ーディア・ブラザーーCONVICTION
2010年
トニー・ゴールドウィン監督 ヒラリー・スワンク サム・ロックウェル ミニー・ドライヴァー メリッサ・レオ ピーター・ギャラガー ジュリエット・ルイス
【あらすじ】
ベティ・アン(ヒラリー・スワンク)と兄のケニー(サム・ロックウェル)は、幼い頃から仲の良い兄妹であった。貧しい家庭で育った二人は、決して恵まれてはいなかったが、幸せな人生を歩んでいた。しかし、そんなある日、ケニーが殺人の容疑で突然逮捕されてしまう。兄の無実を信じ、何かの間違いだと必死に訴えるベティ・アン。だが、無情にも裁判でケニーには終身刑が言い渡されてしまう。この判決に当然納得のいかないベティ・アンだったが、弁護士を雇うための高額な費用を払う余裕はなく、最早どうすることもできないのだった。するとベティ・アンは、兄を救うためある決意をする。それは全てを捨てて、自身が弁護士になるという驚きのものだった。だが、当然それは容易なものではなく、彼女の前には様々な困難が待ち受けていた。(ウィキペディア)
【感想】
日本ではビデオスルーになってしまったようですが、いい作品でした。
実話だそうで、特典には監督と本人のベティ・アンの対談がありました。
そこでは、ケニーは無実が晴れて後、交通事故で亡くなったことも話されていました。
ラストに出てくるご本人とはイメージが違いました。
特に、ケニーは大柄な人でサム・ロックウェルとは全く違っていましたが、サムの演技力のお陰で映画に引き込まれていきました。
サムの実力だと思いました。
ヒラリーも、美人役とかで出てきたら、「ちょっと待って」と言う感じになりますが、この頑張り屋の主人公にぴったりでした。
貧しい時代の髪を振り乱して頑張っている姿から、弁護士となったスーツ姿に変わるまで、違和感がなかったです。
凛々しい姿は、とても美しかったです。
ミニー・ドライヴァーも久しぶりですね。
無実の人間が、殺人事件の犯人として終身刑を言い渡されてしまう。
ベティ・アンとケニーの兄弟は、貧しい家庭で肉親の愛にも恵まれず、二人で悪いこともやりつつ生きてきた。
二人とも結婚して、穏やかな生活をしていたが、ケニーはキレやすい性格で、それが周りとも時々軋轢を起こしていた。
前科もあった。
近所で女性が惨殺され、ケニーが疑われ、警察が連れて来た証人2人の証言で終身刑が言い渡された。
無実を信じるベティ・アンは二人の息子を抱えながら、ロースクールに通い、ろくに勉強して来なかったので、難しい勉強とバイトの両立、教師や生徒たちの白い目にも耐えて勉強する。
でも、夫はその姿に絶望して離婚。
そして、子供たちも夫の元へと去ってしまった。
落ち込むが、親友(ミニー・ドライヴァー)に励まされて、また立ち上がるベティ・アン。
その根底を支えていたのは、兄との幼いときからの絆だった。
ベティ・アンが、ケニーの一人娘を説得する時に「ケニーは死刑判決がある州だったらもう、死んでいたんだよ」という言葉は重かったです。
DNA判定ができるようになったことで開かれた、再審への道。
本当に、死刑を言い渡す人には命に対する謙虚さが必要だなあと思いました。
証人の一人がジュリエット・ルイス。
しっかりした役造りでしたが、そこまでやらなくてもと思いました。
前歯が大変なことになっていました。笑!!
演技派の俳優たちで、いろんなことを感じられるいい作品になっていました。
オススメです。