ー譜めくりの女ーLA TOURNEUSE DE PAGES
2006年 フランス
ドゥニ・デルクール監督 カトリーヌ・フロ(アリアーヌ・フシェクール)デボラ・フランソワ(メラニー・プルヴォスト)パスカル・グレゴリー(ジャン・フシェクール)グザヴィエ・ドゥ・ギュボン(ローラン)クロティルド・モレ(ヴィルジニー)クリスティーヌ・シティ(プルヴォスト夫人)ジャック・ボナフェ(プルヴォスト氏)
【解説】
クラシックの世界を舞台に2人の女性の愛憎を描き、セザール賞3部門にノミネートされた心理ドラマ。監督は高名なヴィオラ奏者であり、国立音楽院の教授でもあるドゥニ・デルクール。『地上5センチの恋心』のカトリーヌ・フロと『ある子供』で鮮烈なデビューを飾ったデボラ・フランソワが、人気ピアニストとその“譜めくり”を演じる。クラシック音楽さながらに繊細(せんさい)で、情感豊かに展開するヒロインたちのドラマが堪能できる。(シネマトゥデイ)
【あらすじ】
かつてピアニストを目指す少女だったメラニー(デボラ・フランソワ)は、ピアノの実技試験中、審査員の人気ピアニスト、アリアーヌ(カトリーヌ・フロ)の無神経な態度に動揺してミスを犯し、ピアニストの夢を絶たれる。その後、アリアーヌに再会したメラニーは、演奏会の成功の鍵を握る“譜めくり”に抜てきされるが……。(シネマトゥデイ)
【感想】
この映画、復讐心理劇です。
メラニー(デボラ・フランソワ)対アリアーヌ(カトリーヌ・フロ)ですが、メラニーの一方的な恨みで、復讐される覚えはアリアーヌにはありません。
そこがこの映画の怖いところ。
アリアーヌは不幸な事故から精神不安定に陥り、演奏家生命をかけて再起に努力しているところなのですから。
その弱みをメラニーはがっちり押さえ、じわじわと復讐を実行して行きます。
アリアーヌの気持ちは解りやすいので、観客はメラニーの心理を探るように作品を見ていくことになります。
☆ネタバレ
復讐の動機となったピアノの入学試験。
メラニーの演奏の最中に、ファンのサインに応じてしまったアリアーヌ。
メラニーは集中力が途切れ、あとの演奏は散々なものになってしまった。
勝ち気な少女は、ピアノに鍵をかけ自ら音楽への道を封印してしまう。
私は、これが復讐の動機になるのかという疑問を持ちました。
仮説として、メラニーがアリアーヌの狂信的なファンであったとすれば、その異常さが際立つ気もしました。
二人の再会は偶然だったように思いました。
メラニーが実習に行った法律事務所の所長の家のベビーシッター。
訪ねてみるとアリアーヌが所長の妻だったという感じ。
そこで、復讐心が甦ったのでしょうか?
でも、息子まで標的にするのはやりすぎじゃないかな?
彼の腱鞘炎が治るといいのだけど。
若く美しいメラニーに、恋愛感情さえ抱くほど、依存していくアリアーヌには哀れさえ感じさせました。
この2大女優競演。
見終わって、余韻が残るいい映画ですが、私の個人的な感想としては、まだまだ将来のある若い娘が、落ち目になっている人間に対して、さらに弱みにつけ込んでそこまでしなくても…と思いました。
2006年 フランス
ドゥニ・デルクール監督 カトリーヌ・フロ(アリアーヌ・フシェクール)デボラ・フランソワ(メラニー・プルヴォスト)パスカル・グレゴリー(ジャン・フシェクール)グザヴィエ・ドゥ・ギュボン(ローラン)クロティルド・モレ(ヴィルジニー)クリスティーヌ・シティ(プルヴォスト夫人)ジャック・ボナフェ(プルヴォスト氏)
【解説】
クラシックの世界を舞台に2人の女性の愛憎を描き、セザール賞3部門にノミネートされた心理ドラマ。監督は高名なヴィオラ奏者であり、国立音楽院の教授でもあるドゥニ・デルクール。『地上5センチの恋心』のカトリーヌ・フロと『ある子供』で鮮烈なデビューを飾ったデボラ・フランソワが、人気ピアニストとその“譜めくり”を演じる。クラシック音楽さながらに繊細(せんさい)で、情感豊かに展開するヒロインたちのドラマが堪能できる。(シネマトゥデイ)
【あらすじ】
かつてピアニストを目指す少女だったメラニー(デボラ・フランソワ)は、ピアノの実技試験中、審査員の人気ピアニスト、アリアーヌ(カトリーヌ・フロ)の無神経な態度に動揺してミスを犯し、ピアニストの夢を絶たれる。その後、アリアーヌに再会したメラニーは、演奏会の成功の鍵を握る“譜めくり”に抜てきされるが……。(シネマトゥデイ)
【感想】
この映画、復讐心理劇です。
メラニー(デボラ・フランソワ)対アリアーヌ(カトリーヌ・フロ)ですが、メラニーの一方的な恨みで、復讐される覚えはアリアーヌにはありません。
そこがこの映画の怖いところ。
アリアーヌは不幸な事故から精神不安定に陥り、演奏家生命をかけて再起に努力しているところなのですから。
その弱みをメラニーはがっちり押さえ、じわじわと復讐を実行して行きます。
アリアーヌの気持ちは解りやすいので、観客はメラニーの心理を探るように作品を見ていくことになります。
☆ネタバレ
復讐の動機となったピアノの入学試験。
メラニーの演奏の最中に、ファンのサインに応じてしまったアリアーヌ。
メラニーは集中力が途切れ、あとの演奏は散々なものになってしまった。
勝ち気な少女は、ピアノに鍵をかけ自ら音楽への道を封印してしまう。
私は、これが復讐の動機になるのかという疑問を持ちました。
仮説として、メラニーがアリアーヌの狂信的なファンであったとすれば、その異常さが際立つ気もしました。
二人の再会は偶然だったように思いました。
メラニーが実習に行った法律事務所の所長の家のベビーシッター。
訪ねてみるとアリアーヌが所長の妻だったという感じ。
そこで、復讐心が甦ったのでしょうか?
