ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

加東家 @愛知県豊田市足助町

2018年07月31日 | 愛知県(三河・老舗)

愛知県豊田市足助町を散策。文化元年(1804)の建築という和菓子屋「加東家」。造り酒屋を営んでいた天保期に一揆(加茂一揆)に襲われた刀傷が柱に残っているというすごい歴史のある建物らしい。その後質屋を営んで、和菓子屋を生業としたのは戦後になるようだ。こちらサイクリングをする人達の休憩所として認知されているのか店先に専用のスタンドが置いてあったり、店舗の中のテーブルにもそんな出で立ちの人達が始終入れ替わり訪れていた。和菓子だけかと思いきやショーケースには洋生菓子も並んでいる。元気溌剌な女将さんに由来を説明してもらいながらこちらの銘菓「かゑで」を包んでもらった。

家に持ち帰ってから「かゑで」をいただく。菓子は型押ししてあって、大まかに言うと落雁で餡が挟んであるような菓子。貴族に流行した香薫を嗅ぎ分ける遊びの源氏香の紋様をモチーフとしているのだとか。米粉を使ってあるとかで水分の少ない白い菓子。それで水分の少ない餡を挟んである。サクッという感じではないが半生で硬さがあり、濃縮されたような甘味が口に拡がる。煎茶でいただいたのだが濃い味なので抹茶の方が良かったかな。(勘定は¥140/個)

 

 


 

↓ 玄関扉ガラスの”旅館”の文字がテープで伏せられていた「三嶋館(太田家住宅)」(天保時代頃・1830-43・建造)。「加東家」のすぐ隣。当初は呉服屋で明治初期から旅館だったのだとか。

↓ そのまた隣「旧・田口家住宅」(江戸時代末期建造)。「シェル」が”貝印”と表記された頃の古い灯油のブリキ看板が貼ってあった。曰く”料理と暖房用の理想燃料”!

 

↓ 漆喰塗りの「マンリン書店(蔵の中ギャラリー)」(江戸時代頃建造、昭和60年改造)。元々は「万屋(よろずや)」という屋号の呉服屋だったんだとか。屋号の「万」と当主の姓「林」を足して”マンリン”。店舗横の脇道は通称「マンリン小路」と呼ばれる黒板壁に挟まれた風情ある坂の小路。

 

↓ 山側の奥の通りで見つけた銭湯跡と思われる建物(建築詳細不明)。いつ頃まで営業していたのかは分からないが、さして傷んでいるふうでもない。番台表の市松模様の豆タイルや、基礎に控えめに埋め込まれた花柄のタイルが素敵。

 

 


 

御菓子司 かゑで本舗 加東家

愛知県豊田市足助町本町4

 

( 豊田 とよた 足助町 あすけちょう 香嵐渓 かとうや 和菓子 かえで おんかしつかさ かえで本舗 サイクリスト レアポテト 近代建築 重要伝統的建造物群保存地区 )

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