マダムようの映画日記

毎日せっせと映画を見ているので、日記形式で記録していきたいと思います。ネタバレありです。コメントは事前承認が必要です。

私がクマにキレた理由

2008-10-16 11:43:25 | 映画ー劇場鑑賞
ー私がクマにキレた理由ー
2007年 アメリカ 
スカーレット・ヨハンソン(アニー・ブラドック)ローラ・リニー(ミセスX)アリシア・キーズ(リネット)クリス・エヴァンス(ハーバード大生)ニコラス・リース・アート(グレイヤー)ドナ・マーフィ(ジュディ・ブラドック)ポール・ジアマッティ(ミスターX)

【解説】
ベビーシッターの目から見た上流家庭の実態をリアルに描き、アメリカの女性から支持されたベストセラー小説を映画化。監督は『アメリカン・スプレンダー』のシャリ・スプリンガー・バーマンとロバート・プルチーニ。マンハッタンのセレブ一家の子守りとなるヒロインを『マッチポイント』のスカーレット・ヨハンソンが演じる。共演はグラミー賞歌手のアリシア・キーズら。小悪魔女優スカーレットがイメージを一新して演じる、恋に仕事に悪戦苦闘する等身大のヒロイン像に注目だ。(シネマトゥデイ)

【あらすじ】
ステキなエリートを夢見るアニー(スカーレット・ヨハンソン)は、ひょんなことからマンハッタンのゴージャスなマダム、ミセスX(ローラ・リニー)に雇われ、彼女の幼い息子の面倒を見るベビーシッターとして働くことに。しかし、自由なニューヨークの生活を夢見ていたアニーは、自分勝手なセレブ一家に24時間振り回されるハメになる。(シネマトゥデイ)

【感想】
「人間はパンツをはいた猿である」と言った文化人類学者がいたなあ。
このお話の、一つのテーマは人間観察。
もう一つは、懐かしいメアリー・ポピンズ。
メアリー・ポピンズの音楽やアイテムが、あちこちにちりばめられていました。

看護士の母に育てられ、金融界にはいってCFOになることこそが勝ち組になるんだと、言い聞かされてきたアニー(スカーレット・ヨハンソン)だが、大学を卒業しても、自分は何者か、どんな将来の夢があるのか、ますますわからなくなってしまった。

アッパーイーストのセレブの奥樣方に、ナニー(子守)になって欲しいといわれ、その気になってしまった。

面接を受けて、就職を決めたのがミセスX(ローラ・リニー)の家庭。
でも、エリート人生を期待しているママ(ドナ・マーフィ)にも内緒。
精神科医を目指している親友・リネット(アリシア・キーズ)も冷ややかに見送る。

面接では優しかったミセスXは、ナニーとなったアニーに次々と仕事を言いつける。
休日も、残業もおかまいなし。

でも、息子のグレイヤーはなついてきてかわいい。
「大好きだよ、どこへも行かないでね」とささやく。
アニーも「愛しているわ」と言ってしまう。

教育ママはどこにでもいますね。
私も、どきっ!!立派な教育ママでした。

でも、ミセスXは子供がかわいくないのかと思うほど、子供をナニーまかせで、自分は美容院や慈善事業に熱心。
アニーは違うけど、他のママたち、英語もろくに話せないナニーに子供を任せて、それで教育ができるはずがないと思うけど…。

ただ、アメリカの女性は自由に見えるけど、夫がお金を握っているから、夫の気持ちを引きとどめておくのが大変だというのは、聞いたことがあります。
セレブも苦労があるのですね。

パパ(ポール・ジアマッティ)は、ひどいねえ。
仕事と女のお尻しか頭にないのねー。

アニーがキレたお陰で、ミセスXは本当の自分である、アレキサンドラという名前を取り戻したようでした。
お金持ちのご主人に捨てられないように女磨きに努力するより、よい母親になるために自分磨きをしたいものですね。

スカヨハが等身大の演技で楽しかったです。
ローラ・リニーは貫禄!!
セレブなドレス姿がとてもきれいでした。

昨日友達と「すごい貧乏で幸せな人も見たことがないけど、すごいお金持ちで幸せな人も見たことがないね」と言う話をしました。

この映画は、それを裏付けるような映画でした。

次郎長三国志

2008-10-16 11:39:43 | 映画ー劇場鑑賞
ー次郎長三国志ー
2008年 日本
監督=マキノ雅彦 キャスト=中井貴一(清水の次郎長)鈴木京香(お蝶)北村一輝(小政)温水洋一(森の石松)近藤芳正(桶屋の鬼吉)笹野高史(法印の大五郎)岸部一徳(大政)佐藤浩市(黒駒の勝蔵)ともさかりえ(おしま)いしのようこ(おきつ)とよた真帆(おぬい)烏丸せつこ(お夏)荻野目慶子(お駒)草村礼子(鬼吉の母)朝丘雪路(和田島の女房)西岡徳馬(小川の武一)本田博太郎(津向の文吉)春田純一(江尻の大熊)寺田農(猿屋の勘助)勝野洋(大前田の英五郎)梅津栄(花会の親分)高知東生(甲斐の祐典仙之助)螢雪次朗(赤鬼の金平)六平直政(今天狗の治助)竹脇無我(和田島の太左衛門)蛭子能収(久六)長門裕之(鬼吉の父)大友康平(沼津の佐太郎)木下ほうか(大野の鶴吉)山中聡(関東綱五郎)高岡早紀(投げ節お仲)前田亜季(お千)真由子(おきん)木村佳乃(お園)竹内力(三馬政)

【解説】
2008年に生誕100年を迎えたマキノ雅弘監督の人気シリーズ『次郎長三国志』に、監督のおいである俳優の津川雅彦が監督マキノ雅彦として挑む痛快時代劇。東海道を舞台に、次郎長一家が仁義を賭けて激しい闘いを繰り広げる。『寝ずの番』で主演を務めた中井貴一を清水の次郎長に迎え、妻のお蝶には鈴木京香がふんする。佐藤浩市や長門裕之をはじめとする豪華キャストがみせる、チャンバラや人情など日本映画らしい娯楽の神髄に期待。(シネマトゥデイ)

【あらすじ】
清水の次郎長(中井貴一)とお蝶(鈴木京香)との祝儀の席。しかし次郎長は捕り方の呼子に追われてしまう。間一髪のところを追っ手から逃れ、子分を引き連れ旅に出る。1年後、東海道中に名をはせた次郎長は森の石松(温水洋一)らを加えた次郎長一家を構え、黒駒の勝蔵(佐藤浩市)や三馬政(竹内力)たちとの闘いを繰り広げる。(シネマトゥデイ)

【感想】
久しぶりの本格時代劇なのかなあ、と半信半疑で見に行きました。
でも、最初からなんかテンポの悪い映画でした。
昔のチャンバラって、もっとテンポがよかったように思いますが。
往年のチャンバラファンはどう見たのか、聞きたいところです。

とにかく、音楽も内容も中途半端な感じでした。
キャストも、すごく豪華だけど、私はあまり納得がいかない感じ。
温水洋一が森の石松。
花を感じないんだけどなあ。

真由子って誰かと思えば、監督のお嬢さんなのですね。

蛭子能収さんがかなり重要な役なんだけど、浮いていたし、その相手が荻野目慶子でうますぎたしねえ。

うまい人とそうでもない人が絡むので、なんかパランスが悪かったです。

演技ってマが大切だなあと思いながら見ていました。

ファンタジーにしたいのか、リアルさを追求するのかも、中途半端でした。
基本は、コメディーでしょうが、あまり笑えないし。

ひとりがんばっていた感のある笹野高史(法印の大五郎)。
でも、これは脚本が悪いのか、いい話にも泣けなかったなあ。

対立軸が黒駒(佐藤浩市)対次郎長(中井貴一)かと思って見ていたら、三馬政(竹内力)で、ちょっと弱い感じがしました。
黒駒との闘いがないのは、シリーズ化を考えているからでしょうか?

