ーあなたのママになるためにーMA MA
2015年 スペイン 112分
監督=フリオ・メデム キャスト=ペネロペ・クルス (マグダ) ルイス・トサル (アルトゥーロ) アシエル・エチェアンディア (フリアン) テオ・プラネル (ダニ)
【解説】
ペネロペ・クルスが乳がんと闘う母親役を熱演したヒューマンドラマ。幼い息子を女手ひとつで育てる失業中の教師マグダは、乳がんと診断され右胸を切除することに。そんな折、息子を応援しにサッカー場を訪れたマグダは、交通事故で妻子を亡くした男性アルトゥーロと出会い、互いに惹かれ合っていく。アルトゥーロや息子と一緒に幸せな時間を過ごすマグダだったが、やがて乳がんが再発したことがわかり……。アルトゥーロ役に「ザ・ウォーター・ウォー」のルイス・トサル。「ANA+OTTO アナとオットー」のフリオ・メデムが監督・脚本を手がけた。(映画.com)
【感想】
いきなり乳がんの検査室から始まります。
一人息子を育てているマグダ(ペネロペ・クルス)。
医師から乳がんを告げられ、抗がん剤治療の後、乳房を切除することになった。
息子ダニ(テオ・プラネル)が活躍しているサッカーの試合中に、プロサッカーチームのスカウトマン、アルトゥーロ(ルイス・トサル )から、「息子さんには才能がある」と声をかけられた。
ところが、アルトゥーロに緊急の連絡が入り、アルトゥーロの妻と娘が交通事故に遭い、娘が死亡、妻も重体という。
マグダも病院に付き添っていくが、アルトゥーロは気が動転している。
マグダは、自分も辛い抗がん剤治療を受けながら、アルトゥーロのお見舞いも続ける。
やがて、アルトゥーロの妻が亡くなった。
マグダも乳がんを切除。
でも、マグダの悲劇はそれで終わらなかった。
がんの転移。
今度は余命も告げられた。
一人残される息子のことを考えると、胸が張り裂けそうなマグダ。
今度はアルトゥーロがマグダを支えてくれた。
やがて妊娠がわかる。
余命が先か、出産が先かもわからないが、マグダは産む決心をする。
ナターシャと名付けられた胎児。
ナターシャというのは、主治医がロシアから迎えるはずの養女の名前だった。
スペイン人との国民性の違いなでしょうか?
母親が亡くなるのがわかっていても赤ちゃんを産むのかと、とても疑問に思いました。
でも、赤ちゃんを心から愛しているアルトゥーロと主治医の喜び方を見ていると、この赤ちゃんにも、マグダが一番愛したダニのためにも、家族ができてよかったのかなあと思えるラストでした。
この作品、ペネロペが主演なのに日本未公開で、それも不思議。
とてもチャーミングなのに。
悪い映画ではありません。
一部ファンタジックだし、愛に溢れているし、どんなことがあっても前向きに生きるマグダの生き方には共感できると思いました。