河村顕治研究室

健康寿命を延伸するリハビリテーション先端科学研究に取り組む研究室

CKCトリビア(二関節筋の抑制)

2009-01-13 | CKCトリビア
CKCの研究をやっていると、誰でも気付くのが二関節筋の抑制である。
大腿直筋はCKCでは著明に抑制される。ハムストリングも同様である。

なぜ、二関節筋は抑制されるのだろうか。
17世紀にBorelliは原始的なシミュレーションを行って、同じ荷重を支えても、二関節筋があるモデルではないモデルよりも筋張力の合計はかなり大きくなることを述べている。
当時、神は無意味なものは作るはずはないと考えられていたらしく、なぜこのような無駄な筋肉が人間の体にあるのか不可解だとした(Paradoxical Statement)。

なぜ二関節筋があると無駄な力が必要となるのか。
例えば、大腿直筋は膝伸展に働き重量物を支える役割を果たすが、股関節では屈曲作用が生じるので重量物を支えるにはこの作用を打ち消すために股関節伸筋の大殿筋などが余計に活動しなくてはならなくなる。

おそらくは、二関節筋のこのような不合理な作用を打ち消すために、CKCでは二関節筋が神経生理学的に抑制されると考えられている。
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