退屈はしなかったけど、かなり辛口になってしまいました。

デイ・ウォッチ

2008-10-10 13:49:33 | 映画ーDVD
ーデイウォッチー DAY WATCH/DNEVNOY DOZOR
2006年 ロシア
ティムール・ベクマンベトフ監督 コンスタンチン・ハベンスキー(アントン・ゴロデツキー)マリア・ポロシナ(スヴェトラーナ・ナザロワ)ウラジミール・メニショフ(ボリス・ゲッサー)ガリーナ・チューニナ(オリガ)ヴィクトル・ヴェルズビツキー(ザヴロン)ジャンナ・フリスケ(アリサ)ディマ・マルティノフ(イゴール)

【解説】
前作『ナイト・ウォッチ/NOCHNOI DOZOR』に続き、またもやロシアで歴代興行収入ナンバーワンの記録を塗り替えたダーク・ファンタジー3部作の第2弾。今回は過去を変えられる“運命のチョーク”をめぐり光と闇の争奪戦が勃発する。主演のコンスタンチン・ハベンスキーをはじめ、主要キャストは前作と同じメンバーが続投。新たにポップ・スターのジャンナ・フリスケらが加わった。よりレベルアップしたVFXを多様した驚異の映像と大胆な物語に魅了される。(シネマトゥデイ)

【あらすじ】
中世のサマルカンドの砦を陥落させたティムールは“運命のチョーク”を手に入れる。やがて時代は現代のモスクワに移り、夜の番人“ナイト・ウォッチ”のアントン(コンスタンチン・ハベンスキー)は人間襲撃の報を受け、スヴェトラーナ(マリア・ポロシナ)と現場に急行する。その犯人は、アントンの息子(ディマ・マルティノフ)で……。(シネマトゥデイ)

【感想】
前作のナイト・ウォッチは、荒削りな感じだったけど、この作品はずいぶん余裕を持って作った感じがしました。

ストーリーも、こちらは単純だったし、明るかった。

相変わらずアクションはすごい。
息をのんで見てしまいました。

この監督がハリウッドに招かれて創った「ウォンテッド」の方が、そりゃあ洗練されていまが、この監督の創ることに対するエネルギーやアイデアは、すごいと思う。

大林宣彦監督の「転校生」のように、男女が入れ替わるだとか、ビルの壁を車が走るだとか、そのまま、部屋に走り込んでしまうとか。

中型のトラックが大型トラックと正面衝突して、そのままトラックを貫いて飛び出してくるカーアクション。
大型バスに真っ正面からぶつかってバスにのめり込みながら血だらけで笑っているザウロン(ヴィクトル・ヴェルズビツキー)とか。

でもも一番びっくりしたのは、オープニングの馬が城壁に飛び込んで破って行くシーン。
CGもすごいけど、実際の人々や動物がやっていることもすごいです。
遊び心も満載でした。

ストーリーはともかく、観客に見せることに徹底している姿勢は、これからも期待できると思います。

チャーリー

2008-10-10 13:38:12 | 映画ーDVD
ーチャーリーーCHAPLIN
1992年 アメリカ
リチャード・アッテンボロー監督
ロバート・ダウニー・Jr ジェラルディン・チャップリン ダン・エイクロイド モイラ・ケリー アンソニー・ホプキンス ケヴィン・クライン ダイアン・レイン ケヴィン・ダン ミラ・ジョヴォヴィッチ ペネロープ・アン・ミラー ポール・リス ジョン・ソウ マリサ・トメイ ナンシー・トラヴィス ジェームズ・ウッズ デヴィッド・ドゥカヴニー 

【解説】
アッテンボロー監督による、喜劇王チャーリー・チャップリンの生涯を描いた作品。映画は、チャップリンが幼少の頃から、名門カルノー一座の看板俳優時代、そしてハリウッドでの映画製作、富と名声を得、やがて映画「チャップリンの独裁者」の製作に纏わる国外追放、終戦後のアメリカへの帰国から白髪のはえるまで、彼の一生を克明に追って行きながら、その中での孤独、悲しみ、苦しみ、さらには母、兄弟、恋人などの彼に関わる人物をも含み、チャップリンの人生の軌跡を描いてゆく。(allcinema ONLINE)

【感想】
「アイアンマン」のロバート・ダウニー・Jrがかっこいい!と飲み屋で話していたら、常連のMさんが薦めてくれた作品。
ロバートの若い頃の作品ですが、とてもいい作品でした。

だいたい伝記物というものは、内容が薄くなりがちですが、この映画は、架空の人物である伝記作家(アンソニー・ホプキンス)を配置することにより、チャップリンの内面性が豊かに描かれたと思いました。

あまりにも有名な喜劇王ですが、生い立ちも歴史も知らないことが多かったです。
彼の異父兄がユダヤ人であって、彼は違っていたのですね。

母と祖母が精神に病を持つ人で、そういう恐怖もあったようです。

年若い女性を好み、離婚と結婚を繰り返していますが、それも、仕事に没頭して家庭をかえりみなかったからのようで、最後の妻とは、8人の子供をもうけて、添い遂げています。

特に、スイスで失意の晩年を過ごしていたチャップリンが、アカデミー賞特別賞を受賞して、自分の作品をダイジェストで見、お客さんの歓声を聞きながら涙を流すシーンでは、私もジーンとして一緒に泣いてしまいました。
チャップリンの偉大さにあらためて触れることができ、感動しました。

ラストでは、登場人物のその後の説明もしてくれて、余韻に浸ることもできました。
心に残る素晴らしい映画だと思いました。

イントゥ・ザ・ワイルド

2008-10-08 19:15:56 | 映画ー劇場鑑賞
ーイントゥ・ザ・ワイルドーINTO THE WILD
2007年 アメリカ
ショーン・ペン監督 ジョン・クラカワー原作
エミール・ハーシュ(クリストファー・マッカンドレス)マーシャ・ゲイ・ハーデン(ビリー・マッカンドレス)ウィリアム・ハート(ウォルト・マッカンドレス)ジェナ・マローン(カリーン・マッカンドレス)キャサリン・キーナー(ジャン・バレス)ヴィンス・ヴォーン(ウェイン・ウェスターバーグ)クリステン・スチュワート(トレイシー)ハル・ホルブルック(ロン・フランツ)

【解説】
すべてを捨てアラスカへと放浪の旅へ出た裕福な青年の心の軌跡を描いた人間ドラマ。ショーン・ペンが監督を務め、原作は冒険家ジョン・クラカワー著のノンフィクション小説「荒野へ」。前途有望な未来を捨て自由を選択したすえに悲惨な最期を遂げる若者を演じるのは『ロード・オブ・ドッグタウン』のエミール・ハーシュ。『ダーティハリー2』のハル・ホルブルックが、愁いをたたえた老人の役で登場。青年が足を踏み入れていく、美しくも厳しいアメリカの大自然の映像も圧巻。(シネマトゥデイ)

【あらすじ】
大学を優秀な成績で卒業したクリス(エミール・ハーシュ)は車や財布を捨て、自由を手に入れるための放浪の旅に出る。労働とヒッチハイクを繰り返し、アメリカからアラスカへと北上。アラスカ山脈の人気のない荒野へと分け入り、捨てられたバスの車体を拠点にそこでの生活をはじめる。(シネマトゥデイ)

【感想】
「青年は荒野をめざす」ーー昔、こんな歌がありましたね。
いつの世も、荒野を目指す青年はいるものです。
その昔、釈迦もキリストも荒野を目指す真理の追究者だったのでしょう。

成功して、援助を惜しまない両親。
優秀な成績で卒業した大学。
成功を約束された人生にあえて背を向けて、クリス(エミール・ハーシュ)は放浪の旅に出た。
クリスを危険な冒険に駆り立てたものは、いったい何だったのでしょう。

妹カリーン(ジェナ・マローン)が語る、両親の偽善的な家庭。
抑圧的な父親。
平和な家庭を演出する欺瞞的な母親。

でも、そんな家庭で育つ子供は多いし、両親に対する反抗や、社会に対する異議申し立てだけが、クリスの放浪の動機ではないでしょう。

クリスの出奔は、ただの家出ではない。
預金は世界の飢餓を救うために活動している団体に寄付し、クレジットカードは切り捨てる、現金は焼いてしまう。
オンボロ車さえ捨ててしまった。

お金も、安全な生活も、名前さえも捨てても、クリスは人々に受け入れられ、出会う人々に愛されます。
それなのに、定住に満足することはない求道者のクリス。
さらに過酷な自然と孤独を求めて、厳寒のアラスカへ足を踏み入れます。

そこまでして、彼が荒野の中で見つけたかったのは人生の真理というものでしょう。
人はなぜ生きるのか、幸福ってなんなのかー。
どうしても、どうしても、どんな危険を冒しても、彼は知りたかったのですね。

でも、こうみえても私だって若い純粋な時代があったからね、クリスの一途さくらいわかるわ。
ああ、せつないね。

親の立場で見ていたら、涙が後から後からあふれてきます。
最初のシーン、クリスと泣き叫んでがばっと起きた母(マーシャ・ゲイ・ハーデン)を見て、涙が出てきました。
そして、父親の悔恨。号泣。
一緒に泣いてしまいました。

息子を理解したいけど、愛情ばかり先立って、辛いだけの両親。
命をすり減らす思いで、子供が無事に帰る日を待つ詫びている親も多いのでしようね。

☆ネタバレ
最後の最後にクリスは自分の名前を取り戻し、両親の胸に飛び込んで行く夢を見ながら亡くなりました。

自分の見た青空を両親にも見せてあげたい。
クリスはそう叫んでいました。

「幸福が現実となるのは、それを分かち合った時だ。僕の一生は幸せだった。神のご加護を!!」
遺されたこの言葉は、ずっと心配し続けていた両親への、なによりの親孝行となったことでしょう。

全編を通じて、エミール・ハーシュの人なつっこい笑顔が素敵でした。
クリスのラストの病んで亡くなるまでの鬼気迫る演技もすごかった。

農夫のウェイン(ヴィンス・ヴォーン)がクリスを思いやるシーンは、ユーモアもあって素敵でした。
一人息子が放浪の旅に出てしまった母親ジャン(キャサリン・ターナー)の悲しみも伝わってきたし、84歳の革職人ロン(ハル・ホルブルック)の人柄にもほろりとさせられました。

ショーン・ペンが、この物語を、なんの気取りもなく、自然な映画に作ったことが、とてもすばらしいと思いました。

悲惨な結末なのに、見終わった後は悲しい気持ちばかりではありません。

自分自身に真正面から向かい、「人間はどう生きるべきか」を追求し続けたクリス。
アラスカの大自然が彼に教えたものは大きかったのでしょう。
クリスの一生を知ることができて、ほんとうによかったと思いました。

ハンコック

2008-10-07 11:40:30 | 映画ー劇場鑑賞
ーハンコックーHANCOCK
2008年 アメリカ 
ピーター・バーグ監督
ウィル・スミス(ジョン・ハンコック)シャーリーズ・セロン(メアリー・エンブリー)ジェイソン・ベイトマン(レイ・エンブリー)

【解説】
アルコール好きで力加減のできない嫌われ者のヒーロー、ハンコックが暴走するヒーロー・アクション。市民に迷惑がられる日々から一転、愛される真のヒーロー目指し、まい進していく。ハンコックを演じるのは、『アイ・アム・レジェンド』のウィル・スミス。共演はオスカー女優シャーリーズ・セロン、『キングダム/見えざる敵』のジェイソン・ベイトマン。砂浜に上がったくじらを海に投げ入れたりと、これまでのヒーロー像をくつがえす型破りな活躍は見逃せない。(シネマトゥデイ)

【あらすじ】
強大な力を持つヒーロー、ハンコック(ウィル・スミス)だが、酒好きでキレやすく市民には歓迎されていない。ある日、事故を防ぐために電車をエルボーで止めたハンコック。このときに助けられたPRマンのレイ(ジェイソン・ベイツマン)は、嫌われ者のハンコックに真のヒーローになってもらうべくさまざまな戦略を練るが……。(シネマトゥデイ)

【感想】
圧倒的なパワーを持ち、人助けの意識もあるのに、やることが破天荒で、空気の読めないヒーロー・ハンコック(ウィル・スミス)。
ウィル・スミスの善人としてのイメージがあるから、嫌われずにすんだのではないかな?
俳優本人のイメージに助けられているキャラクターです。

踏切事故に巻き込まれそうになって、ハンコックに命を助けてもらったレイ(ジェイソン・ベイトマン)。
人助けをしているのに、みんなから嫌われているハンコックのイメージ改善に乗り出します。

レイのアドバイスは、現在においていかにイメージ作りが大切か、示唆を含んでいると思いました。

ハンコックがイメージを改善してからが、本当の見せ所。
呆気にとられている間に、どんどんお話は進んで行きました。

ひと味違ったヒーローもの。
なかなか楽しめました。


最後の初恋

2008-10-07 11:32:30 | 映画ー劇場鑑賞
ー最後の初恋ーNIGHTS IN RODANTHE
2008年 アメリカ/オーストラリア
ジョージ・C・ウルフ監督
リチャード・ギア(ポール・フラナー)ダイアン・レイン(エイドリアン)スコット・グレン(ロバート)ジェームズ・フランコ(マーク・フラナー)クリストファー・メローニ(ジャック)ヴィオラ・デイヴィス(ジャン)

【解説】
嵐が近づくノースカロライナ州の海辺の街を舞台に、運命的な出会いを果たす中年の男女を描くラブロマンス。『きみに読む物語』などで知られる人気作家ニコラス・スパークスの原作の世界を、『コットンクラブ』『運命の女』などで共演歴のあるリチャード・ギアとダイアン・レインが味わい深い演技で体現する。共演にはジェームズ・フランコ、スコット・グレン。偶然が導いた一生を左右するほどの一大ロマンスに、引き込まれる。(シネマトゥデイ)

【あらすじ】
身勝手な夫や思春期の娘との関係を考え直すため、ノースカロライナ州のローダンテという海辺の小さな街にある友人の宿を手伝いにきたエイドリアン(ダイアン・レイン)だが、大きな嵐が来るという予報を聞く。そこへ宿の唯一の客となるドクター・ポール(リチャード・ギア)が到着するが、彼もまた心に問題を抱えていた。(シネマトゥデイ)

【感想】
リチャード・ギアとダイアン・レイン、「運命の女」のコンビです。
この作品がよかったから、私はもういいなあ、とは思ったのですが、やはり、見ちゃいました。

見終わって、意外、本格的なメロドラマでした。
メロドラマ好きには、好まれるでしょうね。

☆ネタバレ
海辺のホテルにわけありの男・ポール(リチャード・ギア)が宿泊する。
彼は、外科医で手術で患者が亡くなり、告訴されていたのだ。
迎えるのも、臨時に頼まれた離婚を目の前にした傷心の女性・エイドリアン(ダイアン・レイン)。
折しも嵐に襲われ、二人は結ばれるー。

作る側も、この二人の純愛だけではもたないと思ったのでしょう。
ポールが手術をして、亡くなった女性の夫ロバート(スコット・グレン)が、しんみりと妻について語るシーンが、ぐっと胸に来ました。
さらにクライマックスには、娘との確執を解く、感動的なシーンも盛り込まれていました。

中年男女の純愛ということで、「マディソン郡の橋」を思い出しましたが、越えることはできませんでしたね。

ダイアン・レインの顔のアップ、きれいだけど、やはり若くはない。
でも、その表情は自信に満ちていて、女性の励みになります。

そう、女には年齢なんて関係ないのです。


パラノイド・パーク

2008-10-07 11:30:41 | 映画ーDVD
ーパラノイドパークーPARANOID PARK
2007年 フランス/アメリカ
ガス・ヴァン・サント監督 ゲイブ・ネヴァンス(アレックス)テイラー・モンセン(ジェニファー)ジェイク・ミラー(ジャレッド)ローレン・マッキニー(メイシー)スコット・グリーン(スクラッチ)ダン・リウ(リチャード・ルー刑事)

【解説】
『エレファント』でカンヌ映画祭パルムドールに輝き、本作でもカンヌ国際映画祭60周年記念特別賞を受賞したガス・ヴァン・サントの監督最新作。ブレイク・ネルソンの同名小説を基に、ある秘密を抱えた少年の脅え、不安、さらには精神的な逃避を紡ぎ出す。主人公を演じるのは、注目の美少年ゲイブ・ネヴァンス。『2046』のクリストファー・ドイルが撮影監督を務めている。斬新で研ぎ澄まされた映像美と、少年の繊細(せんさい)なドラマの行方に注目だ。(シネマトゥデイ)

【あらすじ】
始めたばかりのスケートボードに夢中で、ボーダーたちが集まるお気に入りの場所“パラノイドパーク”に出かける日々を送っていた16歳のアレックス(ゲイブ・ネヴァンス)。しかしある日、彼はふとした弾みで1人の男性を死なせてしまう。目撃者が誰もいない中、不安や脅えに駆られたアレックスは……。(シネマトゥデイ)

【感想】
この作品の予告編を、何回か映画館で見ました。
面白そう!見たいなあ、と思っているうちに、劇場公開は終わってしまいました。

予告編で、少年が人を押して死なせてしまうシーンが出てきます。
で、サスペンスだと思い込んでいたのですが、この作品は、全編を通じて少年の心象を表している映像が流れているという作品でした。
寒々とした風景、スローモーションで追いかけて行くスケートボードの映像。
少年が心のうちを書き留める日記。
それらで、思春期の少年の心の風景を映し出そうとしていたみたいでした。

予告編で、人が死ぬのがわかっていたから、それがどうストーリーに関わるのかという点にしぼってみてしまうと、それは、唐突に、しかも衝撃的な形で現れて、そのあとの説明はなしでした。
だから、この作品が何が言いたいのかを、すっかり見落としてしまう結果になってしまいました。
予告編で、事件を見せない方がよかったのではないかなあ、と思いました。

しかも、主人公アレックスを演じているゲイブ・ネヴァンスが、すごい美少年。
10代の頃のジョニー・デップはこんなだっただろうなあ、とうっとり見てしまって、この作品の本質を見失ってしまったようでした。

結局私は、この映画の主旨がわからないまま終わってしまいました。

スーパーバッドー童貞ウォーズ

2008-10-07 11:23:16 | 映画ーDVD
ースーパーバッドー童貞ウォーズーSUPERBAD
2007年 アメリカ
グレッグ・モットーラ監督 
ジョナ・ヒル(セス)マイケル・セラ(エバン)クリストファー・ミンツ=プラッセ(フォーゲル)ビル・ヘイダー(スレイター)セス・ローゲン(マイケルズ)マーサ・マックアイサック(ベッカ)エマ・ストーン(ジュールズ)アヴィヴァ(ニコラ)

【解説】
高校卒業を間近に控えた冴えない童貞3人組が、パーティーに誘われたことを機にそれぞれ意中の女の子との初体験を目指して奮闘するさまを下ネタ満載で描いた青春コメディ。(allcinema ONLINE)

【感想】
たいそうな副題がついているわりには、たわいもない感じがしました。

高校の卒業を間近に控えたセス(ジョナ・ヒル)とエバン(マイケル・セラ)。
女の子のパーティーに初めて呼ばれて、お酒の調達を頼まれ、安請け合いをしてお酒を買いに行くのですが、コンビニ強盗と出くわして、あとはお決まりのドタバタ。
果たして、意中の女の子を相手に、童貞喪失はできるのか…?

パトカーのとんでるおまわりさん役が脚本を書いたセス・ローゲン。
私は個人的には、このおまわりさんたちとフォーゲル(クリストファー・ミンツ=プラッセ)のサイドストーリーの方が面白かった。

 この人がセス・ローゲン

いかにもオタクみたいなフォーゲルと、おバカ警官のコンビ。
なんとも、息が合っているような、いないようなマがとても面白かったです。

エバン役のマイケル・セラは、「ジュノ」の彼氏役。
主人公の二人は、まるで演技していないような自然な演技で、ほのぼのした感じがよかったです。

夜中に見終わって寝てしまったので、特典を見ないで返してしまいました。
友達が「特典も面白かったのに!」というので、とても残念な気持ちです。
かといって、もう一度借りようとは思わないしなあ…

