美殿屋漬物店」に行くようになったため。昔懐かしい開放された店舗に、平台のガラス蓋付ケースや冷蔵庫が並び、色々な漬け物が並んでいる。最初は散歩の途中に、計り売りの佃煮を少量だけ試しに買ってみたのだが、素朴な味と食感が嫁の好みにドンピシャリだったようで、近くに寄ったら買ってきて、と頼まれるように。創業はいつ頃かまだ訊いてみた事はないが、この建物は戦後のものだそう(そこは訊いた)。

いつ行っても主人の物腰柔らかい丁寧な態度が感じ良く、わざわざ買いに行きたくなる。特にきゃらぶきがお気に入り。佃煮なんてどれもそう変わらないように思いがちだが、こちらのきゃらぶきはしっかり独特の食感が残っていて、味の濃さも自分(と嫁)の好み。食感が命のきゃらぶきなのだが他ではしっくりこないことも多いので、こちらばかりで買うようになってしまった。他にも季節によって珍しい漬け物もあり、最近は紫蘇の実漬けや味噌の紫蘇巻など、行く度に一品づつ試している。この前、この近くで呑んで夜遅くに前を通ったらまだ営業していた。いったい何時まで営業しているんだろう。次は葉物やぬか漬けを買ってみようっと。(勘定は各種¥300~400程度/g)

この後の記事はこちら

※主人がご病気の為、閉店されました(令和3年)

美殿屋漬物店

岐阜県岐阜市美殿町45

 

( 岐阜 ぎふ 美殿屋 みとのまち商店街 みとのまち 閉店 廃業 )

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Blind Faith / Blind Faith

2014年10月05日 | クラシック・ロック

Blind Faith / Blind Faith (1969)

ブラインド・フェイス(Blind Faith)の唯一のアルバム。ご存知の通り、エリック・クラプトン(Eric Clapton)とスティーヴ・ウィンウッド(Steve Winwood)の在籍した短命のスーパー・グループで、この一枚を残して自然消滅してしまった。自分はアナログで持っていたが、正直、購入当時はむさぼるように聴いた訳ではなく、すでに名声を得ていた名盤のひとつとして聴いた程度だった気がする。ジャケットにはグループ名も何もなく、裸の少女と正体不明の飛行機オブジェというシュールなジャケット。当時は「スーパー・ジャイアンツ」という意味不明な邦題が付いていたなァ。でもクラプトンもスティーヴ・ウィンウッドが在籍したトラフィック(Traffic)も好きだったので、あとからじわじわと好きになったかな。特に、2011年の来日時の名古屋では3列目という好位置から観ることが出来たので、盛り上がって聴き直すうちに、ライヴでも演奏したアルバム収録曲の良さが、遅ればせながら分かったという次第。今ではデラックス・エディションも発売されたのだが、今回購入したこのCDは、(たぶん)2度目にCD化された日本ポリドール盤で、オリジナル・アルバムの6曲に2曲のボーナストラックが付いているもの。RSOの赤ベコマークが懐かしい(RSOとはRobert Stigwood Organisationの略で、当時の彼らのマネージメント会社だったと思う)。中古店で安く見つけたので、何も考えずに購入。

元々持ち曲が少ないバンドなので、2011年の来日時にはそれぞれのキャリアからの曲演奏が半分以上だったが、それでもやはりこうして改めて聴いてみても1、2、3、4は名曲。ただ名盤と呼ばれてはいても、オリジナル・アルバム全体としてはやや弛緩気味な部分もあり、デラックス・エディションやこのCDのボーナス・トラックを聴くと、もうちょっと何とかなったんじゃないか、と思うくらい惜しい曲も存在する。ま、短命だったのはたぶんジンジャー・ベイカー(Ginger Baker)のせいでしょう(笑)←顔だけで判断…。

ブックオフにて購入(¥500)

