ーココ・シャネルーCOCO CHANEL
2008年 アメリカ/イタリア/フランス
クリスチャン・デュゲイ監督 シャーリー・マクレーン(ココ・シャネル)バルボラ・ボブローヴァ(若き日のココ・シャネル)マルコム・マクダウェル(マルク・ボウシエ)
【解説】
現在でも世界中で愛されるトップブランドの創始者でデザイナー、ココ・シャネルの半生を描く伝記ドラマ。第二次世界大戦後、亡命生活を終えてファッション界へカムバックを果たした1954年以降のシャネルが、自身の駆け出しの時代を追想する2部構成で、世界で最も有名なデザイナーに肉迫。シャネル役は、オスカー女優シャーリー・マクレーン。ビンテージの宝石やバッグなど、それぞれの時代のシャネルファッションにも注目。
【あらすじ】
1954年のパリ。空白の15年を経てファッション界に戻り、復帰コレクションを用意したココ・シャネル(シャーリー・マクレーン)のオートクチュール店には、たくさんの評論家や顧客が集まった。しかし、コレクションは不評に終わり、シャネルと、ビジネス・パートナー、マルク・ボウシエ(マルコム・マクダウェル)はがく然とする。(シネマトゥデイ)
【感想】
この作品は、ココ・シャネルの伝記的作品「ココ・アヴァン・シャネル」「シャネル&ストラヴィンスキー」に続き3本目です。
この作品は、シャネルが1954年に亡命生活からパリに戻り、ファッション界へ復帰したときに、そのコレクションが不評に終わった時、シャネルの回想で彼女の人生を振り返る形で描かれています。
フランス映画のオドレイ・トトゥ主演の「ココ・アヴァン・シャネル」で、若い時のエピソードを見ていますので、内容自体は、一番平凡だと思いました。
平凡だから悪い作品というのではなく、晩年のココを演じたシャーリー・マクレーンは、その風格といいココ・シャネルそのものでした。
シャネルは時代の生み出した天才と言えると思います。
彼女自身は、フェミニズムとか女性の自立とか頭で考えるのではなく、自分の感性に従って時代を走り抜いたトップランナーでしょう。
それは、不幸で孤独な生い立ちと無縁ではありません。
両親もなく、教養もない痩せっぽちの少女が、自分の才覚だけで、激動のフランスを生き抜いた物語です。
さらに、強烈な個性を持つココを愛した人たち。
男も女も、彼女の虜になった人たちがたくさんいて、彼女の生き様を懸命に支えた結果だと思いました。
こんなにも人を惹き付けるシャネルという人物。
ブランドには興味はなくても、死んでもなおファッションリーダーとしてあり続けるのシャネルの精神には、興味津々です。