ウォンテッド

2008-10-04 16:24:42 | 映画ー劇場鑑賞
ーウォンテッドー WANTED
2008年 アメリカ
ティムール・ベクマンベトフ監督 アンジェリーナ・ジョリー(フォックスジェームズ・マカヴォイ(ウェスリー・ギブソン)モーガン・フリーマン(スローン)テレンス・スタンプ(ペクワースキー)トーマス・クレッチマン(クロス)コモン(ザ・ガンスミス)

【解説】
マーク・ミラーのグラフィック・ノベルを、『デイ・ウォッチ』のロシア人監督ティムール・ベクマンベトフが映画化。ごく平凡な若者がセクシーな女スナイパーの指導のもと、秘密の暗殺組織の一員として命がけの戦いに身を投じる。主演は『Mr.&Mrs.スミス』のアンジェリーナ・ジョリーと『つぐない』のジェームズ・マカヴォイ。スピンしながらカーブしてターゲットを射止める弾丸など、従来のアクション映画の常識を超えたビジュアルワールドが堪能できる。(シネマトゥデイ)

【あらすじ】
恋人にも捨てられ、人生にうんざりしているウェズリー(ジェームズ・マカヴォイ)。そんな彼の前に突如現れた謎の美女フォックス(アンジェリーナ・ジョリー)は、ウェズリーの亡き父が秘密の暗殺組織をけん引するすご腕の暗殺者だった事実を彼に知らせる。しかも父亡き今、ウェズリーは組織を継承する立場にあると言い……。(シネマトゥデイ)

【感想】
この映画は、頭で考えてはだめですね。
ただ映像を追いかけて行くこと。
ハマってしまいますよ。

ロシア人のティムール・ベクマンベトフ監督、「デイ・ウォッチ」は見ていないのですが、ナイトウォッチは見ました。
洗練されてはいないけど、魅力的な映像が印象に残りました。
この才能を、ハリウッドが見逃すわけはないね。

でも、往々にして、自分の才能を発揮できない外国人監督が多いもの。
さて、ティムール・ベクマンベトフ監督は?

 うだつの上がらない青年ウェズリー(ジェームズ・マカヴォイ)。
フォックス(アンジェリーナ・ジョリー)という女が現れ、突然巻き込まれる銃撃戦からカーチェイス。
それが、ハンパではない。

☆ネタバレ
フォックスに連れて行かれたのは、スローン(モーガン・フリーマン)率いる「フラタニティ」。
1000年も前からの暗殺組織だと言う。
ウェズリーは、亡き父の継承だといういわれ、父の仇を取るべく暗殺者として修行させれるはめに。

その修行が、ほとんどリンチ。
殴られるは、蹴られるは、ナイフで刺されるは、なんでもあり。
ボロボロになって気を失ったら、再生風呂で目が覚めます。
なんでもこのお風呂、ダメージから早く回復できるお風呂だそうです。

で、修行が終わって、敵討ちに行けるのかと思うと、そうではない。
暗殺指令が下される。
それは、身も知らぬ人。
躊躇するウェズリーにフォックスが諭す。
それがキャッチコピーの「一を倒して千を救う」。

ま、納得は行かないけど、ついて行くしかありません。
かいか~ん!!という感じで、人殺しを楽しむウェズリー。

さて、いよいよ宿敵クロス(トーマス・クレッチマン)が現れ、ただ仇を殺すことが目的の、まったくモラルのないアクションが展開される。

そして、真実が告げられ、大どんでん返しー!!

最初からわかった人もいたようだけど、私はかなり驚きました。

この展開が、息もつかせないのよね。
ひどいシーンの連続だけど、観客に考えさせません。
一気に持って行きます。

真実がわかってからのウェズリーの行動や、そして最後のフォックスの行動。
このへんも、無駄な説明はなし、すべて映像で運んで行きます。

新感覚の映像にすっかり酔わされてしまった作品。
アンジェリーナの色っぽいアクションに、マカヴォイさんの真面目さ故の危うさに、すっかり酔っぱらった帰り道でした。