  • CD (1997/9/26)
  • Disc: 1
  • Format: Limited Edition
  • Label: ポリドール

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ツバメヤ @岐阜県岐阜市 (※移転)

2014年10月04日 | 岐阜県(岐阜)

 ↑ この日はシャッターの片側が故障中だったそうです

その昔賑わった柳ヶ瀬商店街も現在はちょっと寂しい状況。なんといっても元の長崎屋やセンサという大きな商業施設の建物がいまだに廃墟のままというのがイメージを悪くしているような気がする(あれ壊さないのかな?)。そんな中でも頑張っている昔からの店や、新興の店があり、この「ツバメヤ」も人気の店のひとつ。店舗の後ろに作業場らしきものが見れるので、こちらで作っているのだろう。ひとつひとつの素材を吟味しているのが売りで、特にこちらの「本わらび餅」はいつ行っても売り切れ状態。11時頃に出来あがるそうなのだが、午後に行ってもすでに見当たらないことも多い。この日は嫁と歩いていて、たまたま前を通ったらまだ残っていたので、これ幸いとばかりに初購入。合わせて「大地のどらやき」と名付けられたどら焼きも購入して持ち帰った。 

本わらび餅は入れ物の蓋をあけるときな粉がぎっしり詰まっていて、わらび餅が全く見えない。なかからわらび餅を掘り出すと、とろけそうな柔らかさ。黒文字ではもちろん箸でもうまく持ち上げられないくらいの柔らかさ。こんなわらび餅は初めて。こちらのきな粉は砂糖が混ぜてあるものではなく甘味は無い。餅の方が少し甘いという感じ。控えめな甘さと、他に無い食感で、旨い。お茶と一緒にいただいた。でも大量のきな粉で口の中はパッサパサ(笑)。後に残った大量のきな粉、もったいないがどうしよう…。大地のどら焼きは綺麗に焼かれた目の細かい生地と粒餡。こちらも甘さは強くなく、あっさりとした感じでいただけて旨い。なるほど人気があるだけあってどちらもクオリティが高い。他にどんなお菓子があるのかしっかり見て来なかったが、また近くに行ったら寄ってみよう。(勘定は¥1,300程)

この後の記事はこちら (2)(3)(4

 

ツバメヤ

岐阜県岐阜市日ノ出町 1‒20

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

一億 @岐阜県加茂郡坂祝町

2014年10月03日 | 岐阜県(中濃)

ある雑誌を見ていて、自分のよく行くホルモンが旨い店と関係のある店だと知って、どうしても行ってみたくなった坂祝町(さかほぎちょう)の焼肉屋「一億」。風光明媚な木曽川国定公園の国道21号線沿いにある。しかし、ここを通ったことのある人なら知っていると思うが、この近辺は飲食店のみならず、商店不毛の地。昔からあった店はことごとく閉店、あるいは廃墟と化し、残っているのは一部の店のみ。犬山方面から車を走らせても、素晴しい景観とは裏腹に、ここいらでメシを喰おうということにはなかなかならない。

そんな通り沿いなので少し不安だったが、昼は定食があるそうなので、偵察がてら思い切って訪問すると、駐車場の看板が無かったら、とても焼肉屋とは思えない洋風な外観。とりあえず中に入ると先客はおらず、カウンターがあったのでそこに座り、メニューからハツ定食を注文した。まず、定食でハツ(心臓)っていうのも珍しいよね。店はカウンター以外全て小上がりで、テーブル席は無い(と思う)。昔ながらのガスのロースターが並んでいる。しばらくしてハツ定食が配膳される。定食の場合は焼いたものが皿に盛られて、これにご飯(大盛!)、味噌汁、漬け物が付く。ハツを一口食べてみると…旨っ!鮮度が素晴しい。いわゆるホルモンの臭味なんて全くなし。これは夜でも期待大。(勘定は¥640)