でも、息子まで標的にするのはやりすぎじゃないかな?
彼の腱鞘炎が治るといいのだけど。
若く美しいメラニーに、恋愛感情さえ抱くほど、依存していくアリアーヌには哀れさえ感じさせました。
この2大女優競演。
見終わって、余韻が残るいい映画ですが、私の個人的な感想としては、まだまだ将来のある若い娘が、落ち目になっている人間に対して、さらに弱みにつけ込んでそこまでしなくても…と思いました。
見てから1年近くたつけど、まだ覚えているわ。
女優さんがうまいですね。
交通事故は彼女の仕業だったのかどうかは疑問ですが・・・
復讐の一念で人生の方向を決めてきたのは彼女にとって不幸だと思うけれど、加害者(この表現が適切かどうかわかりませんが)にとっては、記憶にも残らないような何気なくした行為が、被害者をひどく傷つけ、人生を左右するような大きな出来事になっていることってあるように思います。
メラニーが今後、本当に自分の為に生き、幸せになって欲しいなあと思いながらエンディングを見ました。
ほんと、最後一人で歩いている姿、いろいろ想像してしまうわね。
達成感なのか、空虚な気持ちなのか。
これからの長い人生、どうやって生きていくのでしょう?
なるほどね、自動車事故も彼女の仕業…
彼女に近づくために、機会を伺っていたのね。
メラニーは、若く美しく才気にも富んでいるのだから、落ち目の人間やその家族にそのエネルギーをぶつけなくったって…と思うのは、他人だからでしょうね。
メラニーにとって、アリアーヌへの復讐が人生の目標になってしまったのですね。
人の心は怖いですね。
ところで、再会はほんとに偶然だと思う?
私はここまで綿密に計画していたと思うんだけど。
ダンナさんが法律家なのを知って、その道に進み、そこに実習にやってきたと思う。
どうにかうまく取り入って家に入り込もうとしてる感じだったもん。
この子、とにかく復讐の一念で人生の方向を決めてきたような・・・
試験に落ちたときの顔、怖かったよね。
でも、復讐を遂げたのはいいけど、このあとこの人どうするんだろう?
一生かけた目標がなくなっちゃったんだよね。
私は復讐の原因となったあのシーンは十分復讐される原因に
なると思ってます。
ピアノ演奏という音を聞き分ける審査をしているにもかかわらず
サインをもて見に入ってくる職員も悪いけど彼女の目の前で
そのサインに応じると言うことは彼女の演奏を聴いていない
審査する気がないという現れ映りその行為自体が厳正なる審査と
は言わないのです。
あのシーンで動揺して上手く演奏できないのはあの年頃の少女
ましてやあれだけの自身と親からの期待を背負った少女なら当然
です。ただその悔しさを復讐という形をとるのはその人の
資質になるけど、十分な復讐動機になります。
私が親ならその場で怒鳴り込みますよ
ただ彼女がその後ピアニストになる夢を自分からたったというのは
自分の判断ですよね、復讐に集中するためだったのかそれほどの
トラウマになったのかは分かりませんが、その復讐方法もどがすぎます
ターゲットは彼女だけであってその夫でも子供でもないはず
事故に見せかけて車でひいたのはおそらく彼女でしょう、それで音楽生命
を絶ったのだからそこでやめていればって思います。
いずれにしてもその復讐心は怖い物でしたね、サスペンス映画として
みればすばらしい作品でした。