ー一枚のめぐり逢いーTHE LUCKY ONE
2012年 アメリカ
スコット・ヒックス監督 ザック・エフロン(ローガン・ティーボウ)テイラー・シリング(べス・グリーン)ブライス・ダナー(エリー・グリーン)ライリー・トーマス・スチュワート(ベン)ジェイ・R・ファーガソン(キース・クレイトン)
【解説】
『シャイン』のスコット・ヒックス監督が、ニコラス・スパークス原作のベストセラー小説「ザ・ラッキー・ワン」を基に描く感涙作。ある見知らぬ女性の写真を胸にイラクから帰還した海軍帰還兵と、その運命の相手との出会いを温かく見つめる。『ハイスクール・ミュージカル』シリーズのザック・エフロンが主演を務め、その相手役を『アフター・ザ・レイン』のテイラー・シリングが演じている。少しずつ距離が縮まっていく男女の関係に胸が高鳴る。
【あらすじ】
アメリカ海軍軍曹のローガン(ザック・エフロン)は、イラクで3度目となる職務を無事に終了し、ついに祖国の土を踏む。そのとき彼が手にしていたのは、イラクで彼の支えとなった一度も会ったことのないベス(テイラー・シリング)という女性の写真だった。やがて彼女の所在を知ったローガンは家まで会いに行き、ベスと共に働き始め……。(シネマトゥデイ)
【感想】
「一枚のめぐり逢い」ってよくわからない邦題で、ありふれたラブストーリーだと劇場には足を運びませんでした。
でも、間違い。
すごくよかったです。
「一枚のハガキ」みたいなお話ではありません。
この邦題の1枚は戦場で拾った一枚の写真、女性が写っているポートレートです。
こういう安易な邦題の付け方、止めて欲しいわ。
「ラッキーワン」で十分と思うけど。
☆ネタバレ
海兵隊のローガン(ザック・エフロン)は3度戦争に派遣されていた。
一度は、国のための出征だったが、あとの2回は戦友のため。
イラクである夜襲作戦のあと、きらりと光る物を土の中に見つけた。
近づいてみると、ポートレートだった。
裏には手書きで「安全を祈る」と書いてあった。
その直後、爆弾が落ちてきた。
さっきまで座っていたところが粉々になって、その周りにいた兵士にも犠牲者が出たが、ローガンは奇跡的にかすり傷ですんだ。
同僚たちにこのポートレートに心当たりがないか聞いて回ったが、誰も知らない。
その後、そのポートレートはお守りがわりになっていたった。
別の戦場でも、親友がなくなったときもローガンは助かった。
そして、帰還。
故郷に帰ったが心に深い傷を負っていて、苦しんでいた。
平和な兄夫婦の家では暮せなかった。
ポートレートの女性を捜す旅に出た、愛犬ゼウスとともに。
コロラドからルイジアナまで、長い距離を歩いて旅した。
そして、たどり着いたその女性の家、犬の訓練所と預かり所を経営しているベス(テイラー・シリング)の家だった。
ローガンの事を、求人を見てやってきた宿無しと勘違いしたベスは、祖母のエリー(ブライス・ダナー)に断るように頼むが、エリーはローガンを気に入り、雇ってしまった。
ベスには離婚した警官のキース(ジェイ・R・ファーガソン)がつきまとっていた。
一人息子のベンのために、ベスは耐えていた。
ベンもまた、子供らしさを押さえてやりたいことも我慢している子供だった。
最初は、陰気なローガンを気味悪く感じていたベスだったが、ふたりは次第に打ち解けていく。
写真の持ち主はベスの兄だった。
ベスも、兄の最後がわからず、心に傷を持っていた。
何度も打ち明けようとするが、ローガンはベスとの関係を壊すのが怖くてどんどん言えなくなっていく。
とうとうキースから、ローガンが最初からベスを探していたことを知り、ベスは傷つき、ローガンを追い出そうとする。
ローガンは、ベンからもらった古い写真を見て、ベスの兄がエースと呼ばれていた他の隊のリーダーだったことがわかり、ベスに兄の最後を伝えたー。
戦争が、兵士やその家族たちに深い傷をもたらせ、その傷はあらゆる場面でその人を苦しめ、時間や家族だけでは癒せないということをしっかりと織り込んだ作品でした。
ベスのポートレートが、ローガンにとっては命を守るお守りになったというところがポイントです。
ただ、届けようと思ったのではない。
自分の命の恩人に、感謝の気持ちを伝えたいという心の叫びが根底にあるというのが、この物語の深いところだと思いました。
でも、それはそんなに簡単に言葉にできるものではないのですよね。
最初からそういうことを飲み込んでいるような祖母のまなざしや、辛さを子供なりに含んでいるようなベン。
そして、賢いゼウス。
すべてが、癒しにつながるような設定で良かったです。
テイラー・シリングがとてもチャーミングだったし、ザックがこれまたステキでした。
寡黙で憂いを含んだまなざし。
よかったわー。
久しぶりにいいラブストーリーを見ました。
ザックがすごく大人になったと感激!
娘がハイスクールシリーズのファンだったので 私もついつい・・・でお子供を見守る親の心境かも。笑!
ゼウスが可愛いし 嫌な感じだったキースが最後は良くなってホッと!良い展開だとホッと!
あのおばあさんは ヴイェネス・バルトローのお母さんなんですよね!綺麗な人。
NAKAちゃんがお勧めしてくれていたのに、劇場に行けなかったのです。
グウィネスのお母さんはブライス・ダナーね。
ミート・ザ・ペアレンツではお母さん役だったね。
コメディの人だと思っていたわ。
『一枚のめぐり逢い』についての記事を書く際にマダムようさんの記事を読ませていただきました。
一見するとありがちなラブストーリーですが、ローガンの心の空白というか、戦争の心の傷というか、その辺りに感情移入できるとまるっきり印象が変わる映画だと思いました。
それと、誠に勝手ながら、自ブログにてマダムようさんの記事のリンクを貼らせていただいたので、ぜひ遊びにいらしてください!
http://washiya.sapolog.com/e485261.html