肉の鮮度の良さを確信して、次は家族で夜に訪問。店に入ると、大盛況!煙もうもうの中、たくさんの客が肉をつついている。あぁ、やっぱりみんな旨い店はちゃんと知ってるんだなァ。メニューを見てもどこの部位だかピンとこない(覚えられない)ものも多い(がつ、はつもと、しきん、かしら、じょうみゃくなど)…すごい。メニューの他にもおすすめが別紙に載っている。とりあえず気になる部位を適当にどんどん頼んだ。ほぼレアな状態でいただくものも、焼くものも、全く臭味なしで、見るからに新鮮。もちろん食べてみてもどれも素晴しい歯応えと味。もうロースやカルビなんてどっちでもいいなぁと思うぐらい(もちろん注文したけど)、ホルモンの旨さにメロメロ。「ウメーッ」の連続。息子はご飯の大盛を頼んだのだが、これがラーメン鉢くらいある大きな丼に山盛り。悶絶していた(笑)。嫁も子供達も肉を次々にがっついて、満腹。普段自分が焼肉店に行くと、ビールを何杯もおかわりするんだけど、次々に出てくるホルモンの皿で忙しく、肉ばっかり食べていた。ひと皿の値付けが安いので、がっつりいろいろ食べても1人¥2,000切るくらいだったのがスゴイ(酒代込)。

この後の記事はこちら (2)(3)(4

一億 (いちおく)

岐阜県加茂郡坂祝町取組46-90

(坂祝 焼肉 一億 坂祝町)

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Wave / Patti Smith

2014年10月02日 | パンク・ニューウェーヴ

Wave / Patti Smith (1979)

パティ・スミス(Patti Smith)の一時引退前の1979年に発売されたアルバム。その後、死に分かれる事になる夫、フレッド”ソニック”・スミス(Fred 'Sonic' Smith)の事歌ったと言われる1曲目を始め、U2などにカヴァーされた2、バーズ(The Byrds)のカヴァー曲3など聴きどころも多い。もちろん自分はアナログ盤で所有しており、その頃は入れ込んでいた事もあって、貴重なシングルや12インチ・マキシ盤も集めていたくらいだったので、しみじみと懐かしい。ちなみにプロデュースはトッド・ラングレン(Todd Rundgren)。このCDは90年代に発表されたリマスターなので、ボーナス・トラックが付いており、シングルB面とかで発表されていた2曲が付け加えられている。

彼女の初期4作はどれも素晴しい名盤ばかり。復活したすぐ後の「Dream of Life」も素晴しい出来だったので、ある意味、奇跡的なキャリアと言っていいかも。それ以降のアルバムは続けて買っていないので断片的にしか知らないけれど、世間の評価を見ると、彼女ほど駄作のないアーティストも珍しいんじゃないかな。レコード・デビューする前の70年代初めからニューヨークではカリスマ的な存在のアーティスト(詩の朗読など)で、敏感な人達の間では元恋人のロバート・メイプルソープ(Robert Mapplethorpe)らと共に知らぬ人がいないくらいだったそうだから、いわゆる「時代の寵児」というやつだったのだろう。それが痩せっぽちでボーイッシュな女性だったというのも面白い。

永いこと針を落としていなかったけど、久しぶりに聴いたら…やっぱり、いいなぁ。デビューからの3枚のオリジナル・アルバムと比較すると落ち着いた感じを受けるが、彼女特有の力強さは影をひそめ、訥々と歌い上げる、というような印象。これもまた傑作。だからちょっとボーナス・トラック2曲目の出来が邪魔にも感じる。彼女はいわゆる「ニューヨーク・パンク」というジャンル分けをされているので、テレヴィジョン(Television)と同じく、パンク・ロックとして聴くと「?」となってしまうと思うが、純粋にロックとして素晴しく、美しいアルバム。

中古店にて購入(¥500)

  • CD (1996/6/18)
  • Disc: 1
  • Format: CD, Original recording remastered, Import
  • Label: Arista

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする