マダムようの映画日記

毎日せっせと映画を見ているので、日記形式で記録していきたいと思います。ネタバレありです。コメントは事前承認が必要です。

ブローン・アパート

2011-08-17 10:12:33 | 映画ーDVD

ーブローン・アパートーINCENDIARY/BLOWN APART

2008年 イギリス

シャロン・マグアイア監督 ミシェル・ウィリアムズ(若い母親)ユアン・マクレガー(ジャスパー・ブラック)マシュー・マクファディン(テレンス・ブッチャー)ニコラス・グリーヴス(レニー)

 

【解説】

恋人と情事を楽しんでいる最中、幼い息子と夫を爆破テロ事件で失った若い母親が、やがて衝撃の真実にたどり着くまでを描くサスペンス・ドラマ。監督は『ブリジット・ジョーンズの日記』のシャロン・マグアイア。『彼が二度愛したS』のミシェル・ウィリアムズが若い母親、『ムーラン・ルージュ』のユアン・マクレガーが恋人を演じる。等身大の女性の心のドラマと、テロにまつわるサスペンスを融合させた展開が見もの。

 

【あらすじ】

警察の爆弾処理班に所属する夫と4歳の息子と共に、ロンドンで平凡に暮らす若い母親(ミシェル・ウィリアムズ)。ある日、新聞記者のジャスパー(ユアン・マクレガー)に声を掛けられた彼女は、欲望のままに関係を持ってしまう。その後、二人は再び密会するが、その最中に夫と息子が爆破テロ事件に巻き込まれてしまい……(シネマトゥデイ)

 

【感想】

DVDを見始めて、眠ってしまいました。

後半はとても単調なので、見直す意欲がなくなりそうでした。

 

でも、思い直して、じっくり見たら…、なかなか良かったと思いました。

 

この作品、徹底的に女性目線のテロ映画です。

公共施設を狙った自爆テロ、ヨーロッパでも恐れられている事件です。

イギリスも例外でなく、貧しくも平凡に暮らしていた女性(ミシェル・ウィリアムズ)が、夫と最愛の4歳の息子を、サッカー場での大規模な爆破事件に巻き込まれて亡くしました。

 

仲がいいとは言えない夫婦でした。

彼女の夫(ニコラス・グリーヴス)は爆発物処理班に勤務していて、ストレスのきつい仕事の中で、言葉も少なくしだいに夫婦仲は冷えていっていた。

一人息子との生活がすべて。

自分たちの貧しいアパートの前に建つ高級マンションの生活を想像しながらも、これが人生だと自分に言い聞かせていた。

 

ある夜、夫が急な仕事で呼び出された深夜、子供をお隣に頼んで、酒場に出かけた。

そこで声をかけてきたジャスパー(ユアン・マクレガー)。

新聞のゴシップ記者。

二人は行きずりに関係を持つ。

 

☆ネタバレ

夫と息子はアーセナルの試合に出かけた。

買い物しての帰り、ジャスパーと再会する。

ジャスパーもサッカー場へ行くと言っていたが、車で家まで送ってきて、テレビでサッカーをつけながら、情事にふける。

そこへ、テレビから爆発音。

他のチャンネルのニュースでは、サッカー場で大きな爆発が起きたと報じていた。

 

ジャスパーの車で現場に駆けつける彼女。

彼女もまた、爆発に巻き込まれて負傷する。

 

夫も子供もテロの犠牲となった。

ジャスパーは息子の形見のウサギのぬいぐるみを持って彼女を見舞うが、彼女はジャスパーを拒否する。

自分の火遊びの最中に息子が苦しんで死んだという罪悪感。

 

ジャスパーも、本来なら自分も巻き込まれていたという罪悪感を持っていた。

独自にこのテロ事件の情報を集め、警察が隠していた事実を掴み、彼女に知らせる。

それは、自爆テロの犯人と思われる男の家族。

彼女は、その息子に近づき、知り合いになると、親しみを感じるようになる。

そして、その少年の窮地を救い、警察の陰謀も知るが、錯乱し、幻想の中で息子とのひとときを楽しむ。

 

その少年に会って現実に引き戻され、幻覚の息子を追ってビルの屋上に立つが、新しい生命に気づき、自殺を思いとどまる。

 

この作品、監督は「ブリジット・ジョーンズの日記」のシャロン・マグアイアです。

貧しい生活に疲れているのか、ストレスの強い仕事で精神的に病んでしまった夫に、もうこの主人公の気持ちはないようでした。

だから、行きずりの男との恋に燃えたのでしょう。

でも、大切な息子を亡くした後は、夫の死さえ興味がなく、愛人の存在も眼中にないようでした。

夫の上司が言いよってきても、ただ息子の死の真実が知りたいだけ。

知ってしまったら、用なしって感じでした。

 

そして、自分の命より大切なものはお腹の中に宿った命。

その父親についても興味がないみたい。

 

でも、病院に駆けつけたジャスパーの笑顔に、この母子との幸せを託したくなりました。

 

ここまで徹底して男を無視する作風は、小気味よささえ感じました。

この監督さん、よっぽど男はいらん!と思っているんでしょうネ。

 



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